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牛久沼コブハクチョウまとめ2022(その3)

○灰羽親子を襲ったアクシデント

灰羽親子(5月25日)

灰羽5羽は両親がしっかりしており、無事育つかと思われた。

ほかのハクチョウを追い払うオス親
灰羽親子1羽だけ親鳥の背中に乗る


常にオス、メス両親鳥がついている
7月15日左脚を怪我して動けなくなった雛

しかし7月、1羽が脚をケガする。
ケガの原因として考えられるのは、船溜りで夕立のような突然の嵐に遭い激しく揺れ動く船や漁具などに巻き込まれたこと。
船溜りになるくらいなので、普段は他よりひときわ波が穏やかである。そのためハクチョウが好んで集まるが、いったん嵐になると思わぬ凶器が潜んでいる。

船溜まりは普段は穏やかだが、嵐の時は思わぬものが凶器となる


身体の重いハクチョウは脚にケガをすると治りにくいようだ。
実際昨年末も脚に大ケガをしたハクチョウが1羽衰弱死している。
この雛1羽も水に浮かぶことはできるが、地上は歩けないほど酷いケガをしていた。

7月28日いったん持ち直したように見えたが

当初は親が心配してケガをした雛を見守っていた

8月11日1羽だけ動けないままの雛


動けない雛にに寄り添う親鳥(8月11日)
8月13日元気な4羽だけを連れて歩く
1羽は陸へは上がれない
ケガをした1羽と合流しようとする
8月18日ケガをした雛はなんとか群れについていこうとする(右側)
しかしもうついていけずに置いていかれる(一番うしろ)

しかし日に日に衰弱し、ついに泳いでもついていけなくなると親はその雛を見捨ててしまう。
8月18日の写真を最後に以降は4羽しかいなくなる。

8月28日餌を食べる灰羽幼鳥

いつの間にか4羽に減った灰羽。

同じ8月28日の白羽の生き残り1羽

残り4羽は無事冬を迎えた。

9月3日列を作って泳ぐ
10月11日灰色の体が何か軍艦のようにも見える
12月10日4羽のうちの3羽(1羽は近くにいる)左側は親鳥

結局、11羽の雛のうち無事育ったのは5羽。半ば人間の保護下にあってもコブハクチョウの雛は育ちにくいことを知らしめてくれた。

10月10日4羽の灰羽は手前
少し離れた場所に違う灰羽が1羽
どこかから紛れ込んだようだが5月にいなくなった1羽ならいいのに。

なお、4羽に減った後10月10日、灰羽が5羽出現したことがあった。すぐ1羽はいなくなったので違う場所からやってきたのだろうが、5月末にいなくなった1羽ならいいなと思っている。

○年末の災難

龍ケ崎市内で鳥インフルエンザ発生のお知らせと注意


12月8日、牛久沼のある龍ケ崎市内でコブハクチョウが死に、高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出された。
発見場所は発表されていない。

公園内にハクチョウが入ってこないよう柵をしている


龍ケ崎市といっても、旧小貝川や牛久沼全体が市域のため、コブハクチョウは他にも生息しており、どこかはわからない。

旧小貝川のコブハクチョウ(龍ケ崎市内)
このように泳いでいる姿を見るだけなら問題なかったが12月27日から立入禁止になった


発見場所から半径10kmを野鳥重点監視区域とされたことから、この公園のハクチョウも近づいたり餌を与えることが禁止されている。
餌がないため、普段30羽くらいいるこの公園も今は10数羽に減っている。
※なお、リンクの情報通り12月16日にもコブハクチョウの死骸から鳥インフルエンザウイルスが検出されており、どうやらこの災厄はさらに伸びそうである。
さらに追記:12月15日に回収され一旦陰性とされたのコブハクチョウ死骸からも鳥インフルエンザウイルスが検出され、3羽目となった。

12月27日、公園そのものが当面立入禁止になる。
いつ収まるんだろうか。

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