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パリ・オペラ座の日々1993~1994:5月24~28日 歪んだ螺旋階段で落下、そして通院


5月24日

午前中寝坊。午後に水の出が悪い件を2階のマダム・ラベイリーに相談に行く。長く話し込んでいたら、様子を心配して降りてきた(雪)が階段から滑って落っこちてきた。お尻をひどく打ってしまい、夕方に薬局へ行き湿布を買った。散々な一日。

湿布 37F
Prisunic 80F
PTT 33F
八百屋 18F
パン 4F
5月25日(火)

(雪)のケガの具合が悪く、午後竹原医院に行くことにした。タクシーを呼んで外周道路を走って16区まで行く。綺麗なお医者さんで、親切に対応してくれた。骨は大丈夫とのこと。

医者 350F
薬 76F
タクシー 201F
タクシーでのチップ 20F
5月26日(水)

昨日よりは痛みが引いたみたい。でもまだほとんど寝たきり。たまに起きてフラフラするけど座るのが痛い状態。FNACの写真の現像が仕上がり、AIRWAYSにお願いしていた英国行きのチケットが届いた。

FNAC写真現像 79F
Prisunic 101F
八百屋 45F
パン 4F
5月28日(金)

午後、再度病院へ。今回はメトロでなんとか辿り着いた。特に問題はなく、再度火曜日に来なさいとのこと。一度帰宅して(G)だけで駅前に買い物に行った。

Prisunic 53 F
カフェ 10F
八百屋 33F
お向かいのスーパー水 53F




画像1

(当時住んでいたアパルトマンの現在の外観。基本的には変わっていない。)

パリの街中にある多くの建物が同じような事情を抱えていると思うのですが、基本構造が木造建築で築100年も経過していると、建物内のあちらこちらが歪んでいます。床の水平、扉の立て付けなど、部屋を注意深く観察すると隅から隅まで問題だらけです。そしてアパルトマンの共用の階段もたいてい歪んでいます。

これは引っ越した当初から気付いていたのですが、螺旋状になっている階段の一段一段がすり減ったり歪んだりしてかなり傾いています。気をつけなきゃね…とよく話していたのです。

画像2

(これはWikiからの画像なので実際とはずいぶん違います。もっと薄暗くて階段の一段一段が木製ですり減っていて、斜めに傾いてるのです(゚Д゚;) )


それなのに、僕とラベイリーさん(アパートのお世話役を引き受けてくれているおばあちゃん)との意思疎通を心配して様子を見に来た妻が、階段からモロに滑り落ちてしまいました。何段か連続して落ちてお尻をかなり強打したみたいでした。しばらく立ち上がれなくてラベイリーさんの部屋で休ませてもらって、落ち着いてから上の部屋へ戻りました。でもすごく痛いみたいでウンウン苦しんでます。その日は患部を冷やしたり、湿布を貼ったりして様子を見ていましたが、あまりに辛いということで、翌日お医者さんに行くことにしました。

旅行保険にはしっかり加入していたのでその点は心配無かったのですが、初めての医療機関ということで、あれこれ調べて、結局様々なガイドブックにも記載があった日本人医師が開業している医院を訪れることにしました。16区の高級住宅街にあって、僕らが住んでいたヴァンセンヌとは正反対の位置です。翌日の午後に電話で連絡して、その後タクシーをお願いしてペリフェリック(パリの外周道路)をグルっと半周して竹原医院さんに伺いました。

画像3


結局、三日目くらいで痛みは落ち着いて徐々に回復しましたが、一時は骨が折れたのではとずいぶん心配しました。翌週には英国行きの予定が控えていてどうなることかと思いましたが、結局それまでにはなんとか動けるようになりました。体の痛みもさることながら、メンタル面で落ち込んでしまってなかなか辛い日々でした。社会に所属しない状況で生活していると、トラブルに見舞われた時のダメージがより大きくなるような気がします。会社とか学校に行かなきゃ!っていうルーティーンがあると、少々のトラブルがあっても気がまぎれますから。

現在は医療機関の状況もずいぶん変わったでしょう。当時はネットが無かったのでいろいろ苦労しました。タクシーを呼ぶのも初めてだったので、ちゃんと住所のところに来てくれるかどうか不安でした。

さっきググってみたら、パリで日本語可の病院をまとめてくれているサイトがたくさん見つかりました。この後、また歯が痛くなってお世話になったアメリカン・ホスピタルという総合病院が今でも頼りになる存在みたいですね。

海外でのケガ・病気は付き物ですけど、油断しちゃいかんな~と改めて気を引き締めることになりました。

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