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L-670 アールヌーボーレリーフ(桜草)

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石膏像サイズ: 石膏像サイズ:H.24×W.9.5×D.1.5cm(桜草)
               H.24×W.10×D.1.8cm(羽根)
制作年代  : 1899年原画製作
収蔵美術館 : 
作者    : アルフォンス・ミュシャ(Alfons Maria Mucha 1860-1939)に帰属

チェコ出身のアールヌーボーを代表する画家アルフォンス・ミュシャが、1899年に発表した「桜草」と「羽根」という一対の絵画作品をもとにして製作されたレリーフです。

ミュシャが39歳の時の作品で、サラ・ベルナールへの作品提供を経て大作家となった最盛期のもので、彼の代表作の一つです。1900年の新世紀を飾るパリ万博に於いて、アールヌーボーのムーヴメントが絶頂期を迎え、その後キュービズム、モダニズムなどの勢いに押されて衰退していったことを考えると、世紀末に描かれたこのミュシャの作品はアールヌーボーのひとつの到達点と捉えることも出来ます。

このレリーフの図像の特徴としては、いずれも女性が半身像として描かれていることが挙げられます。縦長の画面を使ってサラ・ベルナールのポスターなどを描く場合には全身像で描かれる場合が多かったのですが、この作品では半身のみが描かれており、そのぶん画面に占める人物の比率が大きなものになっています。人物上部の装飾モチーフを含めて、余白の少ない密度の濃い作品です。石膏像のレリーフは非常に再現性が高い仕上がりで、オリジナルのミュシャ絵画の魅力が存分に伝わってきます。

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ミュシャ作 「桜草」(写真はWikimedia commonsより)


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