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ゲンロンカフェ、10月前半のイベントをまとめましたー!オメデトクラッカー (*^_^)_∠※☆PAN!

こんにちはー!ゲンロンのアルバイトスタッフの青山俊之でーす!!^_^

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タイトルもさることながら謎の自己紹介をしてしまいました。ネットでのコミュニケーションは顔の表情やらジェスチャーやら、声色やらアクセントといった、「言外の意味」が表現できず、思うようなニュアンスを上手く出すことが難しいですよね。ニュアンスを全面に出しすぎるのも、いわゆる「おじさん構文」化してしまいます。いや、そもそもこれでもかと絵文字を使うことが「おじさん」に紐づけられてしまうのもどうなのかうんぬん。

ネットのコミュニケーションはこうした記号と記号を類似的に紐づける表現が多く用いられています。けれども、人が対面的にコミュニケーションするときには身体も含めた情報が飛び交っていますよね。そう考えてみると、実のところ「情報」が少ないのは「ネットの世界」なのかもしれません。

はい、というわけで、ネットの世界を窓口にリアルな声色と雰囲気がとどろくゲンロンカフェのイベントを紹介いたします。さまざまな知の入り口に切り込む10月前半のトークイベントにぜひお立ち寄りください!

10月前半のゲンロンカフェ

10月6日 (木) 19:00〜22:00 (配信のみ)
吉川浩満 × 津崎良典
門前から哲学をはじめよう──哲学との上手な付き合いかた

※ 本イベントはインターネット配信のみ(会場は無観客)となります。シラス・ニコニコ生放送のゲンロン完全中継チャンネルからご覧ください。

文筆家の吉川浩満さんが8月末に新著『哲学の門前』(紀伊國屋書店)を上梓しました。今回ゲンロンカフェでは「哲学との上手な付き合いかた」をテーマに、吉川さんと筑波大学人文社会系准教授の津崎良典さんの対談番組を配信します。

デカルトなど17世紀フランス哲学を専門とする津崎さんのご登壇は2度目。前回は昨年11月、津崎さんが翻訳を手がけ、編集者としての顔も持つ吉川さんが担当したドゥニ・カンブシュネル『デカルトはそんなこと言ってない』の刊行記念イベントでした。津崎さんは「哲学講談師」と反響を呼ぶほどの軽妙洒脱な語り口で、デカルトの魅力を存分にお話いただきました。

『哲学の門前』は、専門家や研究者とは違った立場から哲学に向き合ってきた吉川さんの半自伝的なエッセイです。哲学とは、難しい専門用語を知らないと理解できない学問なのでしょうか? あるいは理屈だけの単なる思弁? それとも私たちが生きるための知恵を授けてくれるもの──? 

今回の配信番組では、津崎さんに『哲学の門前』をきっかけにした視聴者の知識欲をそそるミニレクチャーをいただきます。本書をソクラテスをはじめとする様々な言説と結びつけてみたいとか。また、哲学の入門書ならぬ「門前書」も、おふたりにご紹介をいただく予定です。どうぞご期待ください!


10月9日 (日) 19:00〜22:00 (配信のみ)
圓田浩二 × さやわか
スクーバダイビングの社会学──水中から沖縄を考えてみた

※ 本イベントはインターネット配信のみ(会場は無観客)となります。シラス・ニコニコ生放送のゲンロン完全中継チャンネルからご覧ください。

本イベント、「スクーバダイビングの社会学──水中から沖縄を考えてみた」は、沖縄大学教授で、援助交際・摂食障害・移住者・ポケモンGOなどを事例に社会学研究を行ってきた圓田浩二さんと物語評論家のさやわかさんの対談イベントです。圓田さんの著書、『ダイビングのエスノグラフィー──沖縄の観光開発と自然保護』(青弓社)は8月末に刊行されました。この書籍では、スクーバダイビングというスポーツ体験そのものや、歴史的な過程を経て制度化されていくダイビングから沖縄の観光産業や自然保護の実態、その分析から見え隠れする現代社会の特徴が社会学的に考察されています。

自身もダイバーである圓田さんは、沖縄の海に潜り、ダイビング関係者などへのインタビューをはじめとしたフィールドワークを重ねることで、経済や文化など多角的に沖縄とレジャースポーツの関係に迫っていきます。

一方、幅広いカルチャーに精通するさやわかさんもダイビングの愛好家して知られ、自身のシラスのチャンネルでも「水中批評」と題し、カルチャーとしてのダイビングの魅力と可能性を考察しています(参考:「水中批評への道!まずはスキューバダイビングについてあなたの誤解を解く!」)。特に、さやわかさんはダイビングをSF的と捉えており、その心は①海が宇宙のように未開拓な世界が広がっている、②魚が人間とは関係なくコミュニケーションできる「他者」のように生きている、ことだと考えているそうです。

いわば、援助交際・摂食障害・移住者など、「(社会学的に)他者」を捉えている圓田さんと、コミュニケーションができない・人間と積極的に関与していない「(SF的な)他者」と出会うものとしてダイビング経験を捉えているのがさやわかさんです。そもそもダイビングはいつ生まれて、どんな歴史があるのか? 沖縄とダイビングの関係を社会学的に考察するとどうなるのか? 現代人はなぜダイビングにはまるのか? 二人の対談で、どのような遊びや他者の議論が交わされるか?

