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恋愛の難しさを感じている

 3月4日(月)に宮崎日日新聞に掲載された「げん先生の悩む前に質問しよう」は、中学校1年生の質問に応えたものである。編集より回答を要望された質問となる。
  
 隣の席に座っている人が好きだけど、カップルになれない。自分の気持ちを直接伝えたことはないけれど、自分の行動からダダモレで、友だちからもバレバレだ。本人は、きっと私が好きだってことを知っていると思う。恋愛って、難しいという相談とも質問ともつかない中学生の声を聴いた。

 告白は、心の中の好きという気持ちを言葉にして相手に打ち明けると同時に、自分に対する気持ちを確認することも含まれています。片思いの相手はいても、相思相愛になることは容易ではありません。あるいは、自分ではアプロ―チしているつもりなのに一向に仲が進展しないと、どうすればいいかわからなくなります。

 相手との関係を深めていく方法は、自分が大事にしている気持ちを言葉にすることだけではありません。相手を大切に思う気持ちは、日々多様に表現できます。気持ちは、洩れてしまうのではなく、きちんと表現することが大切です。中学生ならば、うわさや冷やかしに流されずに、凛としていること。毎日の挨拶に、もう一言添えること。相手の目を見て、話を全身で聴くこと。相手の不調に気付き、相手が自分を大切にできていないときは味方になること。一人では抱えきれない気持ちを、人として豊かになっていくような行動で表現できるか。誰かを想う感情が芽生えたときこそ、相手を変えようとせずに、自分が変わるチャンスに気付くことが重要です。

 さらに、告白は、内に秘めた想いをかけがえのない人に明かすとともに、相手の都合のいい人になることを防ぐ行為でもあります。自分自身を大切にできていないときに、相手に振り向いてもらおうとすると、暴力的な関係に巻き込まれることがあります。自分自身を大切にできていないときは、片思いに決着をつけ、新たな恋愛の始まりをつくる必要があります。

 恋愛は、相手に目も心も奪われます。恋に溺れることなく、自分自身をみつめる難しさに挑戦してほしいと思います。

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