コミュから見る椎名法子の現在地(後編)~Kawaii make MY day!から

こんにちは。みあじっくと申します。椎名法子の担当Pを自称しています。
前回に引き続き、椎名法子というアイドルが今どういうところにいるのかについて、各種コミュを中心として振り返ってみたいと思います。

・ちょい足しでカワイく~Kawaii make MY day!

ここが明確な転換期となったタイミングだと思います。メロウ・イエローの3人が「普段からもっとカワイくなりたい!」に向けて奮闘する、という内容のコミュです。
これについては歌詞でも描かれているので、そちらをもとに。1番では「とりあえずドーナツ?」だったのが、2番では「ヘアゴムにドーナツ?」になっているところですね。もともとは初めにドーナツありきだったのが、どうすれば「昨日までの自分もちゃんと報われる」形でカワイくなれるのか考えるようになった、という成長が描かれています。
このあたりから、法子の目指すべきアイドル像が見えてきたように思われます。法子の言うドーナツの魅力、「お手軽だけど、いろんな味があって、ひとり一個もらえて、みんなが特別な気持ちになる」を「あげてもなくならない」アイドルという形で実現できれば。それを、今までのただのドーナツ好きな女の子だった昔の自分と大きく違わない方向で実現できれば、「ドーナツを越えた」と言えるようになるのではないでしょうか。

・日常に+α~きゅん・きゅん・まっくす

きゅん・きゅん・まっくすについては報酬カードの山盛りドーナツのインパクトが大きすぎてそちらに気を取られがちですが、実はめちゃくちゃ重要なコミュのひとつです。
このコミュは「きゅんきゅんするシチュエーションをテーマにショートドラマの台本を考える」というテーマで、それに対して法子は「ドーナツ屋さんでデート」というシチュエーションを提案する、という内容になっています。
このコミュ、構造としては「お題に対してドーナツで解決」という流れでSweet Witches' Nightとかなり似ています。パッと見では過去の焼き直しのように見えますが、決定的に異なることが1つあります。
VTRが流れた後の法子の発言を抜粋します。

「ホントはね、いろいろ考えたの。綺麗な夜景の見えるお店でディナーとか、デートってかんじのやつ!そういうの、素敵だなーってあこがれはあるんだけど……でも、なんだか上手く想像できなくって。」
「だからね、それよりも、大好きな人とならきっと、特別なことじゃなくて、毎日のいろんなことが……。たとえば、いつも食べてるドーナツが、いつもより少し甘くて、美味しくなる、みたいな、そーいうのって、とっても幸せだなーって思ったの。」

つまり、Sweet Witches' Nightの時はオープニングの時点でドーナツを作ることが目的で、それをどう実現するか?というアプローチだった一方で、今回はあくまでも先にコンセプトがあって、その道具としてドーナツが登場しているという流れになっていて、手段と目的が逆になっているんですね。「とりあえずドーナツ?」という段階は乗り越えて、新しいステージに立っていることの表れになっていると考えられます。
この内容は「日常のちょっとしたことにプラスアルファで特別な気持ちに」というストーリーになっていて、どこまで自覚的かはわかりませんが、前編で記載した法子の語るドーナツの魅力、ひいては目指すアイドル像とも合致しているように思われて、いやはやこれはすごい練られたコミュだな、とひとり感心した記憶があります。

・まとめ

ここまで椎名法子というアイドルの歩みを振り返ってみましたが、いかがだったでしょうか。なお、ここまでは触れませんでしたが、直近では「ダイヤモンド・アテンション」という過去歌ったことのない曲調にチャレンジしたりと、アイドルとしての幅を広げることにも積極的です。読んでいる皆様には、ただ「ドーナツが好き」というところに留まっているわけではないんだな、ということが少しでも伝わっていれば幸いです。
最後にタイトルにある、私の考える"椎名法子の現在地"に触れて結びとしたいと思います。

「お手軽だけどみんなが特別な気持ちになれるようなアイドルを目指すため、ドーナツパワーで頑張ってます!」

書いた人:みあじっく(twitter:@C7LK_Gealerto)

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