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【特別読み物vol.1】 劇団衛星新人団員with ファックジャパン&ゲスト出演者で 座談会 やってみました。

4月2日(月) 市内某所屋上にて、森谷A、田中沙穂の新人団員2名と、佐々木峻一(努力クラブ)、阿僧祇(演劇集団Q)(順不同敬称略)の2名、そして司会進行のファックジャパン、の5名で座談会を行いました。
ファックジャパンを除く4名はお互いほぼ初対面でしたが、非常に和やかな空間でトークが進んでいきました。4名の魅力やファックジャパンの面白さがぎゅぎゅっと詰まったレポートになっております。是非最後までスクロールしてみてくださいませ。             <文責:田中沙穂>

F:どうも皆さん、こんにちは。
一同:こんにちは。
F:今からですね、初めて劇団衛星に出られる方、また劇団衛星にゆかりのある方をお招きしまして、色々お話を伺っていこうと思います。本日は4名の役者の皆様に来ていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
一同:よろしくお願いします。
F:色々いくつか質問をしていくんですけれども、森谷さん、佐々木さん、田中さん、阿僧祇さんの順でいこうと思います。まず自己紹介をしてもらいましょう。
森谷:はい。新入団員の“森谷A(もりたにあ)”です。よろしくお願いします。
佐々木:佐々木峻一です。「努力クラブ」という劇団で役者をやっております。よろしくお願いします。
田中:4月から新入団員として劇団衛星に所属することになりました、田中沙穂です。よろしくお願いします。
阿僧祇:阿僧祇です。所属は演劇集団Qです。お願いします。
F:というわけで、2人の新入団員と2人の客演さんに今日は来ていただいております。


−良くも悪くも劇団衛星だなと思うこと−


F:ではさっそく。稽古が始まって約1ヶ月が過ぎようとしているわけですけれども、「あ、これが劇団衛星やな」と思ったこと、良い意味でと悪い意味で、2つ。よろしくお願いします。
一同:悪い意味で(笑)。
森谷:良い意味でというか、「頭がいい」という漠然としたイメージは常にありますね。特に蓮行さんが大学に深く関わっている方なので、稽古中にもそういう話とかが出るんですけど、みなさんもそれに普通に対応されるんで、それを見て、「ああ、頭がいい人たちなんだなあ」と…。自分がついていけない時は、勉強しようって思います。
悪い意味でというか衝撃的だったのは、「静かな時間が非常に長い」ですかね。
F:稽古場がっていうこと?
森谷:そうですね。学生劇団だと誰か何かしらセリフ言ったりしている状況が多いんですけど、今回は蓮行さんがずっと考えているみたいな時間があって、そういう時に、「あーこれは今までとは違うな」ということは感じました。
F:はい、じゃあ佐々木くん。
佐々木:良い面悪い面どっちもですけど、「ぐちゃぐちゃしてるな」っていうのが、劇団衛星の特徴だと感じてます。効率的に創るというのからは無縁だなっていう感じが…。
F:ぐちゃぐちゃとか、非効率っていうのは、よく言われるんです。でも、みんなにとっては非効率っていう感じなんですが、蓮行さんにとって効率のいい方法を選んでいこう、としていて。それで、ぐちゃぐちゃになってる…。
佐々木:蓮行さんのやりたい創り方も、そもそも、ぐちゃぐちゃした創り方ですよね。それが、分業で創る(※)ことでさらにぐちゃぐちゃして、そのぐちゃぐちゃのおかげで、エネルギー量があって面白いものになるのかな?って。ということを、良い面悪い面どっちとしても、思ってます。(※注:劇団衛星の作品は、稽古場での口立てで作成するほか、一部のシーンを出演者に任せて作ってもらい、それを元に作品に仕上げていくという形をとったりします。) で、悪い面としては…。
F:あ、さらに悪い面…。
佐々木:いや、今まで話したのは良くも悪くも、僕は面白いけど、大変やなっていう面です。悪い面は、「ダサい」っていうのがあります。どうなんだろうなって思いますね。
F:まあ、劇団衛星は昔からダサいんですよ。
一同:(笑う)
F:はい、じゃあ次は、田中さん。
田中:良いとこ悪いとこというよりかは、特徴と大変なとこ、という感じになるんですけど。劇団衛星のサイトに「用語集」があるじゃないですか。そこに載ってる、「リリッキング」っていう単語なんですけど。
F:見てるんや、偉いね。
田中:普通の演劇の現場だと、脚本をすでに作っていて、演出家の人がそれを(稽古場に)持って来て読むとこから始まると思うんですけど、衛星はみんなで台本の段階から創っていくのが、「なるほどな、こういうところなんだな…」と思いました。大変だなって思ったのは、蓮行さんはすごい完璧主義なので、そこ(蓮行さんのポイント)に演技を持っていくのがすごい難しいなって思いました。
F:難しいね。でもすごい分かりやすいから。上手くいってったら上機嫌やし、上手くいってなかったら不機嫌っていう。
田中:はい。
F:非常に分かりやすい。でもどうしたらいいか分からないんですけど。
田中:そうですね…(笑)。
F:はい。じゃあ、阿僧祇さん。
阿僧祇:私が一番最初にKAIKAに来たのが、「劇団衛星の演劇部」だったんですけど。そこで蓮行さんが言ってらっしゃったことが、一番、劇団衛星というものを表しているな…と私は思っていて。「この劇団は僕が思考しているプロセスを全て開示していく劇団だから」っていうのを言ってはったのですが、ほんまにその通りやなって、入ってみてすごく思いました。
F:なるほどね。確かに。
阿僧祇:っていうのがすごい特徴だなって。それは悪いことにも繋がるんですけど。
佐々木:そうね!
阿僧祇:単純に言って、効率が悪いのでは?と思うんですけど、でもその、プロセスを開示するのってすごい大事やなって私は思ってたんですよ。自分はこう思ってるからこういう言葉ができたんだよ、というのを聞いたら、納得する人もいるんだろうな…というのを思っていて。でもそれを全部されるとしんどいなっていうことも分かりました。
F:なるほど。


