OpenAIは、新モデルのリリースとGPT-3.5 Turboの価格を引き下げ、開発者がAPIキーを管理し、APIの使用状況を把握するための方法を導入しました。

主なものとして次の5つがあります。

• 2つの新しいEmbeddingモデルの追加

• GPT-4 Turbo Previewのアップデート

• GPT-3.5 Turboの価格引き下げとアップデート

• モデレーションモデルのアップデート

• APIキーの管理方法の改善

2つの新しいEmbeddingモデルの追加

2つのEmbeddingモデルがあり、数値の一部を削除してもその概念を失うことがない

小型で高性能な「text-embedding-3-small」

性能は、2022年12月にリリースされた「text-embedding-ada-002」と比較すると、多言語検索のベンチマーク（MIRACL）の平均スコア31.4%から44.0%に増加し、英語タスクのベンチマーク（MTEB）は61.0%から62.3%に増加しました。

価格は、1,000トークン当たりの価格が0.0001ドルから0.00002ドルになり、「text-embedding-ada-002」と比べて5倍に引き下げられています。

大規模で高性能な「text-embedding-3-large」

「text-embedding-3-large」は最大3072次元のEmbeddingを作成します。

性能は、「text-embedding-ada-002」と比較すると、MIRACLの平均スコア31.4%から54.9%に、MTEBが61.0%から64.6%へ増加しました。

価格は、1,000トークン当たりの価格が0.00013ドルです。

Embeddingの短縮に対応

より大きなEmbeddingを使用する（例えば、Vector Storeに保存するなど） と、一般的により小さなEmbeddingを使用する場合よりもコストが高く、より多くのコンピューティング、メモリ、ストレージを消費します。

新しい2つのEmbeddingモデルは、開発者がEmbeddingの使用にかかるパフォーマンスとコストをトレードオフできる手法を使用してトレーニングされました。もしEmbeddingのサイズを短縮（数値の一部を削除）したとしても、その概念を表す性質を失うことがなくなったため、非常に柔軟な使用が可能になっています。

GPT-4 Turbo Previewのアップデート

新しいGPT-4 Turbo Previewモデル「gpt-4-0125-preview」は、以前のpreviewモデルよりもコード生成などのタスクをより徹底的に完了し、モデルがタスクを完了しないケースを減らすことを目的としています。また英語以外のUTF-8のバグ修正も含まれています。今後数ヵ月以内にGPT-4 Turboを一般公開する予定です。

GPT-3.5 Turboの価格引き下げとアップデート

新しいGPT-3.5 Turboモデル「gpt-3.5-turbo-0125」は、入力価格が1,000トークン当たり0.0005ドル（50％減）、出力価格が1,000トークン当たり0.0015ドル（25％減）になります。また要求された形式での応答精度の向上や、英語以外の言語の「Function Calling」での不具合修正などの改善もされました。

モデレーションモデルのアップデート

継続的な安全対策の一環として、最も堅牢なモデレーションモデルである「text-moderation-007」をリリースします。潜在的に有害なテキストを特定するための無料APIです。

APIキーの管理方法の改善

開発者がAPIキーの使用状況をより詳細に把握し、制御できるようにするために2つ改善します。

1つ目はAPIキーのページにおいてAPIキーに権限を割り当てる機能が追加されました。2つ目は使用状況ダッシュボードと使用状況エクスポート機能に、APIキーレベルのメトリクスを表示できるようになりました。

今後数ヵ月間で、大規模な組織向けにAPIの使用状況の表示とAPIキーの管理機能をさらに改善する予定です。

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