見出し画像

TWIGYのTシャツと私

95年頃、YOU THE ROCKはカリスマ的人気を誇るラッパーだった。

今は人気がないとかいう意味ではなく、
当時はナイトフライトという深夜ラジオのパーソナリティをして
日本語ラップを公共の電波で発信し続け、雷というクルーの中心メンバーで活躍し、この頃リリースされたTHE SOUND TRACK'96はその時代を象徴する一枚となり、YOU THE ROCKのアルバムの中でも一番売れた1枚だったと思う。

そんなYOU THE ROCKが着ていたフクロウTシャツ。
当時のB-BOY誰もが欲しがったTシャツ。

画像1

※上の写真のフクロウTシャツは後にブラックマンデーのtapeがCD化された時にセットで売られたもの。96年オリジナルフクロウTシャツは背中にプリントがあった。

俺がこのフクロウTシャツを知ったのは、
確かサーファー雑誌「fine」の1ページに載っていたか何かだったと思う。

サーフィンに興味がない俺が何でfineを読んでたかというと
今では想像できないかもしれないが、インターネットもsnsも無い時代で、
当時はクラブ情報やヒップホップの情報が載ってる雑誌自体が少なく、
クラブイベントの情報やヒップホップの情報に飢えていた地方のB-BOYは
fineでヒップホップを取り上げた僅か数ページの情報でも漁るように読んでいた。

雑誌のフクロウTシャツの写真の下にCLIP13の電話番号が書いてあって、
どうしても欲しかった俺はすぐにCLIP13に電話をした。

俺「fineを見たんですけど、YOU THE ROCKのフクロウTシャツありますか?」

CLIP13「あー問い合わせが多いんですけど、売り切れて無いですね。
    TWIGYならありますよ。」

俺「フクロウTシャツって再入荷の予定は無いですか?
  どうしても欲しいんですけど。」

CLIP13「残念ですけど今のところ入荷の予定は無いですね。」

俺「(無いものはしゃーないな、TWIGYか……
  ペイジャーならMURO派やし、TWIGY別にそんな好きちゃうしなー
  でも折角電話したし何か買いたいな…ええかTWIGYでも)
  じゃぁTWIGYのTシャツ下さい。」

数日後、CLIP13から代引きで届いたTWIGYのTシャツ

画像2

画像3

届くまでどんなTシャツか分らないまま買ったけど
TWIGYの1stシングルの「煙にまけ」のジャケットと同じアートワークがプリントされてて結構気に入って当時よく着てました。

画像4

この「煙にまけ」のアートワーク、フクロウTシャツのアートワーク共に
DEV LARGEがデザインしたんですよね。

DJ GOSSYのnoteを最近読んだんですが、
当時同じ時期にDJ GOSSYが働いていた京都の新京極にあるウォーキンストアでフクロウTシャツを入荷して売っていたらしく、東京から買わずとも(買えてないけど)めちゃめちゃ地元で買えた事を25年後に知らされた俺。

行ったことが無い店ならまだしも、当時京都の繁華街でヒップホップ系の服を買うならドノバンかウォーキンストアぐらいしかなく、普通にめちゃめちゃ買い物してた店で売ってたという。

なぜ教えてくれなかったDJ GOSSY

#90年代 #日本語ラップ #ヒップホップ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?