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第3四半期決算発表とその裏側で

グラッドキューブ(証券コード:9561)経営企画部 IR担当の太田です。
今回は、2023年11月14日に開示した決算発表について、準備の裏側も含めてご説明いたします。
全ページの説明は長くなってしまうのでnoteでは割愛しますが、決算説明動画や書き起こしレポートをぜひご確認いただけるとありがたいです。

決算に関する資料のリンクはこちらにまとめております。
決算短信
決算補足説明資料
書き起こしレポート
決算説明動画


トピックス

はじめに、当社は、2023 年9月19日付「事業の一部譲受に向けた決議に関するお知らせ」のとおり、2023 年10月24日付でworkhouse 株式会社の一部の事業譲受をいたしました。この一部の事業譲受により、AI 領域におけるコア人材を確保し新たな技術力を獲得することとなり、すでに新たなプロダクト開発や AI 領域における研究開発が始まっております。
今回の事業譲受について、事業の一部であるものの、エンジニアをはじめバックオフィス人材など、働いていた半数以上の人材を受け入れることになりましたので、会社を丸ごとM&Aをした事と同じようにPMI(統合プロセス:Post Merger Integration)など一連のプロセスが発生します。

グラッドキューブにとってPMIは初めての経験でしたので、受け入れる人材がスムーズに統合され、シナジー効果を発揮させるためには、どのような内容から着手するべきか少し戸惑いもございました。
事前の説明会から実施するなどスケジュールを組んで実施しはじめたところ、社員一人ひとりが柔軟にお互いを尊重し、行動したことにより現在では該当する部署それぞれで従業員同士のコミュニケーションも自然に醸成され、機能しはじめております。

これからは、「ワン・グラッドキューブ」として最適な業務プロセスを統合させるなど、より一体感が生まれる組織づくりに努めてまいります。

2023年12月期業績予想の修正

2023年12月期業績予想の修正についてですが、まずは代表の金島CEOから決算説明動画でも説明のとおり、株主の皆様には、この度の下方修正についてご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。

改めてですが、下方修正になった要因としましては、マーケティングソリューション事業部の一部クライアントの広告費の削減とインハウス化による売上減少。SPAIA事業に関しまして有料会員の解約が影響しております。

ただ、一部の事業の業績が悪かった事だけが下方修正の要因ではございません。
お伝えしなければならないことは、グラッドキューブは目まぐるしく変わる経営環境に柔軟に対応するべく、今期に積極的な投資を行ったことが、大きな要因の一つでございます。

具体的には、SPAIA事業においては、顧客満足度向上を目的としたシステム開発・サービス改善施策を行ったことや進行中の新規プロジェクトの人件費が先行して発生したこと、また、会社全体としては、成長基盤の強化を目的としたハイクラス人材を積極的に採用したことにより、人件費及び採用費が当初計画に対して大幅に増加しました。
そして、顧客基盤の拡大につながるM&Aを積極的に検討し、戦略的投資の機会を窺っていたことから、一時的な費用としてデューデリジェンス費用等が発生しました。

このように来期以降を見据えた積極投資などの理由により、営業利益、経常利益、当期純利益は当初予想値を下回る見込みでありますが、来期以降は今回のマイナス分以上を取り戻していくべく、役職員一同が強く考えております。

今期の積極投資に関する考え方について

上記の図のように、累計売上の前年比はほぼ横ばいであるものの、積極投資により費用は大幅に増加しております。
代表の金島CEOからも説明がありました通り、来期に向けた「企業のステージアップ」「企業規模のスケールアップ」と「事業のスピードアップ」の3つのSを推し進めるための積極投資を実施しました。

今期実施しました積極投資は、来期以降に必ず大きな収支となってリターンしてくると確信しております。

来期以降の取り組みについて

来期以降の取り組みについて、まず、好調のSaaS事業は、今後の広告クロスセールスや生成AIを活用したプロダクトの開発・動画に関する分析の開発を進めて持続的かつ継続的な成長基盤が強化いたします。

マーケティングソリューション事業は、社会の構造と今後の未来を考えていくと、今までと同じやり方では、成長は見込めないと我々は感じております。つまり、AIあるいは自動化を活用した、より高度なコミュニケーションスキルやクリエイティブ能力というものが求められていきます。今後はこの考えを取り入れた事業戦略が必要と考えており、現在はその準備を着々と進めております。具体的にはまだお話しできませんが、近い将来リリースでお伝えしたく考えております。

