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お客様視点         ~ジャズコンサートより~


おはようございます。Mr.Gです。

本日は、朝からの投稿です。


さて、お客様視点とジャズコンサートがどう関係するのか?

結論としては、「わかる人にだけわかる」という状況は、

注意が必要であるということ。



具体的には、とあるジャズコンサートを観に行った。

値段もお手頃で、

コンセプトが「ジャズを身近に感じてもらう」ということだったのだろうから、

そう考えれば良い時間だったと満足はしている。


ただ、観ている中でふと、「お客様視点が欠けているというのはこういうことか」と、気付かされた。

不思議なもので、お客様の立場に立つことはビジネスの基本であり、

頭では誰だってよくわかっている。


しかし、意外に自分のことになると見えないもの。

そして、

「お客様にとって良かれと思ったことが、実はそうではないこと」

「お客様を信用しすぎて痛い目にあうこと」

これは、誰もが通る道ではないだろうか。


さて、件のジャズコンサートでどのような事があったのか?


メンバー紹介の進行を10代後半ぐらいの女性2人が行っていた。

その際、メンバーの名前を普通に間違い、

間違えられたメンバーから結構しっかりめに訂正が入っていた。

何より、進行役の2人の女性が恥ずかしそうに、1本のマイクを渡しあって交互にメンバー紹介をしていく様には、残念な気持ちになった。


まず、

(確かに10人以上のメンバーが居るためフルネームを覚えるのは大変かもしれないが)なぜ、メンバーのフルネームを普通に覚えられていないのか?

これは、メンバーに失礼であり、間違えられたメンバーも笑うに笑えない様子だった。


人数の多いスウィングジャズとはいえ、

そもそもジャズって、アドリブも自由に入ったりするし、

そういう生のセッション感を楽しめるジャンルのはず。

そんなことは、ジャズに詳しくないMr.Gでさえも知っていること。


ならば、生のセッションでアドリブを入れたり、

皆で合わせて楽器を演奏する場面で、

且つお金をもらって一般客にお披露目する場面で、

メンバーの名前を普通に間違い、本人から真面目に訂正が入るというのは、

いかがなものだろうか。


「名前さえもまともに知らない者。

そして、それを真面目に訂正しなければならないほどの関係性。

これで、どこをどうやれば息のあった生のセッションができるというのか?」


ジャズのことは詳しくないとはいえ、

楽器を嗜むMr.Gとしては、

少なからず信頼関係が構築できていない者と共に、一般客の前で演奏などできない。


当たり前だ。

音楽を愛する者として、

音楽の楽しみ方は自由であると信じている。

しかし、

「セッション=自分以外のパートを任せる」

となる以上、相手を信頼していなければ任せることなどできない。

信頼できない相手とセッションするぐらいなら、

ソロで弾くか、

自分以外のパートは、機械で打ち込んだ音を流した方が良い。


ジャズって、互いへのリスペクトと信頼があるからこそ、

アイコンタクトだけでアドリブがうまく功を奏すのではないのか。

誰か、ジャズに詳しい人は教えていただきたい。


さらに、進行役の2人がマイク1本を交互に渡しあいながらメンバー紹介するなんて、

正直、「小中学生の音楽会レベル」である。


1本しかマイクが使えないのなら、進行役は1人で良い。

2人でするのならば、交互にマイクを手渡しながらメンバー紹介ではなく、

リズム隊を1人が全て紹介する、もう1人は他のパートを全て紹介するなど、

ある程度区切り良くまとめた紹介法を取れば良い。


何より、それでもスムーズに堂々と紹介するならまだしも、

「恥ずかしそうに、女性2人がワチャワチャやっている進行役」など、あり得ない。



本番で緊張するのは、よくわかる。

恥ずかしい気持ちも、よくわかる。

仲間内のサークル活動での発表なら、それでも良い。

「メンバーの名前を間違って、真面目に訂正が入ってしまう」のも、

「進行役2人が、マイクを交互に渡しながら恥ずかしそうにワチャワチャする」

のもご愛嬌。

「ちょっと!ちょっとちょっと!頼むよぉ~」って、笑いで済まされるだろうし、

恥ずかしがってワチャワチャしている姿も、Mr.Gは微笑ましく思うだろう。



しかし、

「お金を払ってもらい、一般客をいれてコンサートホールを貸し切り、日本を代表するプロも交えて演奏をしている」

となるのなら、話は別。


そりゃそうだろうさ…

慣れていないならば、

進行表を読み上げても良いし、

恥ずかしいならば、総合司会を担っていたメンバーも居たのだから、任せれば良かったはず。

リハの時点で対応策などすぐに出せるはずだ。


つまり、上記の様子は、

「同じジャズメンバーからすれば仲間内だから大した問題ではなく、笑いで済まされること」だろうが、

その感覚が、「お客様目線に立てていない」ということ。



コンサートを演出したメンバーからすれば、上記のような事があっても、

「若い女の子だし、こういうのも初々しくてイイね!」

と、きっと暖かく見守ってくれるだろうと、

お客様を信用していたのだろう。


でもそれは、あくまでも常連のお客様らに通じること。

その他大半の一般のお客様は白けるだけである。


なぜなら、常連客と一般客では温度感が違うのですもの。


このジャズコンサートのコンセプトは、「身近にジャズを感じてほしい」というものであり、

コロナの影響でコンサートがずっと中止を余儀なくされてきた中、ようやく掴んだ晴れの舞台だったはず。

それなのに、このクオリティーとは残念でならない。



断っておくが、卒なく進行することが必ずしも良いと言っているわけではない。

仮にクオリティーが低くても、「真剣にやっている空気感」が伝わってくれば、

むしろ応援したいと、ファンが拡大することは十分にあり得る。



大切なのは、

「自分たちの内輪的には楽しいが、一般のお客様はどうなのか?」 

「コンセプトから、外れてはいないだろうか?」

「常連以外のお客様の目はシビアであること」

この3つの視点から自分を振り返り、

当たり前の基準をあげていくこと。



ちなみに、

このコンサートにおける各楽器の指導役の方々だけで構成された演奏は、

文句なしに素晴らしかった!

ジャズなど何にもわからない、ド素人Mr.Gでさえも感銘を受けたほど。


後で知ったが、日本や世界で活躍しているプロ中のプロたちの演奏だったようだ。

ジャズってこれまで敷居高いというか、

聞いてもあまり良さがわからなかったが、

良いものだなって感じた。



Mr.Gは、今回のジャズコンサートを観て、

お客様目線の真髄とやらを見出せた気がする。

(それは、言い過ぎかなぁ笑)

このジャズコンサートから得た気付きを活かしていきたい。



人生、出会いは一期一会。

後悔無きように。


Mr.G

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