見出し画像

自宅愛を語る~祇園櫻井・後編~

吟味して選んだお気に入りかつ必要最低限のものしかないという自宅を愛してやまない祇園・櫻井。快適すぎるため、劇場出番の合間も時間さえあれば帰宅するという。かつては足の踏み場もないほどの‟汚部屋“だったその家は、足に怪我をしたことを機に美部屋に生まれ変わり、やがては自身の人生観にも大きな影響を与えることになる。そしてある日のイベントでは「同じ建物で、別々の部屋に住むなら……」と別居婚願望も明かし、あまりにも偏愛的ではないかとインパクトを与えた。
「自宅愛」インタビュー、後半はその真意から聞いてみました。

すごいなと思うんですよ。人と生活がバチッと合う理由がないのに、みんな合っているふうにして過ごしているわけじゃないですか。お腹空いてへんけど「ご飯やで」とか、まだ寝たいけど起きないといけないとか。
すごいなーって思うんです。なので、起きたらその人の家に行くから、残りの時間は自由に使わせてほしいという意味での発言だったんです。

とはいえ、結婚したら一緒に住むことになるということは分かります。分かるので、せめて自分の部屋はほしいなとか、そんなところに落ち着くのではないでしょうか。

画像1

―「誰かと一緒に過ごしたい、寂しい」と思う人もいれば、「独身貴族で少し好きに過ごしたい」と思う人もいる。考えは人それぞれだ。櫻井は「自由に自分の好きな時間を使いたい」という願望がただ、強いだけ。

そうなんですけど、一応社会的なつながりだったり、人間的なつながりがあったほうが幸福度が高いと言われていて。今が楽しいからこのままズルズル過ごしたとして、50歳、60歳になって幸せか?と考えた時、ちょっと分からないというのが正直、あるんです。

30代後半に差し掛かった今がひとつの変換点なのかなと思います。岐路にいるということではないでしょうか。今ももちろん楽しいのですが、20年後、30年後に「あの時こうしといたらよかったな」と思いたくないから、(結婚も)考えないとな~、ぐらいです。

―頭の片隅に「結婚」の二文字がうっすら浮かびつつある、という状態だろうか。そんな今、自宅で過ごして最も幸せを感じる瞬間とは。

何もしない時ですね。しかも予定が決まっていた日に、その予定がなくなって、ベッドでゴロゴロしてる時が一番楽しいですね。最初から休みの日とはまた違うんですよ。行くはずだったものが行かなくてもよくなったっていうのがめちゃくちゃ幸せ。「行かなくていいんだ……!」っていうあの感じがすごく楽しいです。そんな日は、「そろそろYouTube撮るか~」って、昼から起きてっていう感じです。

―ただいま生活を朝方にシフトチェンジ中。

ちょっと夜型だったんですけど、最近は午前中に起きる生活に憧れていて。最初は8時半の起床を目指していたんですけど、ちょっと無理で。社会人の方には申し訳ないんですけど……。僕はほっといたら昼まで寝ているので、せめて9時には起きようぜって自分で思いまして……。今、それを実践している感じです。

―なお、自炊はそんなにしないという。

それができないんですよ、なかなか難しくて。外食はしないんです。なので、家電調理器を使ったり、めんどくさい時は麺類を食べたりとか、ご飯をチンしたりとか、そのくらいです。

料理ができるようになったら嬉しいですけど、向いてないなと思うんです。ヘタだし。まあ、でも、料理ってまだまだ人間がやることだろうし、そうですね、頑張りたいのは料理ですね。

3Dプリンターで料理ができるらしいと聞きましたが、一般的にはまだ普及しないと思うので、それを考えるとそこはまだ人間の手でやらないといけないでしょうから、料理は頑張りたいですね。どうせ必要なことですし。

画像2

―昨今、YouTubeでも多くの人がライフスタイルを公開している。憧れの人はいるのか。

チュートリアルの徳井さんです。徳井さんのYouTube「Tokui Video」が大好きで。ネコちゃん2匹がいわゆる話し相手と言いますか、ネコちゃんたちに愛情を注いでいて。僕はネコを飼えないのですが、すごくいいなと思います。

料理もお上手でいらっしゃいますし、同じ京都出身で子供の頃からずっと見てきた方なので、徳井さんがYouTubeを始められた時もすぐ登録して、ずっと見ています。「こういうのいいな」と思いながら。

―では、改めて櫻井にとって「自宅」とは?

たとえば、お気に入りのカフェがあったとして、そこに行くまでの間にはエネルギーとか、時間、金銭的なコストだったりがありますけど、僕はもうその「自分の好きな場所」にいるのでコストゼロなんですよね。

自宅が「自分の好きな場所」……いわゆるパワースポットですね。自分の好きなものに満ちていて、一番落ち着くし、ここで生まれるアイデアもたくさんあるし、自分にしかない特別なパワースポットです!

―最後に余談を一つ。「ものが少なく、理にかなっているから過ごしやすい」とホテルも大好きだと櫻井。なかでもお気に入りは東京・泉岳寺のアパホテルだそうだ。

非日常なのがお風呂ですね。ホテルに大浴場がついてるんですよ。あればっかりは1人暮らしの1Kの家では再現できないので、大浴場がついているホテルを会社が予約してくれた時は「よっしゃー!」って思います。

仕事で行っているので「自分で払ってへんからすいません」と思いながら、ダラダラとお風呂に入るのが楽しいですね。運良くといいますか、こんな生活がいつまで続くか分かりませんが、楽しめるうちは楽しませてもらおうと思っています。


■祇園 プロフィール
木﨑太郎櫻井健一朗のコンビ。
2008年4月25日結成。
2018年4月 第53回上方漫才大賞 新人賞受賞
2019年 自身初DVD発売「お待たせしました祇園のDVDです!」

祇園INFO

====
取材・構成/岩本和子
写真/月刊芸人編集部

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?