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2022年に1巻が発売されたおすすめ漫画

月始めに前月のKindle購入冊数を算出するBotを作ったところ、月平均46.1冊購入していたらしいことが判明したゲル化ラスクです、どうも。
単純計算で年間553冊の漫画(一部小説)を買い、すべて定価ではないとはいえおおむね27万ほど書籍につぎ込んでいるらしい。数値化するというのはいいことばかりではないね…。
ちなみにヘッダーは12/30時点でのKindleの購入書籍数だよ。

知らないほうがいいことを知ってしまったが、今年も終わりに近づいてきたので去年同様に今年一巻が発売されたおすすめ漫画を紹介していこうと思う。
去年のはこちら。恒例化していきたいね。

ようきなやつら

すごく語るのが難しい漫画。今年読んだ中では一番衝撃を受けたかも。
性的同意、精神病へのふれあい方、女性の社会進出など…そんな現代にありふれた社会問題に妖怪の皮を被らせて、シリアスに、時にはコミカルに風刺や皮肉を効かせながら描かれた短編集。
説明するとこうなっちゃうんだけど、そんな社会派漫画として収まってほしくない魅力がこれにはある。社会問題とか気にせず読んでもきっと面白い。
かつての芸術ってこういうものだったよな、という気もする。

時に表題の「ようきなやつら」の主人公、そこはかとない鬼太郎みがあるんだけどオマージュしてるんかな。

Twitterで1話の東京鎌鼬が読める。全1巻

ソアラと魔物の家

初期のダンジョン飯が好きならきっと好き。
魔物は住むところなんて今まで全く気にしていなかったが、人間界に侵略しているうちに人間達の温かい家庭、家がめちゃくちゃうらやましくなっちゃった!侵略なんて辞めて快適に暮らしてぇよ…。
ということで突如侵略をやめた魔物たちの家をドワーフの建築士が作る話。
劣悪な魔物達の住処をそれぞれの生態系や要望に合わせて匠の技でリフォームしていくあたりが設定厨の心をくすぐる。

大きく話が動くのはこれからになりそうなので今後にも期待。
試し読みはうぇぶりから。既刊2巻。

異世界ありがとう

自分が最近推してる漫画。
中年オタク男性二人が一緒に異世界転生しちゃった、でもチートもなんもないし、なんなら初期ステだし森の中だしご飯とかどうしたら…?みたいなところから始まるコメディ漫画。主人公二人の掛け合いが漫才みたいでふふっとくる。
異世界転生のあるあるや設定を避けつつも逆にあるあるネタで笑わせてくるし、でも王道の展開もしっかりやる。あとは生活を確立していくあたりの描写がしっかりしてていい。
派手さはないけどストーリーのバランスやテンポがとても良くて独特の空気感もある良作。

試し読みは裏サンから。既刊2巻。
話も徐々に盛り上がってきたし今後も楽しみ。

誰何Suika

思春期の少年少女は何かあるとすぐ穴に入りたいとかこの世から消えたいとか思ってしまう。この世界はそう思うと実際に消えて(死んで)しまうのだ!

学園のアイドルのあやかはその美貌からよく告白されるが、告白した男子はみんな消えていった(物理)
私がいなければみんな告白せずに死んでいかないのに…と悩むあやかの体が徐々に透けてきてしまう。それを助けたい友達のもみじとあかりは「学園だけじゃなくて実際にアイドルになれば誰からも告白されないんじゃ?!」と思い付いた!じゃあ早速アイドル部を作って皆でアイドルを目指すぞ~!!

