2019.2.17 かききまなみは思い出と今と未来を繋ぐ ~ かききまなみ生誕ワンマン「夢夢夢」@池袋FIELD ~

かききまなみ初のワンマンライブ、「夢夢夢」。
もともとが独自の世界を紡ぎ続けてきた表現者。
今日初めて、そんな彼女の色だけで染められたライブハウスは、美しく深い空間となった。

1.登場SE(夢の中で)
2.わたしの知らないアンノウン
3.賞味期限切れの道明寺
4.神話
5.ゆうたびあ
6.かげおくり
~~ 転換 ~~

今のかききまなみの自己紹介ソング、「わたしの知らないアンノウン」。以前はかききまなみの代名詞のような歌だった「賞味期限切れの道明寺」。新旧の代表曲から始まった舞台は、壮大なサウンドの「神話」で深い世界を覗かせ、かつてのライブ定番曲であった2曲、ゆるやかなリズムの「ゆうたびあ」と元気な「かげおくり」で温められていく。

7.ようこそおばけの世界へ
8.迷いホタル
9.都営地下鉄幽霊線
10.黄泉がえれ祭灯
~~ 転換 ~~

かきき曲の中ではロック的な勢いと激しさがあり格好いい「ようこそおばけの世界へ」「迷いホタル」、みんなで盛り上がれるポップでキャッチ―な「都営地下鉄幽霊線」と続き、会場の空気が湧き上がる。
そして、ここで空気が一転。朗読劇が始まる。思い出の風景への憧憬とそれが失われた悲しみが語られ、そこに幻想の情景が現れる。そして歌われる「黄泉がえれ祭灯」。深く深く追憶の世界へ潜り込んでいく。

11.郷愁病
12.夢見たシンデレラ
13.永遠に生きよう
14.みえる子だぁれ
15.ぼくの理想のエターニティー

幼少期を思う寂しさに満たされた「郷愁病」。そして、普段は楽しく盛り上がる曲なのにこの流れで聴くとと子供の頃に見た風景を焦がれる思いが強調される、「夢見たシンデレラ」。純粋に永遠の時を憧れる「永遠に生きよう」。そうやって皆が童心に戻ったときに、昔と今そして未来の狭間で生まれた語り部・『座敷童子』の物語が歌われる。「みえる子だぁれ」。
深い追憶の世界の中から皆で声を揃えて永遠性を求めた「ぼくの理想のエターニティー」は、おそろしく美しかった。

~~ MC ~~
16.夢・夢・夢
17.ノスタルジック≒ホラー

今公演のタイトルトラック、「夢・夢・夢」。「僕らはまだ夢の中」という言葉は、今日の池袋FIELDに生まれた空気そのものを表現していたと思う。本当に、「止まらないで メリーゴーランド」という思いに駆られた。
そして、今のかききまなみを代表する曲と言っていい、「ノスタルジック≒ホラー」。ステージとフロアでの声の掛け合いで、この空間がひとつになった。とてもあたたい空気だった。

(アンコール)
18.ゆびきりげんまん
19.軌跡

アンコール前の、花束・メッセージカード・お誕生ケーキの贈呈!会場は一気に祝賀ムードに満たされる!
アンコール曲。かききまなみデビュー曲「ゆびきりげんまん」はフロア一杯の赤いサイリウムで明るく楽しく染め上げられる。そして、ピアノの響きがこの上なく美しい「軌跡」で、この祝祭が締めくくられる。

 光照らされて 時は回り出す
 輝く姿に 思い巡る
 あぁ その笑顔だ
 蘇る 懐かしい時が
 今日までを紡いだ物語

 光照らされて 時は回り出す
 輝く未来に 思い馳せる
 そう その笑顔だ
 幕開ける 幸せを願う
 今日から紡ぎ行く物語

「軌跡」のこの歌詞が、今日という日を見事に描いていると思う。

かききまなみは、思い出と今と未来を繋ぐ。


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