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第1回内科専門医/第105問(血液)/2021

第 1 回内科専門医試験
2021年度予想

22歳女性。発熱、倦怠感、リンパ節腫脹を主訴に来院した。
3週前から発熱と咽頭痛が出現した。自宅近くの診療所を受診し経口抗菌薬を処方されたが改善しなかった。週に3日は39℃を超える発熱があり、3日前から全身倦怠感、リンパ節腫脹も出現し増悪するため受診した。
身長154cm、体重50kg。体温39.6℃。脈拍100/分、整。血圧104/64mmHg。
血液所見:赤血球268万、Hb 8.6g/dL、Ht 24%、白血球3,600(桿状核好中球1%、分葉核好中球22%、好酸球1%、好塩基球0%、単球3.5%、リンパ球72.5%)、血小板 7.5 万。
血液生化学所見:総蛋白7.8g/dL、アルブミン2.6g/dL、AST 70U/L、ALT 102U/L、LD 620 U/L(基準120〜245)、CK 50U/L(基準30〜140)、尿素窒素17mg/dL、クレアチニン0.5mg/dL、フェリチン 12,000 ng/mL(基準20〜120)。
免疫血清学所見:CRP 10mg/dL、可溶性IL-2受容体 8,900 U/mL(基準157〜474)。
骨髄標本画像(上)と、末梢血塗抹標本画像(下)を示す。この患者の治療法として正しいものはどれか。1つ選べ。
a. エトポシド投与
b. ステロイド投与
c. 造血幹細胞移植
d. 抗がん剤多剤併用療法
e. インターフェロン療法

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解答

b
血球貪食症候群(Hemophagocytic syndrome;HPS)

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