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N-010 男子解剖立像(A)

石膏像サイズ: H.68×W.27×D.25cm
制作年代  : 1845年
収蔵美術館 : 
作者    : コードロン(Jacque Eugene Coudron 1818-1865)

フランスの新古典主義の彫刻家コードロンによるエコルシェ(解剖像)です。N-009の(B)タイプの解剖像と同一の作者ですが、詳細についてはよく分かっていません。

人間の形態を描くためには、その外観にとどまらず、その奥の筋肉、骨格を意識しなければならないという考え方がアカデミックな美術教育には存在します。こういった考えは、古くは古代ギリシャ時代からあったようですが、明確に意識され始めたのは15世紀のルネサンスの時代からです。ルネサンスの建築家で哲学者のレオン・バティスタ・アルベルティは、「画家がヌードを描こうとするなら、まず骨と筋肉を配置をしてそれを皮膚で覆うようにするように」と勧めていたそうです。ルネサンス期に最もこういった考えに熱心だったのは、あのレオナルド・ダ・ヴィンチ です。彼は、対象物の内部をよく知ることが、その絵をより美しく真実に近いものにすると考え、積極的に動物・人体の解剖に多数立会いました。その成果はたくさんのデッサン、手稿に残されています。

レオナルド・ダ・ヴィンチによる人体解剖スケッチ
(写真はWikimedia commonsより)



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