この度ゲンロンカフェでは、ダイビングをめぐる社会文化をテーマに、人々が何気なく行う奥深い「遊び」の世界を語り合います。ダイビング未経験者も愛好家も必見です!


10月12日 (水) 19:00〜22:00 
磯田道史×鹿島茂
【特別講義】トッドの理論と歴史研究のこれから

※本イベントはシラスチャンネル「鹿島茂のN'importe Quoi!」のイベントとして実施します

ゲンロンの楽屋からでも定期的にお届けしている「鹿島茂のN'importe Quoi! 前回のおさらい」でもおなじみの、フランス文学者・鹿島茂さんによるシラスチャンネル「鹿島茂のN'importe Quoi!」が初の有観客イベントを開催します!お招きするのは映画にもなった『武士の家計簿』をはじめとする、数々の著書や、わかりやすい解説も人気の歴史学者、磯田道史(いそだ・みちふみ)さん。

今回はこれまでの講義のなかで考えてきた、トッドの家族人類学理論がテーマ。トッドにも影響を与えた日本の歴史人口学の祖でもある速水融さんに師事し、エマニュエル・トッドとも対談されたこともある磯田さんから、トッドの家族人類学がどんな風に見えているのかお聞きします。

普段は放送のみでお届けしている鹿島茂のN’importe Quoi!ですが、この日はゲンロンカフェへのご来場も受け付けます!ぜひ会場にも足をお運びください!


10月15日 (土) 19:00〜22:00 
浦沢直樹 × さやわか × 東浩紀
戦後日本とマンガ的想像力──万博、五輪、テロ

あの浦沢直樹さんがゲンロンカフェにやって来ます!

ソウル五輪・バルセロナ五輪と連動し女子柔道ブームを巻き起こした『YAWARA!』、大阪万博、ロック文化そしてカルト事件までを独自の世界に昇華させ多数の賞を受賞した『20世紀少年』、さらには現在連載中の『あさドラ!』など、浦沢さんは現代を代表するエンタメの名手でありながら、一貫してマンガで戦後日本を問い直し続けてきた「社会派」作家です。NHK「浦沢直樹の漫勉」ではプレゼンターを務めるなど、マンガ文化の魅力を広く紹介する仕事でも知られています。そんな浦沢さんがいま「マンガで社会を描くこと」をどのように考えているのか、そして日本社会とエンタメの現在をどのように捉えているのか、多角的にお話を伺います。

聞き手を務めるのは、ゲンロンカフェではお馴染みのさやわかさんと東浩紀。ゲンロンカフェでは2019年に安彦良和さん、2020年に山本直樹さんを招いてのイベントを行いました。全共闘体験を創作の原点にしている安彦さん、『レッド』で連合赤軍を独特の筆致で描いた山本さんに続き、みたびマンガと戦後日本史を考える貴重な機会になることは確実です。

本企画は、東が『BILLY BAT』に感銘を受けたとツイッターで呟いたことがひとつのきっかけになって実現が決まりました。『BILLY BAT』に描かれたマンガの、そして創作の可能性とはなにか? マンガは世界を変えられるのか? そんなところまでも話が広がるかもしれません。

すでに会場は満員御礼ですが、配信でもご視聴いただけます。絶対にお見逃しなく!

『ゲンロン13』の刊行はまもなくです!

現在、鋭意制作中の雑誌『ゲンロン13』は今週末に校了、10月末には刊行される予定です。『ゲンロン13』では、東浩紀による最新論考「新しい一般意志について」や、昨今のウクライナ - ロシア侵攻の情勢に応じた小特集「ロシア的なものとその運命」、さらに民主主義と権威主義をめぐる、中国経済を専門とする梶谷懐さん、憲法学がご専門の山本龍彦さんと東浩紀による鼎談など充実の内容でお届けします。ボリュームもまた過去最多ページになるという噂……!

ところで、10月1日から、ゲンロン友の会も13期がスタートしました。ちょっと数字がややこしいのですが、『ゲンロン13』はゲンロン友の会12期の会員の皆様にお届けするものとなっており、13期の会員特典に含まれるのは来年刊行予定の『ゲンロン14』となります。
が!10月31日までは入会とセットで『ゲンロン13』が東浩紀のサイン入りで届く「『ゲンロン13』付き特別パック」も発売中。これを機会に、ぜひ「ゲンロン友の会」への入会をご検討ください!

ゲンロン友の会への入会をおすすめするポイントを辻田真佐憲さんとさやわかさんに伺った動画も公開中です!

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