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A-390 アテナ神全身像(パルテノン神殿)

石膏像サイズ: H.26.5×W.10×D.8.8cm(縮小像)
制作年代  : 紀元前430年頃
収蔵美術館 : アテネ・アクロポリス博物館(縮小コピー像のみ)
作者    : フェイディアス

アテネ・アクロポリスの丘に建つパルテノン神殿の本尊として制作された「アテナ・パルテノス」像です。

パルテノン神殿の建設を指揮したといわれる彫刻家フェイディアスの手になるもので、約13mもの高さの巨大な彫像でした。中心部分は木製で、周囲をブロンズや黄金製のパネルが覆うような構造だったようです(顔・手などは大理石)。紀元前3世紀以降、金・ブロンズ製のパネルが持ち去られたり、彫像がダメージを受けた後、西暦500年頃には東ローマ帝国によってコンスタンチノープルに持ち去られ、10世紀頃に破壊されてしまいました。この像を模したたくさんのコピーが発掘されていますが、最も原作に忠実なのが、アクロポリス博物館に収蔵されている「アテナ・ヴァルヴァキオン」と呼ばれる高さ約1mの縮小像で、この石膏像はそちらを下敷きに製作されたものです。

アクロポリス博物館 “アテナ・ヴァルヴァキオン”2世紀頃のローマンコピー
(写真はWikimedia commonsより)


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