といった話。設定の重さとJKっぽい軽さや無鉄砲さが同居して独特の空気感が出てて面白い。
今後どう転がるかも読めないあたりも期待大。次の巻では早速ライブをするらしいけども…。

試し読みはコミックリュウから。既刊1巻。

クロシオカレント

ここ高知県ではカツオが歩いてにゃーと鳴き、柚子も特産だから飛ぶこともある。道に魔剣は落ちてるし、ダムには怪獣の女の子が住んでいる。
そんな少しズレた高知県と、少しズレた登場人物たちが日常を過ごす群像劇漫画。

SFっていっちゃSFなんだろうけど、まあそういうこともあるかもね、くらいの謎で済む塩梅がとても良くてふわふわ楽しめる。いい感じに力の抜けた作品。あとなんかところどころすごいオシャレ。

試し読みはブックウォーカーから。既刊1巻。

日本三國

令和末期、世界大会や大震災などが相次ぎ日本国民は悪政、重税、飢饉などに苦しめられた末に暴力をもって発起した。
こうして一度日本は滅亡し、文明は明治初期レベルまで後退、群雄割拠の時代が始まる。そしてまたしばらく時がたち、日本は3国に分かれ覇権を争う三国時代に突入した…。
そんな戦乱の最中に、世を変えるために軍師になりたい主人公を軸に据えた群像戦記漫画。

絵柄も話の内容も独特なので、ハマればめちゃくちゃ面白い、といったジャンルの漫画。とりあえず1話を読んでみてほしい。
裏サンから読める。既刊3巻。

異世界はこう抜く

拙者、ワニマガジンが出してくるエロだけどえっちじゃないテンション高めギャグマンガ大好き侍。

異世界娼館で娼婦として働く人間の女の子のまくらちゃんが、ありとあらゆるモンスターを抜いて抜いて抜きまくるぞ!スライムから始まりゴーレム、リッチ、果てはなまはげまでみんなスッキリしちゃうのだ。実況解説のボーイくんもいるぞ(娼館だからね)
1話4Pで読める手軽さもいい。

スライムはTwitterで読めるよ。全1巻。
でも脇に描いてあるTipsがおもしろいからコミックスで読むのをお勧めする。

BLAST

最近の部活ものだと一番好きかも。吹奏楽部。
入部から始まるしまだまだ序盤だから今後話がどうなるかはわからないんだけど、吹奏楽の音の圧や疾走感の演出がうまくてゾクゾクする。
上手い演者と普通の演者がそれぞれ演奏しているシーンがあったとして、上手い演者がちゃんと上手いと表現だけでわかるのがすごい。

話どうなるかわからないって言ったけど、熱血スポ根っぽい雰囲気は感じるのでそういう感じにはなるんだろうな~とは思ってる。

試し読みはマガポケから。既刊1巻。

われわれは地球人だ!

ついに明日、超大型ショッピングモールがオープンされる。
その前日の夜、それぞれの理由で三人の少女がショッピングモールに忍び込んだ後、突如ショッピングモールが宇宙に打ち上げられてしまった!

窓から外を見ると地球が見える。携帯も通じなくて帰り方もわからない…。
でもショッピングモールだから食料も遊びもいっぱいあるし…とりあえず、宇宙旅行に出発~!!
次々と星々を巡って、ショッピングモールにある物資を駆使して困った宇宙人たちを助けに行こう、そして宇宙人に会ったらやはり一言目は「われわれは地球人だ!」

試し読みはコミックアクションから。既刊1巻。

15分の少女たち アイドルの作り方

左ききのエレンの人の最新作。
「誰も15分だけは有名になれる」というアンディ・ウォーホルの格言がある。そのウォーホルの壁を超えるアイドルを生み出すために奮闘する事務所とアイドルの卵たちの話。
ビジネスとして売れるアイドルを作り出すために考え、何が必要で何を捨てるのか。感情と理性のはざまで揺れる人々を書くのがかっぴーさんは本当にうまい。

試し読みはビッグコミックスから。既刊4巻。

推しの肌が荒れた

確かこれに収録されている「裸のマオ」がTwitterに流れてきてとても良かったので待ち望んでた短編集。

もぐこんさんの話に出てくる登場人物はみんな生きてるって感じがする。話は薄暗いし、救いがあったりなかったりするけどそういう感じがどっかで生きてるんだろうなあという気持ちにさせてくれる。
表題作の「推しの肌が荒れた」もいい作品だったけど自分はやはり「裸のマオ」が一番好き。