−ファックジャパン、4人をイメージで例えてみた−


F:次はですね、僕が皆さんの印象を何かに例えて考えてきたんですけど、4つ言うんで、どれが自分なのか当ててもらって良いですか。じゃあいきますね。「ドラゴンフルーツ」「緑」「憧れる人」「日本語対応していないシンプルなはずのアプリ」。さあこの4つでどれが自分やと思うでしょう。森谷くんからいってみましょう。
森谷:僕は、自分が「緑」だと思います。
田中・阿僧祇:私もそう思います!!
一同:(爆笑)
佐々木:僕は、恥ずかしいけど、(自分が)「憧れの人」。なんか、前に、ファックさんと話しててそういう風に言われた、
田中:私は、(自分は)「日本語対応していないシンプルなはずのアプリ」だと思います。
阿僧祇:私は(田中さんが)「ドラゴンフルーツ」かなと思って。で、私が「シンプルなアプリ」だと思ったんです。
F:なんで皆さん、森谷くんを「緑」やと思われたんですか。
田中:靴が緑やから。
阿僧祇:「森谷」だから。
F:あーなるほど。
田中:常に冷静で落ち着いてはる感じがする。
阿僧祇:穏やか。イメージカラーが緑という感じ。
F:なるほど。そうですね、森谷くんは「緑」です。水あげたら勝手に生えてくる、みたいな感じですかね。水あげへんかったら育たへんみたいな。そういう感じのイメージです。如実に反映していく人やな…と思って。
田中:すごい期待されてるんですね。
森谷:あーでも、そもそも緑色が好きっていうのもあって、緑色のものを持ってたりとか履いてたりとかするんですよ。で、それがキッカケかも分からないんですけど。
F:佐々木くんはなんで「憧れる人」やと思ったん…?
佐々木:ファックさんと前喋った時に、「俺も佐々木峻一が良かった」って(言われた)。その発言を僕、結構覚えてて…。
F:全然覚えてないわ。
佐々木:マジですか。佐々木峻一っていう名前がいいって。…恥ずかしい、違ったらどうしよう。
F:ああ、名前がね。確かに良い名前やもんな。えっと、佐々木くんは、「憧れる人」です。
一同:おお〜!
F:佐々木くんは、どっちかっていうと、憧れの強い人やなと思ってます。人とか物とか、何かに対して。素直に「良いなあ」って言う。常に何かに憧れてる人やなって。…決して僕が佐々木くんに憧れてるという意味ではないねん。
佐々木:自惚れてました。
一同:(笑う)

