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正規軍に組み込まれたホワイトベース!キシリアとドズルの微妙で複雑な関係~機動戦士ガンダム 第16話「セイラ出撃」感想

ホワイトベースの現在地

ナレーション「地球連邦軍本部と連絡が取れぬまま、ホワイトベースは中央アジアを西へ向かう。少年達は疲れきり、ただ与えられた任務を行うだけであった」

冒頭ナレーションでホワイトベースの現在地が中央アジアと判明した。

ここまでのホワイトベースの行程を見てみると、大気圏突入時(第5話)にシャアの襲撃を受け、ガルマの勢力圏内である北アメリカ大陸に降り立った。

その後は、おそらく北アメリカ大陸を西方へ移動しガルマの勢力圏を突破(第10話第11話)、太平洋を渡ってユーラシア大陸に到達、現在中央アジアを西へ向かっているところだろう。

なお、ホワイトベースの目的地は地球連邦軍本部だが、作中ではその位置がどこにあるのかは明らかにされていない。

レビルからの使者

マーカー「天測結果とも照合してあります」
ブライト「約束の日に約束の場所に来ているのにレビル将軍からは一言も連絡なしか」
セイラ「受信回路は開きっぱなしだけど・・・」
ミライ「無線はありえないでしょう。この辺りどちらかというとジオンの勢力圏内だし」
カイ「じゃ、誰かさんが歩いてくるわけだ、この砂漠の真ん中へさ」
ブライト「ちゃかすな、カイ。一番眠い時間だ、セイラ、全員に対空監視を怠らないように伝えといてくれ」

「約束の日に約束の場所に来ている」とは、おそらくマチルダを通じてレビルからの伝言を受け取っていたのだろう。

レビルからの連絡を待つホワイトベース。しかし約束の時間になっても使者は現れない。眠い目をこすりながら使者を待つクルー。

そこにオフロードクルーザーが接近してきて、一気に緊張が高まる。

ブライト「おい、しっかりしろ」
連邦兵「ぅ・・・」
ブライト「砂漠に蝶は飛ぶのか?」
連邦兵「砂漠に蝶は、砂漠に飛ぶのはサボテンの棘・・・」
ブライト「レビル将軍の手の者だ」
リュウ「よっしゃ、運転を代わろう」

「砂漠に蝶は飛ぶのか?」、「砂漠に飛ぶのはサボテンの棘」とは、戦地で敵味方を識別するための合言葉であろう。ここのやりとりはプロっぽいが、他方でこのような単純な方法でよいのだろうかという疑問も残るところである。

オデッサ・デイ?

ブライト「私がホワイトベースの責任者のブライト・ノアです」
連邦兵「オ、オデッサ・デイは5日後の予定です。それまでにホワイトベースはカスピ海を渡れとの命令です」
ブライト「オデッサ・デイ?なんです?それは」
連邦兵「キシリア配下のマクベの主力部隊を叩く作戦日です」
ブライト「マクベ?」
連邦兵「マクベの抑えている鉱山は今度の戦争の勝負を決める大切な場所なんです。それをオデッサ・デイに叩きます」
ブライト「我々のホワイトベースも攻撃に参加するということですね?」
セイラ「私達、軍隊じゃないんでしょ?ブライトさん」
連邦兵「ああっ・・・ああ・・・」
セイラ「出血が酷すぎてね」
ブライト「ホワイトベースが正規軍に組み込まれるという訳か」

現在のウクライナにオデッサという黒海に面した都市がある。名前からしてこのあたりにマクベの鉱山があると考えてよいだろう。

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第14話で、マチルダが言っていた「ヨーロッパでの大きな作戦」とはこのことだっだのだ。

このオデッサ・デイに間に合うようにカスピ海を渡って、レビル隊と一緒にマクベの鉱山を攻撃することが、ホワイトベースに与えられた任務である。

ブライトも言っている通り、「ホワイトベースが正規軍に組み込まれる」わけだ。

さて、キシリア配下のマクベが鉱山を押さえているというところにジオン側の台所事情が窺える。

第12話のギレンの演説で明らかになったようにジオンの国力は連邦軍の30分の1に過ぎない。圧倒的な差がある。戦争が長期化し消耗戦となれば、どう考えてもジオン側が不利である。

そこを打開する策としてジオンは地球上の鉱物資源を採掘している。逆に言えば、マクベの鉱山を奪還されてしまえばジオンは圧倒的に不利な状況に追いやられる。

連邦兵が「マクベの抑えている鉱山は今度の戦争の勝負を決める大切な場所なんです。」というように、この作戦の成否によってこの戦争の勝負が決まる。

塩がない!