収録作は多分今読めないけど、新作の「まつりのあと」がくらげバンチで読める。全1巻。

ゾミア

モンゴル帝国がとても力を持ち、周辺国を侵略していた時代。
少年ネルグイはモンゴルの仕掛けた戦によりすべてを失い奴隷に身を堕とした。ただネルグイはいろいろな部族の言葉を覚えていて、通訳や言葉を武器にモンゴル帝国に復讐することを誓うといった知恵くらべの復讐譚。
読み切りの時からめちゃくちゃ面白くて、連載始まってより面白くなって応援してたのに打ち切りになってしまった…なんでこんなに面白い漫画が打ち切られてしまうんだ…。

ヤンマガで無料で読める。読み切りの方は原作の人のTwitterで読める。
主軸は一緒だけどどっちも違った面白さがあるので両方読んでみてほしい。
全3巻。

これ描いて死ね

とある漫画を心のバイブルにしていた女子高校生の安海は、ある日その漫画の新作が出るという情報を聞きつけコミティア(同人誌即売会)に向かう。
そこで安海はあることに気づく。「漫画って…自分で描けるのか!!」
そして漫画を描き始めた安海だけどもちろん絵はめっちゃ下手だしコマ割りとかもなんも知らない、あるのは情熱だけ!
でもそんな情熱に動かされて徐々に人が集まって安海の漫画が出来上がっていくのである…。

まんが道漫画、みたいな観点では確かに王道路線なんだけどそれに尽きない魅力がこの漫画にはある。静かに熱い青春漫画。
おもしろいおもしろいって読んでたらこの漫画がすごい2023にノミネートされてた。

試し読みはゲッサンから。既刊2巻。

追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。 ~俺は武器だけじゃなく、あらゆるものに『強化ポイント』を付与できるし、俺の意思でいつでも効果を解除できるけど、残った人たち大丈夫?~

今年の個人的No.1なろうコミカライズ。どうしてこうなった…。
話自体はまあよくある追放×チート×セカンドライフものなんだけど、なぜだかものすごいシュールギャグになってて癖になる。謎のテンポの良さがある。
漫画としてうますぎて絵が下手なのもわざとなのかと思えてくる。ヘタウマ狙ってますか?
気になってなろうに原作読みに行ったら原作はなんか普通のテンションだった。なんでこんなシュールになっちゃったの?原作者公認らしいけどなんで??話もなんか全然違うんだけど…おもろいからいいけどさ…。

試し読みはマガポケから。既刊3巻。

ブレス

メイクは何かを隠すものではなく、自分を後押ししてくれるもの。
メイクアップアーティストになる夢を諦めた少年と、背が高くてそばかすがあることをコンプレックスに感じ俯きがちだった少女が、メイクの力を借りてそれぞれの夢を追い始める物語。
何のためにメイクをするのか、自分は何を表現したいのかを悩みながら夢に向かってもがく様が心に刺さり燃える漫画。絵に華もあり題材と合っててとても読みやすい。

Tiwtterで1話が公開されてる。既刊2巻。

ぷにるはかわいいスライム

ぷにるがただただかわいい。
ある日コタローが作ったスライムに命が宿ってから7年、中学生になったコタローはぷにるがうざくて仕方ない。でも一緒に成長したぷにるはかわいくてちょっとドギマギしちゃう…といったドタバタラブコメ。

てんとう虫コミックスなだけあってノリはさすがにコロコロなんだけど、ぷにるが可愛いしキャラ立ちもよく読んでて楽しい。
ぷにるはスライムだから、ほう水と洗濯のりとモチーフを自分の体に混ぜ込んで色々変身できる、という設定がめちゃくちゃいい。どんな変身してもぷにるが一番かわいいよ。

