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新宿Trattoria Pizzeria Barのペペロンチーノ

 歌舞伎町の「とんかつにいむら」がある通りを入ってすぐあるTrattoria Pizzeria Bar。(「とんかつにいむら」をどれほどの人が知っているかはわからないが、あの通りは「とんかつにいむら」がある通りとしか言いようがない。「とんかつにいむら」もうまいが、隣のビルにあるとんかつ「すずや」のお茶つけトンカツはぜひ一度食べてもらいたい。とんかつの概念がひっくり返るのだ。そこまで人生にインパクトを与える。故にあの通りは「とんかつにいむら」と「すずや」の通りと言って差し支えないのである。)

  Trattoria Pizzeria Barのぺぺは、158キロ直球ペペロンチーノだ。もうこれしかない。ペペロンチーノとはこれだけなのだと、ビッシビシにアウトローに素晴らしいボールを投げ込まれた感覚になる。
 麺はやや太め、麺の味わい歯応えを存分に楽しめる。ニンニクはごろりと、ふたかたまり放り込んであるばかり。あとはたかの爪だけである。
 これがうまい。このスタイルだと作り手の絶妙な塩加減、麺の茹で加減だけになってしまうのだがこれが美味い。スープも特に乳化しているわけではないように見えるのだが、オリーブオイルのうまさとニンニク全てが奇跡的な調和をもたらす158キロ直球ペペロンチーノなのだ。
 恐るべし歌舞伎町。歌舞伎町に息づく魑魅魍魎の舌を満足させるペペロンチーノがそこにはあった。

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