タムラ「この間の戦いで倉庫に直撃を食らったろ?あん時、塩がやられたんだ」
ブライト「この先はジオンの最強部隊があるらしいんです。とてもじゃないが手に入らないでしょう」
タムラ「塩がないと戦力に影響するぞ」
ブライト「どうしましょう・・・」

塩不足に陥ったホワイトベース。塩不足は人体にとってかなり危険である。不足すれば血液循環の悪化、食欲不振、筋力低下などの症状を呈する。

具体的には体内の水分量や血液、消化液の量を減らそうとするのです。血液循環が悪くなることで、頻脈、低血圧、頭痛、倦怠感や疲労感、さらに消化液の減少によって食欲不振や吐き気を引き起こしたり、筋力が低下し筋肉痛が起こりやすくなったりすることがあります。また、急激に減少することで、筋肉のけいれん、昏睡状態に至ることもあります。

ホワイトベースのクルーに健康問題が起きてしまえば戦力低下に直結する。

さて、この危機をどう切り抜けるか。

鹹湖?

ミライ「あったわ、シルクロードにある鹹湖」
ブライト「鹹湖?」
ミライ「ええ、塩を含んだ湖。そこに行けば塩が取れるかもしれないわ」

ここでミライが鹹湖(かんこ)に行けば塩が採れるかもしれないと提案する。

「鹹湖(かんこ)」などという言葉は初耳である。Microsoft 日本語 IMEでは変換されなかった。

〘名〙 塩水をたたえた湖。塩湖。鹹水湖。

一般的には「塩湖」や「塩水湖」という言葉を使うのが通常であろう。

今回のミライといい、第8話で「付け馬」とサラッというフラウボウといい、「機動戦士ガンダム」の登場人物は語彙力や基礎教養が半端ない。

さて、「シルクロード」にある「塩の湖」となれば、それはロプノールのことであろう。

1901年に中央アジア探検家によって、「ロプノールの周辺地域は標高差がわずかしかなく、堆積や侵食作用などによってタリム川の流路が大きく変動するために、湖の位置が南北に移動するのだ。ロプノールはいつかきっと元の位置に戻ってくる」とする「さまよえる湖」説が提示され、それからわずか20年後の1921年に、予言通りタリム川の流れが変わって湖が復活したことから広く知られるようになった

ロプノールについてはこちらのサイトが非常に詳しく、読み物としても面白かったので紹介する。

キシリアとドズルの微妙な関係

ラル「情報通りだとそろそろ木馬と接触できる頃だな」
ハモン「はい。それと、マクベ様にご連絡を。なんといってもここはキシリア様の管轄ですから」
ラル「うん。マクベ大佐の回路を開け」

ランバラルはドズルの配下であり、その命令でガルマの仇であるホワイトベースの討伐作戦を遂行している。

そのランバラルがキリシア配下のマクベの勢力圏内を無断でうろうろしていたのではまずいと考え、一言マクベにご挨拶をといったところか。

ウラガン「マクベ大佐はただいまご不在であります。ご到着の折、必要な情報は私から届けよとマクベ大佐から申しつかっております。私はウラガン少尉であります」
ラル「さすが手回しのよい。必要なときは連絡をする。大佐にはよろしく」
ウラガン「御武運を」
ラル「ありがとう。」
ラル「聞いたかハモン、手回しのよいことだな」
ハモン「さあ?マクベ様は油断のならぬお方と聞いております」
ラル「私はゲリラ屋だ。ガルマ様の仇を討てばすぐに宇宙へ帰る。さて、この辺りで網を張るか」
ハモン「はい」

