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ゲルとは?

ゲルは、高分子の鎖が形成するネットワーク(三次元網目構造体)が水などの液体を含んだもので、水を含んだものはヒドロゲル(ハイドロゲル)と呼ばれます(有機溶剤を含むものはオルガノゲルと呼びます)。身近なものだと、ゼリーがそうです。また、人の体もゲルで構成されていて、多量の水を含んだタンパク質の網目構造体から出来ています。人の体の約70%は水で出来ていると言われていますが、ゲルの中には99%以上が水で出来ているものもあります。例えば、寒天やコンニャクは97%以上が水です。

ゲルは乾燥させると小さな塊になりますが、水に浸けると吸水し、再び元の大きさに戻ります。ゲルの多くは柔らかく、透明もしくは半透明です。しかし、世の中にはナイフでも切れない、人が乗っても潰れない高強度のスーパーゲルも存在します。他に、自重の100倍の水を吸収する高吸水性ゲル、温度や光、電気に反応して大きさや色の変わるゲルなどがあります。

ゲルを使った製品には、ソフトコンタクトレンズ、振動防止シート、紙おむつ(高吸水ゲルを使用)、消臭・芳香剤、化粧品、食品など多岐に渡ります。
次回からは、これらのゲルを使った製品や次世代ゲルについて、詳しく取り上げてみようと思います。

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