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分離プランへの移行に伴って。改めてSIMフリーモデルを購入するメリットを考えてみる。

総務省とキャリアがいたちごっこをしているせいで、まさにユーザーが置いてきぼりの状態となっている通信業界ですが、スマートフォンは私たちの生活にかなり密接していることからも、今更切り離すことは難しい。

だからこそキャリアの対応に従うしかないのですが。そして「6月1」日より、「DoCoMo」が新料金プランを開始したことにより、いよいよ分離プランへの移行が始まりました。

総務省としては、端末を高頻度で機種変更するユーザーほど得する現行の仕組みはおかしいと、端末購入に関してもユーザーが公平になるようにと、強制的に「分離プラン」への移行させています。

確かに総務省の意見も分かります。ただ「DoCoMo」や「au」などキャリアは営利企業です。実際にドラックストアで働いていた経験からすれば、1ヶ月に1回も来店しないお客さんを優遇し、毎日来店してくれるお客さんを優遇しないと言っているようなもんです。

現に新料金プランは、使わない人ほど安くなり、使う人ほど高くなると最悪の状態となっています。営利企業である以上、一番儲けが出るのは、ヘビーユーザーなので、本当であればヘビーユーザーを優遇したいところですがなかなか難しい状況となっており、キャリアとしてもジレンマを抱えている状況となっています。

さらに端末の購入補助も今後最大で2万円程度になるとされています。つまり2万円以上の割引はないとなります。スマートフォンが今後進化する上ではやはりハイエンドモデルの売り上げにかかってきます。

しかしながら10万円を超える昨今のハイエンドモデルが2万円程度の割引しかなかったら、多くのユーザーはミドルレンジモデルを購入することになります。とはいえミドルレンジモデルのラインナップは拡充されているとはいえ、豊富というわけではありません。

だからこそより今後注目されるのが「SIMフリー」モデルになります。なので「SIMフリー」モデルを購入するメリットを改めて考えてみたいと思います。

1.本体価格が安い場合が多い。

もちろん機種によりますが、基本は「キャリアモデル」の発売は遅いです。2月下旬に発表された機種がようやく「6月」に発売が開始ですからね。つまり「SIMフリー」モデルであれば、先に発売を開始しています。

「Galaxy S10」であれば「3月」から。「Huawei P30」であれば「4月」から発売を開始しています。つまり「キャリアモデル」が発売されるタイミングで見れば、「SIMフリー」モデルは「発売」を開始してから2ヶ月程度経過しているので安くなっていることが多い。

特に「Android」は1ヶ月単位で見ても、かなり値下がりします。一方でキャリアモデルに関しては、新製品という扱いなので、大幅な値下げはありません。だとすると一円でも安く購入したいのであれば、「SIMフリー」モデルの価格をチェックすることが大切です。

2.余計なアプリがない。

日本国内で発売されるキャリアモデルは、そのキャリアの独自色を強めるためか、ユーザーをより囲むためか、キャリア独自のアプリなどが大量にインストールされています。

もちろんその中には、メリットであるものもあります。一方で多くはデメリットです。しかもこのアプリがアンインストールできない場合が多い。つまりストレージを不要なアプリで占有されることになります。

またアプリによっては、「電池持ち」や「RAM」などに影響を与える可能性があります。なので、「SIMフリー」モデルのシンプルさを知っているユーザーからすれば、キャリアモデルのアプリはかなり煩雑に感じることがあります。

3.独自カスタマイズがない。

キャリアモデルを購入するメリットとして、「おサイフケータイ」や「フルセグ」などの独自機能に対応していることがあります。今や「QRコード」決済など、「Felica」チップに頼らずとも、電子決済が可能になっています。

とはいえ、「Suica」や「ID」「QUICPay」など「Felica」チップを必要とする電子決済を中心に使っているユーザーから「Felica」を切り離すことは非常に難しいと判断することができます。

また他にもキャリアモデルは独自カスタマイズされていることがあり例えば、「Xperia 1」では「ROM64GB」に。そして「Huawei P30 Pro」であれば、「RAM6GB」などと、本体価格を下げるための努力の一つなのかもしれませんが、スペックが「SIMフリー」モデルと比較して劣化している場合があります。

ユーザーが最初に目に触れる機会があるのは、やはり先行で発売を開始する「SIMフリー」モデルになります。「SIMフリー」モデルでは欲しいと思っていても、「キャリアモデル」では劣化していることからも、ちょっとという時が地味にあると思います。

4.デュアルSIMモデルに。

「iPhone XR」と「iPhone XS Max」で「iPhone」として初めて「デュアルSIM」に対応しましたが、海外で発売されている「Android」機種の多くは「デュアルSIM」モデルになります。

海外では、日本のように、全国のどこに行っても、安定的に電波が繋がるわけではりません。だからこそ、自分の活動範囲に合わせて、複数のSIMを切り替えながら使う「デュアルSIM」がメインになります。

逆に言えば、日本国内では通信環境が安定しているからこそ「シングルSIM」モデルが発売されています。

特に「デュアルSIM」モデルは、海外出張や海外旅行することが多い人からはよく重宝されます。日本のSIMと現地用のSIMを同時に入れておくことができるので。ただ2台持ちの人が1台にまとめるという意味でも重宝されます。

日本国内では、1台の機種で「LINE」などのSNSのアカウントを複数同時に管理することができませんが、「Galaxy」や「Huawei」の一部機種は、「ツインアプリ」などに対応しているため、「LINE」や「Twitter」などのアカウントを切り替えなしで、同時に使うことが可能です。

分かりやすい例としては、「LINE」であれば「家族用」と「仕事用」に切り分けるなど。実際に使ってみるとかなり重宝します。

5. 電波法改正。

そして「SIMフリー」モデルを今まで使う上での大きな弊害は「技適」です。少なくとも現行では海外から入国している人物に関しては、「90日」以内という期間限定ですが、「技適」なしの機種を使うことが可能です。

逆に言えば、日本国内に住んでいる人からすれば、「技適」なしの「SIMフリー」モデルを使用することは違法になります。

ただ次の電波法の改正により、日本人であっても、届出をすることで、最大180日、技適なしの機種が使用可能になるとされています。また届出をすればいいだけらしいので、基本却下されることはありません。

また同じ機種であっても、使用する目的を変更して、再度届出をすることが可能なので、逆に言えば、ほぼ無期限で使うことが可能になります。

「SIMフリー」モデルはやはり「対応バンド」が「キャリアモデル」と異なりますが、最近のハイエンドモデルはほぼ国内で通信するための最低限のバンドは抑えています。

つまり今後は届出さえすれば、堂々と不自由なく、国内で「技適」のない機種を使うことが可能になります。

今回は「SIMフリー」モデルを使うメリットを改めてみてまとめてみました。何かしらの参考になれば幸いです。

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