このあとすぐに判明するが、ウラガンが「マクベ大佐は不在」と言っていたのは嘘で、マクベは自慢のコレクションを眺めていた。

ランバラルの階級が自分よりも下なので部下に対応させたということもあろうが、おそらくは、ドズルとキシリアの微妙な関係も影響していると考えられる。

マクベ「いい音色だろ?」
ウラガン「はい。良い物なのでありますか?」
マクベ「北宋だな」
ウラガン「は?」
マクベ「なんだね?」
ウラガン「は、ランバ・ラル大尉には仰せの通り伝えておきました」
マクベ「そうか」

マクベが弾いていたのは白磁であろう。「北宋」で「白い陶器」となれば白磁しかない。

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マクベの部屋には壁にずらっとショーケースや棚が設えてあり、同じような陶器がたくさん並べられている。

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マクベはこうした骨董品が大好きで、せっかく地球に来たんだからと集めまくっているのだろう。マクベはオタク的な気質の持ち主なのかもしれない。

他方、翻って考えてみると、ガルマの部屋にはこういった自分の趣味的なものは一切なかった。恋人であるイセリナの写真すらない。

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ガルマはかなりストイックに戦争やジオン公国のことだけを考えていたと思われる。こうしたところからもガルマはやはりただのおぼっちゃんではないということが窺える。演出が細かく考察しがいがあるというものだ。

ジオン兵「マクベ大佐」
マクベ「なんだ?」
ジオン兵「諜報員から新たな情報が入りました。木馬と思われる船が方向を変えました」
マクベ「好都合だな。私の鉱山から離れてくれる。待てよ・・・ウラガン、ランバ・ラルに教えてやれ。奴が木馬を早く始末してくれればこの辺りにうろうろされることもなくなる。とにかく私が発掘した鉱山の実態をドズル中将に知られるのはまずい
ウラガン「はっ!」

さて、ホワイトベースが進路を変えたことをランバラルに伝えるよう指示したマクベ。

自分の鉱山から離れてほしい、できることならさっさとホワイトベースを始末して宇宙へ帰ってほしい、というのが本音である。

マクベとしては自分が押さえている鉱山の実態をドズルに知られてしまうことを避けたいと考えているようだが、なぜ知られてはまずいのかは明らかにされていない。

ただ、ザビ家内でのパワーバランスにヒントがありそうである。

第11話第12話でガルマの葬送方法をめぐって対立があったように、ザビ家内も一枚岩ではない。

また、ドズルが手放したシャアにキシリアが接近したりと、有能な部下の獲得も生き馬の目を抜くように行われている。

現状は、戦争遂行のために共同歩調をとっているのかもしれないが、戦争が終わればザビ家内の権力闘争が活発化する可能性がある。

その際、重要なのは情報や人材である。キシリアは戦後のことまで考えながら、ドズルやギレンに情報が流れすぎないように制御しているのだろう。

ラル「マクベの部下も律儀よな。木馬が我らの裏をかいて迂回したことをしらせてくれるとは」
ハモン「さあ、どうですか。マクベ様のお考えを・・・」
ラル「心配しすぎだよ、ハモン」

ハモンは「マクベは油断ならない」と繰り返し、ランバラルに注意を促している。

他方、ランバラルは自らを「ゲリラ屋」と呼ぶようにそうした謀略戦よりも戦場で戦闘に明け暮れている方が性に合っているのかもしれない。

セイラ出撃!?

