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鳴かぬなら…

鳴かないホトトギスをどうやって鳴かせようかと、その方法を英雄三傑に喩えて人柄を指す有名な遊びですね。

織田信長なら、殺してしまえ
豊臣秀吉なら、鳴かせてみせよう
徳川家康なら、鳴くまで待とう

診断士なら、鳴かせて見せようホトトギスな人がたくさんいそうですが‥
これ物事の方法論をカテゴライズするのは確かにわかりやすいです。ただその通りにはいかないものですが。

さて、事業を進めていく中では、色々と課題が発生しがちです。
動かない社員がいたときに、どうしますかという例えにホトトギスは使えそうですね。業務改善の方法で、使える呪文がECRS(エクルス)です。

排除(Eliminate):業務をなくすことができないか?
結合(Combine):業務を1つにまとめられないか?
交換(Rearrange):業務の順序や場所などを入れ替えることで、効率が向上しないか?
簡素化(Simplify):業務をより単純にできないか?

なぜ、今日唐突にこんな話をしたのかというと、北海道大学ととある企業がAIを使用して開発したのが、骨を消せるX線写真。これまでは骨が写ってしまうために、病巣があるのか分かりにくかったものが、この開発したものを使うと綺麗に見えるそうです。

ちょっと、切り口は違いますが、この例を聞いてECRSの「排除」にあたると思ったわけです。ちなみに、業務効率の現場ではこのECRSは、Eが一番効果が大きく、Sが小さいとか。Simplifyときくと、逆に思い出すのはAppleのスティーブ・ジョブス。彼の手法は引き算の手法と言われ、余計なものをどんどんシンプルにしていって、先日話題になったiPhoneの開発にまで行き着いたとか。この時も、UIUXの検討で最初は多くのプロセスを開発者が提示したもをどんどんシンプルにしていったとか。

ただ、引き算と聞くとEliminate(なくす)なので、シンプルと排除は表裏一体の様にも見えますね。人は、課題が出てきたときに物事をどうしても複雑に考えがち。なので、ちょっとシンプルに頭の中をしていくことが重要ですね。

さて、先ほど消化したX線写真の話でも裏で活用しているのはAIです。このAIは今いろんなところで活用が始まっているので、もう逆戻りすることはなさそうですね。これ、手軽に使える様にみなさん思っているのですが、実は学習させるのが結構大変な代物です。なので、AIを使って業務効率の流れは今後さらに加速すると思うのですが、業務効率のための準備は結構大変ということを頭の片隅に入れておいた方がいいと思います。特に、学習が必要なのでその素材探しが重要。
多くの皆さんが手軽に使用しているChatGPTはインターネット上の情報を集めて学習させているので一見学習させる手間がないように思えるのですが、その学習の元となるネタの信憑性が高いわけではないので、特定の業務に活用しようと思ったら、やはりきちんと学習させる必要があります。また、自社情報を安易に外部ツールを使って学習させることは機密情報の流出にあたるのでここも注意が必要ですね。

とはいっても、AIを活用して人の作業のECRSの流れは止まらないと思います。どの部分が人がきちんと見て、どの部分をAIなどの自動化ツールに任せるべきなのかの線引きが必要となります。当面は試行錯誤になると思いますが、この辺りの最適化を見てあげる人が必要になりますね。ちょっと前に、データ解析が流行ったときデータサイエンティストが不足しているという話がありましたが、こういうAI導入を支援できる人も不足していると思います。まだ始まったばかりですが、この分野をになえる人材を揃えていくことは強みになると思います。

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