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石膏像を作っています5月26日

日曜日ですので、普段の製作風景などを少し貼ってみます。InstagramとかTwitterではこんな様子を日々アップしていますので、ご興味あればぜひフォローを。


高さが100㎝くらいの大型の聖母子像です。このサイズになると、マリア様を一つの型から作るのは大変なので、上下に二分割して製作して後から接続します。正面に抱かれる幼子のキリスト部分も複雑なため、二つの部品にして成形して後で接続します。


「武装せる女神胸像」の名で比較的メジャーな石膏像。収蔵されているイタリアのヴァティカン美術館では「ジュスティアニーニのアテナ」と呼ばれています。

私が日々製作する石膏像は西洋彫刻の複製品なわけですが、「複製」「コピー」という言葉から、なんとなくポコポコと簡単に生み出されるようなイメージをお持ちではないですか?三次元の立体の造形物を複製する作業はそんなに単純なものではありません。このアテナ像も一つの型で複製することは難しく、胴体部分と首は別々に成形して後で接続します。

型に石膏を流し込んで成形するには相当な熟練が必要ですし、この石膏の部品同士を美しく接続する技術も一朝一夕に身につくものではありません。


フランス革命前後に活躍し、テラコッタを素材にした独自の作風が美しいクローディオンの作品と推定される天使像。両腕、右足、両翼が別部品です。完成品に仕立てるまでにずいぶん手間がかかります。



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