ハモン「ランバ・ラル、アコース、コズンの展開は終わりましたか?」
クランプ「は、ご覧ください!敵に対して我がギャロップが側面から攻撃を掛け、ラル様以下2機のザクでこれを殲滅します」
ハモン「結構です」

今回の作戦はホワイトベースの側面からギャロップが砲撃、ランバラルのグフとアコース、コズンのザクがホワイトベースを後方から襲撃。ホワイトベースを殲滅させる作戦である。

アムロ「ガ、ガンダムが・・・ジョブさん、ガンダムに誰が乗ってるんです?」
ジョブ「セイラさんだ、特命だって、違うのかい?」
アムロ「そんな命令あるもんか!セイラさん、降りてください!」

ここでセイラがガンダムで出撃。セイラが軍紀違反の行動に出た理由はのちほど明かにされる。

セイラ「カタパルト装着完了、発進します。あっ!うっ・・・あ・・・。シ、シミュレーションで完全に覚えているつもりなのに、Gがこんなにすごいなんて・・・う・・・あっ」

セイラがカタパルトで射出されるのは初めてだ。そのGの強さで吐きそうになっている。

強力なGがかかると脳の血流量が低下して様々な身体症状が発生する。

このあたりは第7話で詳しく説明したのでこちらを参照してほしい。

セイラの目的

セイラ「なんとしてもジオンの兵と接触しなければ」

ランバラル隊との戦闘中にさらっとガンダムで出撃した理由が説明される。セイラの目的はジオン兵と接触することだったようだ。

ただ、この段階では、ジオン兵と接触して何をしようとしているのかはまだ分からない。

ランバラル敗れる

コズン「ラル大尉、見ていてください。このモビルスーツをぶん取ります」
セイラ「あっ、メインカメラが!カメラが潰されていく・・・」
コズン「大尉、ヒートロッドで奴の動力部のパイプの一本も焼き切ってください。こいつを基地へ持って帰ります」

ランバラル隊の今回の戦闘目的は敵の殲滅である。

しかし、コズンがランバラルの「退くんだ」との命令を無視してガンダムの鹵獲をもくろむ。

しかし、最終的にはアコースのザクは破壊され、コズンも捕虜となってしまった。

主力であるガンダムは早々につま先部分をやられ立つことすらできなくなってしまっている。ほぼ無力状態である。残る戦力はアムロのガンキャノンと、ハヤト・リュウのガンタンクのみ。

ホワイトベース側2機に対し、ランバラル隊はグフとザク2機で、数的にはランバラル隊の方が有利となっている。

この状態でランバラル隊がザク2機を失い、コズンも捕虜となってしまったのは、コズンがガンダムを鹵獲しようとかかりっきりになってしまったことが大きいと考えられる。

ガンダムを早々に行動不能にして、ランバラルやアコースとともにガンキャノン・ガンタンクの方に当たっていれば戦況は違ったかもしれない。

「不愉快であります」

ハモン「クランプ、グフはキャッチできましたか?」
クランプ「は、50秒で接触できます」
ハモン「アコースとコズンがやられたらしい。引き揚げるのもやむを得ないでしょう」
クランプ「しかし、不愉快であります、ハモン様」
ハモン「なぜ?」
クランプ「せっかくの新造戦艦のザンジバル、なぜあれを?」
ハモン「まだテスト中のものを実戦に投入できますか?それに、ランバ・ラルならこの戦力で木馬もモビルスーツも倒せると思っているのでしょ、ドズル中将は」
クランプ「しかし、不愉快です
ハモン「マクベ様の協力がなければ苦戦をしいられますね。・・・あの人です!」

ハモンに対し、クランプが「不愉快であります」と愚痴っぽくいう。

前回、新造戦艦ザンジバルでホワイトベースに迫ったランバラル隊だが、今回はギャロップという小型の戦艦で対峙している。

ザンジバルはどこへいったのかは明かされていないが、ドズルのもとに返還されたのであろう。

その理由は、ハモンのセリフから推測するとテスト中で実戦投入にはまだリスクが高いといったところか。

しかし、クランプが不満を漏らしていることや、ハモンのセリフの言い方からしてこうした理由はどうにも建前っぽい。

キシリア勢力圏内で自前の新造戦艦ザンジバルを運用することに気を遣ったのか、躊躇したのか、ここにもキシリアとドズルの微妙な関係を窺うことができる。

そのザンジバルさえあればホワイトベースに勝てたかもしれない。アコースも死ぬことなく、コズンも捕虜となることもなかったかもしれない。

クランプの不満は、「ザンジバルを取り上げられ、いわば主要戦力を削がれた状態でどうやって木馬と対峙せよというのか」「ガルマの敵討ちというわりにはドズルはまともな戦力をよこしてくれないではないか」というものである。

