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価値観に「正解はない」。昭和と平成の年表比較【インフォグラフィック】

こんにちは。GC編集部の佐藤です。

働き方文脈でも「多様性」の単語が頻出するようになりました。
社内でも大事な価値観として「正解はない」が昨年から登場しています。「正しさ」を持つがゆえに、相手を「間違っている」と決めつけ、無用な諍いが生まれてしまいます。

価値観に「正しい」も「間違っている」もなく、あるのはただ、1人1人の違いだけではないでしょうか。

社会においても上の世代は「最近の若い奴は、、」と言い、下の世代は「上は分かってないからさ、、」とコミュニケーションを諦める事はあり得るかもしれません。自分と異なる他者を「理解出来ない存在」と捉え「分断」を引き起こしている可能性があります。

元号が令和に変わりました。
現在「上の世代の価値観に抵抗を持っている方」も、やがて年を取ります。
すると、若い世代に「理解出来ない」と言われてしまうかもしれません。

いつまでこのをやり取りを繰り返すのでしょうか?
相手を理解する気持ちはどこから生まれるのでしょうか?

まず、「相手を知る」ことから全ては始まるのかもしれません。

昭和生まれと平成生まれのインフォグラフィックを用いて、異なる世代の価値観をフラットに比較してみたいと思います。

「昭和と平成」年表比較インフォグラフィック

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※職場で一緒に働く方や上司と想定し、20歳上と設定しています。

不景気による堅実志向が似ていた子ども時代

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69世代は好景気の恩恵を受けている印象がありますが、実はオイルショックで幼少時に不景気の経験をしています。

その翌年度は、不景気の上、物価が上がる現象が発生しました。そこから消費視点では堅実的な志向になり、生命保険やガン保険への申し込みが増えたようです。
そして、インベーダーゲームや、ルービックキューブ、漫才ブームなど日常を楽しむコンテンツが充実していきました。

89世代の幼少期もバブル崩壊を経験しています。その後の人格形成においても、社会的な空気、不景気の影響を価値観として受けているのではないでしょうか。

この時代には、ちびまる子ちゃんやクレヨンしんちゃんなど、日常に共感を生む家族アニメが支持を得ました。また、windows95が発売されたのは、1995年で当時6歳。パソコンが1家に1台普及し始め、子供の頃から慣れ親しんでいた世代と言えるのかもしれません。

好景気と不景気による対照的な時期を過ごした10代

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69世代から見ると10代での大きい経験はバブルの到来と思えます。
好景気を思春期に経験した事は人格形成に大きく影響を与えているのではないでしょうか。
メンズDCブランドの流行など、高級・高額商品に対する需要が増え、宝飾品の需要も拡大し、百貨店のネックレス売り場には人で溢れかえったそうです。

89世代からすると、10代は携帯電話の普及が大きなトピックになるのではないでしょうか。学生時代から「他人と繋がるツール」を持ち、手のひらからインターネットで世界へのアクセスが可能になりました。
いつでも、電話とメールで連絡が取れる携帯はその後に出てくる「SNS疲れ」「繋がり疲れ」の発端かもしれません。
また、社会に出る前に2006年の流行語が格差社会であったり、2008年のリーマンショックなどの経験をしています。

テクノロジーの発達により、生活が変化した20代

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バブルの終焉は1990年。69世代は21歳で社会に出る前に、バブル景気が終わり、その後に不況が訪れます。
テクノロジーの発達より、職場にも変化が求められたようです。携帯電話とパソコンの登場で、それまでの手書きや紙の文化から新しい仕事の方法に移行します。ただ、当時の名残からか、現在でも対面のコミュニケーションを重視している方が多いのではないでしょうか。

就職時は終身雇用が前提であったため、転職などの概念は希薄で現在の会社で頑張る事がよしとされていたようです。

89世代の20代は、SNS、スマートフォンの普及と重なります。10代から携帯電話に慣れ親しんでおり、「手軽に他人とつながる」流れが加速します。
知りたい情報は手元から検索が可能になり、一見世界が広くなったように思えます。しかし、パーソナライズされた情報や知人同士で繋がりを強める事がかえって、自己強化を促し分断を強めた可能性もあります

また、SNSやブログが広まる事で、自己表現の場も多様になりました。

分断から対話へ。相手の背景を知る事で世界が変わる

元号が変わり、令和を迎え、これから生まれる子どもたちはどんな価値観を持ち、どんな大人になるのでしょうか。

異なる価値観の相手を「理解出来ない」「間違っている」と分断するのではなく「相手を理解しよう」「背景を知ろう」と考える大人になりたいものです。

想像力を持った優しい人が世の中に増えて欲しいと思います。

参考書籍

編集・文/佐藤政也 アートディレクション・インフォグラフィック制作/熊谷怜史 イラスト/清川伸子


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