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第2回内科専門医/第167回(血液)/2022

第2回内科専門医試験
2022年度予想

38歳の男性。1週間前から皮下出血が出現したため自宅近くの診療所を受診したところ、白血球増多と血小板減少を指摘され精査のため紹介受診した。体温36.6℃。脈拍92/分、整。血圧118/76mmHg。眼瞼結膜は貧血様で眼球結膜に黄染を認めない。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下肢に紫斑を認める。血液所見:赤血球381万、Hb 12.6g/dL、Ht 36%、白血球20,400(芽球9%、前骨髄球60%、分葉核好中球12%、リンパ球19%)、血小板2.5万。PT-INR 1.2(基準0.9〜1.1)、APTT 30.6秒(基準対照32.2)、血漿フィブリノゲン110mg/dL(基準200〜400)、血清FDP 112μg/mL(基準10以下)、総蛋白7.7g/dL、アルブミン4.8g/dL、総ビリルビン1.1mg/dL、直接ビリルビン0.1mg/dL、AST 29U/L、ALT 30U/L、LD 365U/L(基準120~245)、ALP 110U/L(基準38~113)、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン1.1mg/dL、尿酸9.3mg/dL、Na 143mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 107mEq/L、Ca 9.3mg/dL。CRP 0.3mg/dL。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本写真を別に示す。この患者に投与すべき薬剤として誤ったものを1つ選べ。
a. シタラビン
b. イダルビシン
c. 新鮮凍結血漿
d. 全トランス型レチノイン酸
e. 顆粒球コロニー形成刺激因子製剤(G-CSF)

< ここから解答・解説になります >


解答

e
急性前骨髄球性白血病(APL;M3)

解説

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859字

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