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『虐待』を非難する”心優しい”人たちへ

こんにちは。岡本ナナです。

今日は『親が子を虐待するケース』について、それを非難する外野の皆さんに警告したいことがあってこのnoteを書きました。


児童虐待のニュースが流れてきたり、SNSで親が子を罰している動画が流れてきたり、もしくはお母さんが子供の愚痴などを書いているツイートが流れてきたりした時に、「それは虐待だ!」とか「お前に子供を育てる資格はない!」とか無責任な言葉を浴びせたことがある人は、きっと子供の苦しみを心配して、悪いお母さんから子供を救いたいと願う一心から行動を起こした、”心優しい”人なのでしょう。

そんなあなたにいくつか警告しておきたいことがあります。

1.母親が見た目より傷ついている可能性がある

あなたは『親が子を虐待した』と聞くと、愛情の欠片もない、性格の悪い親を連想すると思います。

でも、児童相談所に入ってくる『虐待親』は、実際には真面目で物静かな人が多いそうです。

なぜそんな人が我が子に手を上げるのかというと、『子供を大切に育てていきたい』とか『どんな時も素敵なお母さんでありたい』という理想と、上手く行かない現実とのギャップに耐えきれず、溜まりに溜まったストレスが発作的に暴力という形で爆発してしまうため。

また、我が子を傷つけてしまった罪悪感が更にストレスの元になったり、周囲からの批判や制裁を恐れて、『上手く取り繕わなければいけない』というプレッシャーにも苛まれている場合があります。

ストレスが原因で虐待に走った人に追い打ちをかけるように非難の言葉を浴びせたら、原因を増やしているわけなので、虐待を悪化させる可能性があります。

あなたは虐待をやめさせようとして、虐待に加担しています。

『我が子が可愛ければ頑張れる』はただの能書き

『子供が可愛ければ育児ぐらい頑張って当たり前』なんて、ぶっちゃけ綺麗事で、妄想です。

それを自分から言えるお母さんは、子供が可愛いから大丈夫なんじゃなくて、健康だから大丈夫なんです。

まして外野が言うことではありません。

お母さんの職業は、拘束時間が24時間の週7日勤務で、賃金は時給0円、お客さんは3才児以下の知能しかなく、声がめちゃくちゃでかくて、トイレをそこら辺でぶちかます上、大事な備品を平気で破壊する人で、休憩していいのはお客さんがたまたま眠った時だけという待遇です。

あなたが『好きでやってるんだからいいでしょ』と言えるのは、あなたの思い描く『育児』シーンが、一瞬だから。

2.人を非難したことは自分の首を絞める

別のnoteでも書きましたが、自分が非難したことは、自分が行う立場になった時に、自分の選択肢を減らします。

上に書いたような『虐待親』は、自分が親になる前は、我が子を殴る親を見たら、『自分は死んでもあんなふうにはならない』と決意していたと思います。

でもそれは『やったことがないから』言えること。

実際に子供を育てる立場になったら、育児から受けるストレスが想定を超えた時に、一瞬『この子が憎い』という気持ちが頭をよぎったり、ロクに寝られずにクタクタな時に緊急の仕事を増やされたりする中で、どうしても『思わず手が出てしまった』ということは起こるんです。

すると、自分が猛烈に非難したことを自らやってしまったことで、自責の念に駆られたり、周囲からの目が怖くなったりして、どんどん苦しくなっていくのに、自分が人にやったように『母親失格だ!』『虐待だ!』と非難されるのが怖くて、誰にも相談できなくて、落ちるとこまで落ちます。

※虐待を非難する一方で『自分は子供は産まない』と決意している人は、自分ができもしないことをやっている人に対して説教を垂れるのが、果たして本当に”優しさ”で”正義”なのか、マジで真剣に考えてください。

まとめ

子供のエネルギーは見た目より何十倍も強大です。

いつでも優しく丁寧に、泣かないように接するなんて、不可能です。

【不可能】なんです。

『虐待は悪いことだ』って非難されないとわからない人なんていません。

本当に『虐待されている子を救いたい』という意思があるのなら、Twitterでおまわりさんごっこやってないで、家事の1つも手伝ってあげるか、しかるべき相談相手を提案するか、もしくは現金を寄付しましょう。

そこまでしたくない場合は、余計なプレッシャーを増やすのをただやめるだけで充分です。

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