SPAIA事業に関しましては、ほぼ広告を打つことなく、現在は12万人の登録で推移しております。今後は新規登録者の獲得施策を実施し、100万人の登録達成に向け進めてまいります。当面は、シェア獲得重視にシフトし無料会員の獲得強化に向け資源を集中させ、顧客満足度向上を目的としたシステム開発・サービス改善施策を実施いたします。
近い将来、無料会員から有料会員へ転換させ、大きな収益を生み出す事業へと成長してまいります。

workhouse株式会社からの一部事業譲受によるシナジー効果の考えは、AIをはじめ、メタバース、医療DXそして SES等の人材派遣業、ビューティー事業、そして先日就任したCTOの柏井自身が日本・アメリカ・ウクライナでの医師免許を持っていることもあり各医療のDXや開発なども今後進めていくことになります。
また当社のSPAIA事業との関連性も深く、スポーツ選手の体幹の向上や美容分野等の今後の展望という点においても合致していると感じております。
メタバース関連事業に関しては別の機会にご説明させていただきますので、今回は差し控えさせて頂きますが、皆様にはご期待いただけるものと感じております。

第3四半期決算ハイライト

第3四半期のハイライトです。
まず、決算準備の過程はどの企業も同様と思いますが、当社ではファイナンスマネジメント部が経理部門として決算数値を作成し、経営企画部のリレーションチーム(IR/PR)が開示資料の作成をしています。
今回は業績見通し修正と同時にリリースという事もあり、これに関してもグラッドキューブでは初めての経験であったため、また発表の直前に修正の数字が固まったこともあり、社内は慌ただしく動き回っているような状況でした。

第3四半期決算の売上高は、今年2月に公表しました当初計画に対しは多少マイナスとなり概ね想定通りに推移しましたが、営業利益及び経常利益に関しては先ほども伝えしました通り、積極投資が大きな要因の一つとなり大幅に減益となっています。
SaaS事業においては、当社の事業の中で唯一、売上高は前年比でプラス10.6パーセント、計画比プラス2.2パーセントとなり、堅調に推移しております。

前述の通り、今期はハイクラス人材含め事業の一部譲受による人材獲得があったため当面は、人件費が先行することになりますが、来期以降に向け、人材育成や新規プロダクトの開発を着々と進め、「企業のステージアップ」「企業規模のスケールアップ」と「事業のスピードアップ」の3つのSを推し進めていきたいと考えております。

グラッドキューブは、時価総額1,000億に到達するために、大きく舵を切ろうとしております。
今期の積極投資は、そのための投資であるとご理解いただけましたら幸いです。

当社の強み 類似業界の中でもトップクラスの営業利益率

皆様のご承知の通り、当社の一つの強みはビジネス・アナリティクス市場の業界内で最高水準となる高営業利益率の実績を残してきました。
社内では、今期は積極投資の影響もあり、過去に残してきた実績通りにならないのではと想定しておりました。

しかしながら、43.4パーセントと過去に比べ低くはなりましたが、ビジネス・アナリティクス市場の業界内では、引き続き最高水準となる高営業利益率となり、グラッドキューブの高利益体質は変わらず存続しております。

この強みは、生産性の高いオペレーションにおいて独自のノウハウや教育体制によるものであります。

SPAIA事業 今後の成長戦略 スポーツデータセンター(DRAGONデータセンター)の展望

最後になりますが、先ほど、「グラッドキューブは時価総額1,000億に到達するために、大きく舵を切ろうとしている」とお伝えしましたが、今後カギになってくるものが「DRAGONデータセンター」になります。

グラッドキューブは、スポーツデータセンターやスポーツベッティング市場への参入を考えております。

現在スポーツベッティングはアメリカや欧州では非常に盛んになっておりまして、更に韓国や台湾等のアジア圏でも広がりを見せております。
世界のスポーツベッティング市場はCAGRが6.7パーセントで、2027年の予測では1,359億ドルと、非常に市場規模が大きな領域への参入を考えており、これからの成長市場に期待感を持ちながら準備に取り掛かっております。

DRAGONデータセンターでは、あらゆるスポーツのデータを取扱い、そのデータを分析・予想をするためのベッティングシステムを開発いたします。
また、我々が取扱うスポーツデータを持って海外に進出し、スポーツベッティングも自社できるという体制が整うと、非常に大きな収益が見込める市場に参入することになります。     
同市場は、競争相手も海外の大手企業などになってくるため、我々1社でやるというよりも様々な企業と連携しながら市場開拓を行う考えを持っております。     

この取り組みを成功させるためにも、スポーツデータの収集や解析開発の知見があり経験値も高い人材を多く揃えている必要がありますが、今期の積極投資により必要な人材の確保ができました。

これからのグラッドキューブの飛躍を見守っていただけますようお願いいたします。

少し長くなりましたが、最後までお読みいただき誠にありがとうございます。
今回は業績見通しに関する内容と今後の考えをメインに説明させていただきました。

開示資料について投資家の皆さまにもっとわかりやすい資料を作成していくためにも、投資家の皆さまの生の声をお聞きしたく考えております。
随時、投資家の皆さまとの面談をアレンジしておりますのでご希望の方は是非お問い合わせください。

これからも投資家の皆さまにわかりやすいIRができるよう努力いたしますのでどうぞよろしくお願いいたします!

(ご留意事項)
本記事は、情報提供のみを目的として作成しており有価証券の販売の勧誘や購入を勧めるものではございません。


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