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A-362 ソクラテス全身像

石膏像サイズ: H.31×W.10.5×D.6cm(原作サイズ)
制作年代  : 紀元前2~1世紀頃制作
収蔵美術館 : 大英博物館
出土地   : アレキサンドリア

ソクラテスの彫像は多数残されていますが、最も本人の姿を伝えていたとされるのがリュシッポス作のブロンズ彫刻(紀元前318年頃 現存せず)と言われています。この大英博物館収蔵の小像は、小さなサイズながらそのブロンズ彫刻の様子を現在に伝えています。

ソクラテス(B.C.469-399)は古代ギリシャの哲学者です。“無知の知”という概念に基づき、他者との対話を通じて人々の無知、矛盾、曖昧さをあぶり出し、思考を積み重ねることで“人としてより良く生きる”よう促しました。それまでのソフィスト達が、「世界の事物は何からできていて、いかに成り立っているのか?」という“自然哲学”を追求していたのに対し、ソクラテスは「人間の魂はいかにあるべきなのか?」という“倫理学”の方向へ進んでゆきました。

大英博物館収蔵のオリジナル彫刻 2011年の「大英博物館 古代ギリシャ展」で来日していました。
(写真はWikimedia commonsより)


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