ロケットーーク

「世界が見てくれない、と嘆くだけじゃダメ」Yuhiが考える世界への道を切り開く方法

ご存知のかたも多いと思うが、筆者の一押しゲームはRocket Leagueという。
Steamのストアページは以下。

発売日は2015年7月7日
今年で、リリース4年目を迎えることになる。

同年7月の終わり頃、あるグループがこのゲームにたまたま巡り合った。
その中に、後に日本のロケットリーグシーンで活躍する男、Yuhiがいた。

数多くあるゲームのうちの一つに過ぎなかったということもあり、当初のグループメンバーは次々とロケットリーグを離れていった。だがYuhiはこのゲームに”何か”を感じ、1人やり続けたという。

187センチの高身長を活かし、バスケットボールプレイヤーとしても活動していた彼は、ロケットリーグの中にリアルスポーツと似た競技性を感じ取ったのかもしれない。

「いままでこんなに愛したゲームは他にない」というYuhiとロケットリーグの運命的な出会いであった。

強豪チームSleeping Forest結成

腕を上げ、大会に出場し、活躍していくYuhiであるが、本格的に名前が知られていったのはSleeping Forest(Yuhi、Koba、Mars)の結成からであろう。

前チーム解散後、しばらく大会を観戦するにとどめていた彼だが、そこで目に入ったのが、圧倒的な強さを見せていたKoba、Marsであった。

「自分から人を誘うのは好きではなかった」というYuhiだったが、2人に惚れ込んだ彼は「自分からめちゃくちゃスカウトした」というほど熱烈な勧誘を行った。
こうして当時のトップチームの一角となる強豪が生まれた。

今は無所属であるYuhiだが、「いつかまたSleeping Forestでやりたい」という。
たとえメンバーが変わったとしても、その名前でやりたいという。それほど彼にとって思い入れのあるチームなのだ。

『Red Bull 5G 2016』での大活躍からプロチームへ

Sleeping Forestは常に大会で上位に食い込む強豪であったが、Yuhiの名を一躍世間に広めたのはRed Bull 5G 2016出場、そして優勝という実績のおかげだ

Sleeping Forestは事情により解散となったが、Akira90(現1NE:GS)とDore52X(現Justice Esports Zero)からの勧誘を受け、彼らと共にチームIcarusとして同大会に出場。
当時の最強チームであったRule the Sky(LeeRays、ReaLize、Lime)を予選で破るという大金星をあげる。

オフライン決勝ではチームむきむきぼんぼん(kh”現1NE:GSのshaolon”、ねもと、みくみく)とドラマチックな試合を魅せ、見事、優勝を飾った。

この大会で、後にYuhiのトレードマークとなる人差し指を突き立てるポーズも生まれた
このようなパフォーマンスを行っていたことからも、彼が早くからプロ志向を持っていたことが伺える。

ここでの活躍を認められ、2017年10月、現在もアジアトップのプロチームである1NE:Glory Stoneのサブメンバーとして、チーム立ち上げに加わることとなる

さらにゲームでの実績を評価された彼はWekidsへ入社するのだが、そこから多忙になり、プレイヤーとしては一度シーンから去ることになる。

解説、アナリストとして

その後Yuhiは、解説として2018年10月に行われた『Logicool G Cupに参加

2017年に行われた『DETONATOR INVITATIONAL』では初解説を経験していたYuhi。
当時はまだ拙さも感じられたが、『Logicool G Cup』では急成長を見せ、周囲を驚かせる

全国高校eスポーツ選手権』ではアナリストという肩書で参加している彼だが、ここでも堅実な仕事ぶりを見せた。

2019年3月23日に行われる予定のオフライン決勝大会で、彼の勇姿を見ることができるであろう。

解説業でも着実に評価を高めつつあるYuhi。
今後は選手と解説、アナリストを並行して行っていきたいと語る。

求む!コンテンツクリエイター!

Yuhiは現在の日本ロケットリーグ界の問題として「圧倒的なスター性のあるコンテンツクリエイターが不足している」という。

高頻度で動画や配信をおこなう人がもっと必要だと語る。そうすれば「見るものに困らないじゃないですか」。
仮に何かがきっかけでロケットリーグに興味を持った人がいても、いざ動画を探した時、見るものが無ければすぐに興味を失ってしまうかもしれない。そんなときのために普段からのコンテンツの集積がなければならない

また、コミュニティが閉鎖的という点も指摘した。
「もっともっと外側に向けていくべき」と繰り返し主張する。他ゲームのプレイヤー、そしてノンゲーマーにまでリーチするコンテンツが無くては裾野が広がっていかない。

そして、これらの活動は、日本が世界に進出するためにも必要だという。
現在は閉ざされている世界への道だが、それを嘆くだけではいけない「待つだけじゃダメ、自分たちで切り開かないと」。

多数の動画や配信。その再生回数や視聴者の増加。ひいてはロケットリーグのプレイヤーを増やす…そういった日本での盛り上がりが無ければ、Psyonixも振り向いてはくれない

これらの活動は何もトッププレイヤーだけの特権ではない。
ただプレイするだけでコンテンツになる彼らと違い、何かのアイデアが必要となるだろうが、逆に言えばアイデアさえあれば我々一般プレイヤーでもできることなのだ。

ぜひ一緒にコンテンツを作って欲しい」そう語るYuhi。何かアイデアや企画のある方は、ぜひ彼にコンタクトを取ってみて欲しい
WeKidsで得た知識や経験も惜しみなく教えてくれるはずだ。

デカイ男は懐もデカイというところを見せてくれるに違いない。


補足

この記事は『ロケットーーク第11回』の内容を元に作成されたものです。
記事中の敬称は省略しています。
配信アーカイブは以下。


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