POLTA「SAD COMMUNICATION」
(原文は2015/12/29に執筆しました)
全然知らなかったんだけど。偶然見つけて、大好きになりました。POLTA。
何か目的があったわけではなく、なんとなくタワレコをふらっと歩いていたときに、あっこのジャケットかわいいなあとちょっと目を引かれるCDがあった。そして通り過ぎた。
いろいろと見て回ってから、また同じところを通りかかり、また同じCDが目に入った。なんか、目が合ったみたいな。
そして、試聴機のヘッドフォンを手に取ってみる。
今時の、シティポップと呼ばれるお洒落な作品が並ぶ棚の中に置かれていたのだけれど、そういう感じではなくて。可憐なヴォーカルの歌うメロディが前面に押し出された、ちょっと懐かしい感じのギターポップ。1曲目、2曲目、3曲目と少しずつ流してみて、ああこれは試聴機で聴き過ぎちゃったら勿体ないやつだと直感して、そのままレジへ。
(写真のジャケットは、メンバーの尾苗愛さん・ふくだ傑さんのサインを戴いております。)
寂しさ、が基調になっている。
まわりに人がたくさんいるのに、なんだか一人ぼっちだと感じてしまう幼少期を通り過ぎて、どこかにそれを引っ掛けたまま大人になってしまった、そんな人の琴線に触れる音。だと思う。
収録曲「ロマンス」のMVがとても良い。
とても可愛いのだけれど、寂しくて切ない。
触れているのに触れられない。ほんとうに触れられるのは、夢の中。
触れられない寂しさを、まっすぐに、情感豊かに描く。そんなアルバム。
直接的にワーッと励ますような音楽ではないけれど。
とても心に沁みる音です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?