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牛久沼コブハクチョウまとめ2022(その1)

○別れたはずが(1月~2月)


2022年1月

親離れは目の前、じゃれあう幼鳥の兄弟(8羽のうちの2羽)(1月19日)


2021年春に生まれた8羽の幼鳥が全羽無事成長した。2月になると親鳥が親離れをさせるために幼鳥を追い払うのだが…

沼の上で一緒にいる幼鳥のきょうだい(8羽のうちの上と違う2羽)(1月19日)

2月、幼鳥はバラバラになり親離れの儀式は済んだはずだが、追い払われた幼鳥は餌があるここに戻ってきていた。


親離れが済み、きょうだいで一緒にいる姿は見られなくなったが、結局公園に居ついてしまう幼鳥
(2月6日)

〇新しい生命今年も(4月~5月)



4月、一時的にハクチョウの個体数が大幅に減った。
産卵の時期を迎えて、公園から多くのハクチョウが離れたためである。

4月産卵のために多くのつがいが離れて一時的に数が減る(4月7日)

沼のあちこちにつがいの姿がみえる。公園からはるか離れた牛久市の根古屋川で孵化した雛。この親子は公園には現れず、その後については不明である。

根古屋川のコブハクチョウの親子(5月15日)
公園脇で卵を温めるハクチョウ(4月27日)

しかし公園の脇に営巣したつがいの産んだ卵は孵化しなかった。

5月になって向かいの島から1羽の雛が公園にやってきた。

対岸の島からやってくる親子(5月11日)
結局公園に上陸できずその日は島のほうへ戻った

卵はもっとあったかもしれないが1羽しか孵化しなかったようだ。

しかしこの雛の親は弱く、なかなか公園に近づけない。

ようやく上陸したが雛を放置して親がどこかに行ってしまう。(5月12日)

ようやく公園に上陸したあとも、親もまだ自覚がないのか、雛を置き去りにして餌を食べるありさま、雛は他のハクチョウに突かれたり咥えられたりされている。

周囲を威嚇しながら雛を守る親鳥


2、3日くらいしてようやくメス親が自覚しはじめて他のハクチョウを攻撃し始めるようになったが、オス親が弱いため安心できる場所がない。

5月21日ようやく慣れてきたがこれが最後の写真となる

5月25日より少し前に近隣で孵化した白羽ばかり6羽と
灰羽5羽の親子が公園に現れた。

白羽6羽の親子(5月25日)
灰羽5羽の雛(親はすぐ近くにいる)(5月25日)

このとき、1羽しかいなかった雛は行方不明になった。
他の親子に追い払われたか、群れから離れた場所にいるうちに天敵の餌食になったか、人間に連れ去られたかはわからない。


〇激しい生存競争


この公園周辺の生存競争が激しいのは、ある人が教えてくれた。この公園を毎日散歩するという人に見せてもらった写真にはヒバリの雛が写っていた。しかし、この雛はその後すぐに1羽もいなくなったという。
また、その人に会った日からそれほど前ではないある日に、沼の岸辺でカイツブリが産卵したがすぐに卵は1つ残らず消えたという。


4月中に原因不明で嘴を失ったハクチョウ。7月までに衰弱してその後いなくなった。

春にいた嘴が欠けたハクチョウは、人間に襲われたのではなく、沼にいる外来種の亀に襲われたのではないかと言う人がいた。

左翼をざっくりと千切られたユリカモメ。5月末までいたがその後行方不明

またこのユリカモメを見てほしい。左の翼がバッサリ切られている。ユリカモメが人間に簡単に捕まらないから、外来種亀に襲われたという説もあながち根拠がないわけではない。牛久沼では流入する稲荷川(牛久市内)でワニガメの繁殖が確認されている。また牛久沼から少し離れているが、同じ牛久市内でカミツキガメが保護されたこともある。秋にも嘴が欠けたハクチョウがいた。春と同じ個体かはわからない。

いずれにしてもあの雛にはどこかで生きていてほしい。

続く

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