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なるなるグミの実(知育菓子)

クラシエフーズさんのお菓子を取り上げるのは4回目。
決して回し者ではありませんw
今回は「なるなるグミの実」
枝に少しづつゲルを付着させて成長させます。

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作ってみましょう。
中身はこんな感じです。

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棒に枝をはめてグミの木を作ります。
パーツは手でねじれば取れます。

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片方のトレーに水とジュースのもとを入れます。
グミの木で混ぜて溶かすんですが、少し混ぜ難いです。
根気よく溶かしましょうw

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残りのトレーにグミのもとを入れ、
指で平らにならします。

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グミの木を緑のジュースにつけて回し、
グミのもとの粉を回して付けます。
このとき、トレーの先端にあるくぼみに、グミの木の先をセットして回します(写真はくぼみにセットしてない悪い例ですw)。

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段々成長してきました。

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本当にブドウを作ったみたいです。大きくなっていく様子を見るのは楽しいですね。
写真のように、グミが大きくなるとトレーにぶつかって取れてしまいます。
でも、やるからには大きくしたいので止め時が難しいです。

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最後にトッピングして完成。
パッケージにある通り、ジューシーで美味しいです!

このお菓子に使われているのはアルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウム、そしてデンプンです。

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緑のジュースのもとにアルギン酸ナトリウム、
グミのもとに乳酸カルシウムとデンプンが入っています。

デンプンが水を含んで棒に粘着し、乳酸カルシウムも一緒にくっつきます。
そして、ジュースに漬けると
乳酸カルシウムはアルギン酸ナトリウム(ジュースのもと)をゲル化させます。
さらに粉を付け、ジュースでゲルを増やす。
この繰り返しです。
下図のように、乳酸カルシウムのカルシウムイオンがアルギン酸ナトリウムのカルボキシル基を橋掛けし、三次元のネットワークを作るんです。

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人工イクラと同じ原理ですね。

最初、ジュースのもとが乳酸カルシウムだろうと思いました。
ところが、別途用意した乳酸カルシウム水溶液を緑のジュースに一滴落としてみると、ゲル化しました。
考えてみると、溶け難いアルギン酸ナトリウムを溶かしておき、
そこに乳酸カルシウムを接触させた方が綺麗なゲルを作り易いと思います。

この商品はデンプンを使っているのもポイントだと思います。
デンプンが無いと枝に粉が綺麗に付かず、グミを枝に実らせるのが難しくなる。
粉だけでなく、ゲル化したアルギン酸ナトリウムどうしもくっつき難くなるでしょう。
下の絵は、棒を真上から見た図です。

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デンプンがグミを大きくするのをサポートしています。
デンプン自体も水を含んで膨らむため、アルギン酸カルシウムのゲルと見た目は同じです(絵は分かり易いように色分けしていますが、実際は同じ色です)。
アルギン酸ナトリウムも短時間で溶け、問題なくゲル化するように量を調整しています。

「ねるねるねるね」同様、子供たちの目線で商品を作っているクラシエフーズさんらしい商品だと思います。


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