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第362回:大手の参入で、日本の暗号通貨市場はどうなるか

つい先日、楽天さんが、我らが暗号通貨市場に満を持して参戦されるというニュースが出てまいりました。参戦方法としては、仮想通貨交換業のみなし業者である“みんなのビットコイン”を買収するという形で、M&Aを破格の金額でダウンさせた模様です。安すぎますよねこれ。以下、ニュースをご覧ください。

参考1)楽天、みんなのビットコインの買収を発表 日本の仮想通貨交換業界は戦国時代の様相

今年の初めに小職も三木谷さんとお会いする機会があり、諸々と情報交換を致しましたが、氏はクリプトカレンシーについて、並々ならぬご関心をお持ちなのだな、と感じました。

その後、当社にまつわることとしては、楽天さんと業務提携は継続しつつも資本提携を解消する、という形でご恩返しができたわけですが、思い返せば当時の打ち合わせ時から、仕掛け時をじっくり待っていたんだろうなぁと。

聡明な三木谷さんのことですから、Viberや楽天ポイントを活用しつつ、CRM的に、そしてマーケティング戦略的に、多角的な事業戦略を練っていることでしょう。

ある意味で、非中央集権というブロックチェーンの象徴的な概念からはかけ離れたビジネスモデルで囲い込み戦略を徹底してきた楽天さんのビジネスモデルが、ブロックチェーンの世界でどのように彩られるのか、実に興味深いところであります。

企業のアセットをマネタイズすればするほど不利になりやすいこの業界。

ブロックチェーンの世界でも新たなビジネスモデルを繰り出してくるのか、はたまた新たなるニューカマーと血まみれの戦で市場席巻を競い合うのか、注視しておきたいと思います。

みなし業者とはいえ、『2億円ちょっと』という破格の値段で楽天さんがみんなのビットコインを手にしたことは、極めてアンメイチュアなこの業界が少しはまともになりそうな兆しであり、

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