試し読みはコロコロのWebから。既刊2巻。

正反対な君と僕

今年のNo.1ラブコメ。
ギャルで元気いっぱいだけど人の目や場の空気が気になりがちな鈴木は、教室の隅によくいるタイプだけど自分をしっかり持っていて意見を言える谷に片思い中。そんな正反対な二人がゆっくりとお互いを理解していって仲良くなる様がとてもいい。
阿賀沢さんの漫画は心のもやもやの言語化ともちもちしたデフォルメ絵がめちゃくちゃよくて、読んでて心が洗われる。
LINE漫画で連載してた氷の城壁もおすすめなのでぜひ読んで欲しい。

ジャン+で初回無料で読める。既刊2巻。

Destiny Unchain Online~吸血鬼少女となって、やがて『赤の魔王』と呼ばれるようになりました~

新作フルダイブMMORPGにテスターとして参加したゲーマー主人公の冒険活劇、といった話。
HPが残っていてもモンスターの首を落とせば即死する、というゲーム設定のためプレイヤースキルが重視され、ゲームが上手い主人公は序盤から結構活躍できめちゃくちゃ綺麗でかっこいい戦闘シーンが一巻からいっぱい見れる。眼福。
とにかくひたすら作画がいいので楽しく読める。話の展開は今後に期待。

試し読みはマガポケから。既刊2巻。

ガチアクタ

濡れ衣を着せられ奈落に落とされた主人公が、元の世界に戻るために戦う話。
奈落では人通者と呼ばれる能力者がいて、彼らは自分が大切にしているものを武器にして戦うことができる。武器ごとのいろんなアクションが見られるのは楽しくていいね。
作者が炎炎ノ消防隊の元アシらしく、そのエッセンスを端々に感じる勢いと迫力のある画風が魅力。とにかく戦闘シーンや大ゴマ、台詞まわしがかっこいい。
内容自体は結構王道だけど、徐々にキーワードや仲間、敵も増えてきてどんどん面白くなりそう。

試し読みはマガポケから。既刊4巻。

とくにある日々

何気ない日常なんだけど、視点を切り替えることでおもしろいことはどこにでも転がってるよね、といった切り口の漫画。Twitterで見たことある人も多いかも。
女子高生たちがただ日々を過ごしているだけので、なにが面白いといわれると難しいけど読んでみると面白い。ジャンルとしてはシュールギャグになるのかなあ。

コミプレで無料で読める。既刊2巻。

鍋に弾丸を受けながら

治安が悪いところこそ飯が美味い。
原作のジュンタロー氏がメキシコやアマゾナスなどに実際に訪れて食したものを紹介しているノンフィクショングルメレポート漫画。どれも料理がめちゃくちゃ美味しそうですごくお腹がすく。

ノンフィクションだけど、原作の人が二次元を摂取しすぎて自分を含む全人類が美少女に見えてしまう病に侵されたのでこの漫画には美少女しか出てこないよ。でもそのおかげでなんか読みやすくなってるよ。

試し読みはコミックウォーカーから。既刊2巻。

天幕のジャードゥガル

学ぶことを貴ぶ少女シタラが住む町にある日モンゴル帝国が侵略してきた。モンゴル帝国の捕虜となったシタラは家を、家族を、知識を蔑ろにし滅ぼしたモンゴル帝国に復讐を誓い、知恵をもって立ち向かっていく、という復讐譚。
最近はこういう知恵を使って復讐や下剋上を成し遂げようとする漫画が多くて楽しいですね。ジャードゥガルはチ。あたりの流れも上手く汲んでそう。面白くないわけがない。
話としては結構重いけどかわいらしくデフォルメの効いた絵柄で読みやすい。しかもデフォルメが強い絵柄なのに人物の描き分けや表情がとてもうまく話にのめり込めるのがよりいいね。

試し読みはマンガクロスから。既刊1巻。

マリッジトキシン

暗殺者として裏稼業に生きる主人公は跡継ぎを生むよう家に強制される。
普通の生活というものをしたことがなく女とも関わったことがないから出会い方もわからない…。そんな最中に仕事中に出会った結婚詐欺師の城崎にレクチャーしてもらいながら婚活を始める、という話。