F:はい、じゃあ、(次は)どっちからいったらいいかな。
佐々木:僕は、田中さんが「ドラゴンフルーツ」で、阿僧祇さんが「アプリ」、だと思います。
森谷:僕もそうだと思います。
阿僧祇:その心は?
森谷:ドラゴンフルーツって、なんとなく沖縄とかでバカみたいに売ってそうな…。
F:バカみたいに(笑)。すごいディスったな 。
森谷:ディスったわけじゃないです(笑)。すごい売ってそうなイメージ。なので、どっちかを沖縄のイメージに当てはめようと思った時に、田中さんかなと…。
F:田中さんに沖縄のイメージある?
阿僧祇:北陸っぽいですよね。
F:白いし。
阿僧祇:誰からも同意を得られない…(笑)。
森谷:…録音止めても良いですか?
一同:(笑う)
F:はい。阿僧祇さんが「ドラゴンフルーツ」ですね。で、田中さんが「日本語対応していないシンプルなはずのアプリ」です。
僕、阿僧祇さんのこと、あんまよう知らんなと思ったわけですね。で、この、知ってるようで知らん…この感じ、僕にとっての「ドラゴンフルーツ」がちょうど距離感が一番似てたかなって。食べた記憶もあるねんけど、どんな味か覚えてへんねんけど、美味しいんやろな、みたいな好印象がある。
田中:確かに、普段あんまり接しない果物ですね。
F:田中さんは、田中さんもあんまりよく分からんなっていうのがあって。なんか、機能性はあるんやろうけど、時々なんかおわっ!とか思うし。全然よう分からんなっていう感じですね。なんか急に閉じてしまうし。ほんで急に開くし。どうしたらいいんやろう…。でもなんか使いこなしてる人は使いこなしてるし。ボタンとかも少ないねんけどな…っていう。
一同:(大爆笑)
F:そういう感じでした。ありがとうございました。


−『白くもなく、さほど巨大でもない塔を覗き込む、ガリヴァー』を漢字一文字で例えると?−


F:最後、この『ガリヴァー』の公演を、漢字一文字で表すと何か。聞いていきましょう。
森谷:漢字一文字ですよね…。えっと、僕が感じたものだと、「奪」ですね。色んなものが奪われるみたいな、奪われることが多いなっていうのはありましたね、なんとなくの印象で。はい。
F:へー…。(森谷くんは)なんかさっきから、全然よう分からんようなってきたな
(※編集の関係でカットしていますが、20分ほど前の森谷Aは本当によく分からないことを喋っていました。)
F:はい、じゃあ佐々木くん
佐々木:僕は、「争」ですかね。色々戦う、戦争の「戦」の部分とか、戦闘の「闘」の闘うとか、あるじゃないですか、でも「戦」だったり「闘」はかっこいいなという感じで、そうじゃなくて汚い印象が「争」にはあって、そういう作品の印象と、劇の中でも立場的に「劇団衛星」と自分が対立しているような感じがあって。
F:役的にもね。
佐々木:そうですね、「衛星」と争う、という印象が個人的にあった。それが「戦い」じゃなくて「争い」という感じで。とてもそういう印象です。争います。
F:なるほど。田中さんは?
田中:私は「周」です。理由は、すごい大きな事件をテーマにしてるような感じなんですけど、意外と周りを見たらありそうなことが色々入ってるような劇やなっていうのはすごい思ってます。
阿僧祇:私は「挑」ですね。話の内容的にも佐々木さんの役が挑んでいくというか、戦いに挑むわけじゃないですか。という意味と、私が今回外部に初めて呼んでもらったからビビりながら、いやそれでも頑張らなあかんと挑んできているというのもあって、「挑」ですね。
F:なるほど。ありがとうございます。


−おまけ−


F:じゃあですね、他の出演者の方も漢字一文字で表していただきたいなと思います!
一同:ええ〜!
F:じゃあいってみましょう、黒木陽子を漢字一文字で!じゃあ森谷くんから!
森谷:はい、「明」るい!
佐々木:破壊の「壊」です!
一同:(大爆笑)
田中:爆発の「爆」。
阿僧祇:陽気の「陽」です。
F:陽子やからね、素晴らしい。じゃあ紙本明子!
森谷:「言」う、発言の「言」で。
佐々木:「器」
田中:「強」い
阿僧祇:「支」える
F:おお〜なんかカッコいいな…。破壊の「壊」よりだいぶ。
一同:(笑う)
F:はい、じゃあ続いて、僕。
森谷:えーっとあの…。仲良しの「仲」。
F:アホみたいやな。
佐々木:えっと、「指」。
田中:可愛いの「愛」ですね。
阿僧祇:大らかの「大」で。
F:紙本さんのがスタイリッシュやな…。なんかバカみたいな…。じゃあ最後は蓮行さんやね。
森谷:えっと、「長(おさ)」で。
佐々木:「星」。
F:星!星!(笑)
田中:「女」。
F:(大爆笑)
阿僧祇:「頭」。
F:なるほどね…。「女」「頭」「星」「長」…。英雄やな。
一同:(爆笑)
F:以上です、ありがとうございました。5月公演に向けて、頑張りましょう。


−おまけのおまけ−

(座談会中、ファックジャパンの首にテントウムシが。居心地よかったんでしょうか。いい写真だったので載せておきます。)

劇団衛星の活動継続と公演の実現に向けて、みなさんのサポートを、ありがたく受け取っております。応援ありがとうございます。