末端の兵士の苦悩を思わせるものである。その一方で、ジオン側の台所事情がかなりひっ迫していることもあらわしている。

ハモンもクランプの不満は十分に理解しているのであろう。「マクベ様の協力がなければ苦戦をしいられますね。」と返すのが精一杯である。

捕虜の取り扱いに関する南極条約

コズン「ほ、捕虜の扱いは南極条約に則ってくれるだろうな?」
ブライト「勿論だ。しかし、食事は悪いぞ。我々だって碌なもんが食べられないんだ」
コズン「ご同様さ。お偉方は最前線の俺達のことなんかこれっぽっちも考えてくれんからね」

捕虜の扱いについてのやり取りが実にリアルである。

近代戦以前では、捕虜をどのように扱うかは抑留国の自由だった。奴隷としてもよいし、殺してしまっても構わない。拷問にかけて敵国の情報を聞き出すのも自由だ。

特別な技術や知識を持っている者は抑留国内で重用される例もあったが、多くの捕虜の末路は悲惨なものであった。

近代以降は「捕虜は保護すべき対象」として考えられるようになり、国際条約も締結されている。

現代でも捕虜に関する条約は存在しており、「捕虜の待遇に関する千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ条約(第三条約)」がそれである。

こちらの条約では、抑留国内での捕虜の扱いについて実に事細かに規定されている。引用し始めると大変なことになってしまうので、興味のある方はぜひリンク先を確認してほしい。

特に「第二編 捕虜の一般的保護」では、捕虜に対しては人道的な待遇をしなければならないと明確に定められている。

「機動戦士ガンダム」の世界でも、ジオン公国が地球連邦政府に宣戦布告、戦争が進むにつれ、捕虜の取り扱いについての取り決めの必要が生じ、「南極条約」を締結したのだろう。

こうした描写が実にリアルである。

セイラの目的が判明

セイラ「シャア、どうしたかご存知でしょうか?」
コズン「シャア?シャアって?」
セイラ「赤い彗星の。教えてくださらない?」
コズン「ああ、シャア・アズナブルね。ガルマを守りきれなかったんで失脚したよ。故郷へ帰ったとか聞いたけどな」
セイラ「そう、ありがとう」
セイラ「・・・兄さん、シャアは兄さんだわ・・・間違いない。無事でよかった・・・」

セイラの目的は、兄であるシャアの安否を確認することだったようだ。

今回、たまたまコズンが捕虜となったことでシャアのことを訊くことができたからよかったものの、アコース同様戦死していたらどうなっていたのだろうか。

セイラの行動は目的との関連性からしてもやはり軽率と言わざるを得ない。

第16話の感想

セイラは兄であるシャアの安否を確認するために軍紀違反を犯し、ガンダムで出撃した。

たったそれだけの理由だったのかと拍子抜けする感もないではない。

しかし、セイラがガンダムに搭乗してまったく使い物にならない様を描くことで、アムロがいかに上手くガンダムを使いこなしているかがよく伝わってくる。

また、さまよえる湖ロプノールが登場したり、捕虜に関する条約が登場したりと、いろいろ楽しめるネタが散りばめられているし、キシリアとドズルの微妙な関係も垣間見られるなかなか深い回である。

とくにオデッサ・デイという戦争の帰趨を占う一大決戦が迫っていることが判明、ホワイトベースもこれに参加するようにレビルからの命令があった。ホワイトベースの当面の目標が定まった。

さて、次回予告で思いっきりネタバレしているがアムロが脱走する回のようだ。これまで、ブライトやその他のクルーたちとのあつれきを丁寧に描いてきたのはこの回につなげるためなのではないかと思われる。

また、同じく脱走兵であるククルス・ドアンとの比較してみたい。

次回が楽しみだ。

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