最近ちょっとバトルものになりつつあるけど婚活ちゃんとしてね…。まあ女落とすためにバトルしてるんだけど比重がね。でもバトルシーンがめちゃくちゃかっこいいしヒロインが毎回かわいいから読んじゃう。
あと城崎がいい女すぎる。え、男??マジで言ってます…?嘘じゃん。

ジャン+で読める。既刊2巻。

エクソシストを堕とせない

悪魔と戦うエクソシストの少年が、その悪魔のうちの一人、サタンに狙われた少女を護衛するところから物語が始まる。
天才と呼ばれ命を懸けて戦うことを宿命づけられた主人公は、言ってしまえば欲を知らない存在。でも少年は師匠の言葉をきっかけに人を愛することを知りたがっている。欲とは人間の大罪であり人を人たらしめるものなので、サタンは少年の心理を突き恋をさせることで人間に落とそうとしてくる。
”堕とせない”にストーリーが何重にも掛かってくる構成もすごいし、話ごとの構成もいい。戦闘中の大ゴマももうとにかくかっこいいし構図もいい。
これを隔週連載でやってるって化け物か?
絵柄で騙されそうだけど結構グロかったりもするのでそこは注意。

ジャン+で読める。既刊3巻。

模型の町

今年のpanpanya。
panpany先生は早く人間国宝に指定されるべき。頼んだぞ文部科学大臣。

自分はことあるごとにpanpany作品を勧めているけど、まだ読んだことのないそこの君は今なら楽園冬のWeb増刊号で「正しいおにぎりの開け方」が公開中なので読んでくれよな。
だいたい全部こんな雰囲気だよ。出てるコミックスは全部短編集だからどれから読んでも大丈夫だよ、買おうね。

誰が文か

地味な大学生の和久井の唯一の楽しみは文通。
図書館の本の中に挟まっていた手紙を見つけたので、それに返事を書いてまた本の中に挟んでおく。そうやって始めた文通相手の由香里さんに和久井はいつしか恋をしていた。

ある日和久井が手紙を開くと、そこには由香里さんが知らない、会ったことがないとわからないはずの内容が書かれていた。驚いたが、そうであるならば由香里さんの正体は自分の知り合いの3人の女子の中にいるはず。
探し出して告白したい…。

といった感じで少しミステリー要素が入ったラブストーリーとして物語が始まるのだが、これがものすごい勢いで不穏な方向に転がっていく。
展開が結構怒涛で面白かった。

Twitterで一応全部読めるらしい。全3巻。

境界のエンドフィール

優秀だが無鉄砲で向こう見ずな刑事の主人公はある連続殺人事件を追っていた。強引な捜査が功を奏し犯人に迫るも、その強引さゆえに周りが見えず通行人と衝突、下半身不随という重症を負わせてしまう。
それをずっと悔いていた主人公は刑事を辞め、理学療法士への道を歩み患者のリハビリに精を出す日々だった。ある日運ばれてきた意識不明の重症患者の担当になるが、その患者にはかつて追っていた連続殺人犯と共通する身体的特徴があって…と理学療法士と刑事の狭間で揺れ動く医療×サスペンスな漫画。ちょっとだけオカルト要素もあるよ。

あまりにも特徴があからさますぎて重症患者は真犯人ではなさそうだけど、そもそもなんで重症を負っているのかあたりも謎で、サスペンスとしては二重構造になっていそう。医療パートもしっかりしていて話は骨太。その分進みは結構遅いので今後に期待という側面もだいぶあります。

試し読みはヤンジャンから。1話で大体の要素はわかるけど、1話だけで面白さが伝わる系の漫画ではないのでとりあえず1巻を読んでみてほしい。既刊1巻。

ブルターニュ花嫁異聞

13世紀初頭のブルターニュ地方で紋章官として仕える主人公は花嫁候補のとある女性を探してくるように言い渡された。でも探し当てたその花嫁はブルターニュ領主への復讐を誓っていて…といったような骨太復讐譚のような皮を被りつつも著者曰くラブコメらしい。
中世ヨーロッパものとしておそらくめちゃくちゃしっかり調べていて、しっかりした土台の上で時代背景に即しキャラが良く動き面白い。背景理解のために必要な情報の出し方も上手いので中世ヨーロッパに詳しくなくても楽しめる。

試し読みはコミックリュウから。既刊1巻。

君に会いたい

新刊が出たら必ず買う作家のひとり、売野機子の最新作。
連載ごとに設定やストーリーはだいぶ違うけど、結構雰囲気で読ませるタイプの作家なので肌に合えばどの作品も面白い。今回はファンタジーもの。

三年前、お互いの国のちょうど真ん中にある泉で会うことを約束した王子と王女。それぞれが国を抜け出し約束を果たすために森を駆け抜ける一巻。
王位継承関連でのちょっと不穏要素も出てきてはいて、出会った後にどう転がっていくかが楽しみな作品。

試し読みはくらげバンチから。既刊1巻。

サンダー3

設定からすでに勝利しているので何を言ってもネタバレになってしまう…。
この設定を表現する圧倒的画力。あと1話の最後にタイトルがドンッて出る漫画は神作なんですわ。オタクだからわかる。

新人らしいけど絵柄や内容的にあの人じゃね?ってネットでまことしやかに噂されているらしい。まあ読んだらわかるし、本当にあの人ならこの漫画これからもっと面白くなる。

まあとりあえずマガポケで試し読みがあるから読んでみてほしい。既刊2巻。

神さまがまちガえる

やがて君になるの仲谷さんの最新作。今回は百合じゃないよ。
起きたら町がジャングルになっていたり、また別の日は左右が反転していたりまたある日は空中が踏めるようになっていたり…数日ごとに"バグ"と呼ばれる現象が起きる世界で、とあるシェアハウスに暮らす人々の話。

やが君とはだいぶ毛色の違う話だけれど、距離感のやさしさや、なんかこうゆっくりと楽しまないと零れ落ちてしまいそうな空気感は健在でとてもきれいな物語。
長く続いてほしい作品ですね。

試し読みはコミックウォーカーから。既刊2巻。

競煙の機械箒

心躍るスチームパンクの世界で、パイプと呼ばれる機械仕掛けの箒に乗ってレースに挑む少女達の話。

少々絵が荒々しくて線が強い印象があるけど、その分レースシーンの迫力がすごくてぐいぐい引き込まれる。
スポーツものとして熱く楽しめる作品だけど、レースということもありそこにはやはりスポンサーの裏工作や八百長、妨害工作などがもちろんある。
本格的なレースがおそらく次巻からなので、ただの熱血スポ根だけではなく裏の側面がどう絡んで面白くなっていくかだいぶ楽しみ。

試し読みはコミックウォーカーから。既刊1巻。

煙たい話

高校の卒業以来会うことのなかった二人が偶然再会した。久しぶりに会ってみたら一緒にいることがとても心地がいい。
でも卒業以来連絡を取らなかったように、友達という関係を維持するためには一定の行動や努力がいる。ならもういっそのこと一緒に住んでしまうのはどうかな…?と同居を始めた男二人の話。
友達だけど同居をしていて、でも恋人でもなんでもない。そんな名前の付けられない関係をBLっていってしまったらそれまでなんだけど、そんなのはもったいないと思うし、この二人みたいな関係性を誰しもが望んでいる気がするんだ。
自分は電子で買って読んでしまったけど、ぜひ書籍で購入して紙の手触りを感じ、丁寧にページをめくりながら静かで穏やかな気持ちで読んでもらいたい作品。今度書籍も買おうかな。

試し読みは熱帯から。既刊1巻。


あとよい子のみんな、ガッシュベル2は読んでるか?
めちゃくちゃおもしろいぞ、「続編」として正解を出されてしまった気分だ…。

そんなこんなで今年もいい漫画にいっぱいめぐり合えた。いい年だったなあ。
皆もおすすめの漫画あったらぜひ教えてね。

それじゃあよいお年を!
来年も面白い漫画にいっぱい出会えますよーに。


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