見出し画像

映画「美しい彼エターナル」原作本「憎らしい彼」を読んで改めて八木勇征さんが作り上げた「清居奏」について思いしこと。


清居奏

さて、映画も見終わりロスに陥った私は原作本を手に入れドラマシーズン2&映画との違いを楽しもうと決めた。
結論として原作本はとても面白かった。
正直一冊目の「美しい彼」よりも面白かった。ファン&アンチについての考察もやたら的を射ている。
正直、こちらはこちらで好きだ。

だがやはり大きな違いがある。
やはり「清居奏」という人間だ。
原作1巻を読んだ時から思っていたが原作の清居はドラマの八木勇征さんが作り上げた清居奏とは違い、
良い意味で図太く態度が大きく治安がわるい。親は一生関係ないから!の時も蹴りを入れるだけですませた。こちらの清居はこちらの清居で魅力的に描かれている。

対してドラマ及び映画の清居は良い意味で最初から傷付きやすくメンタルが弱そうで人間的だ。
八木勇征さんの清居は本当に本当に平良に優しい。
原作の清居は「石ころでも何でもいいよ」とは言いそうもない。だが、ドラマの清居は石ころでも何でもいいから平良を手放さなかった。

安奈のスクープの件でわが事のように感情移入し涙目になる清居、

世界にただ一つ、輝く星さえあれば生きていける。」
「清居がいれば世界中から石を投げられてもいい」

平良のこのものすごく男前な発言を聞いた後、別々に住むと言われ
「隣にいなくてもこの世のどこかに居ればいい」 

と言われ
「抑えられる程度の「好き」なんだろ」
「彼氏だろ?」
「お前変わった」
と平良に言う清居、

確かにさっきの男前な発言はなんだったんだよ!
とは思う。
私自身初見の時は平良の発言に清居と一緒に映画館の椅子からずり落ちそうになった。
ただ、2度目3度目と見返して冷静に考えたなら、別々に住むという平良の発言、平良にしては普通でまともな選択をしているのがわかる。

美しい彼、私自身、原作未読かつ二期が終わった段階の時、今後の展開は何があるんだろうと考えると「清居が男と同棲してる!」とかで今後文春砲とか喰らったりとか?という発想になった。
そして映画でこの展開である。

文春砲の危機があるなら確かに今は別々に住むのが正しい。
普通に考えて清居の職業将来を考えたらそうすべきだろう。

いや、安奈の件をリアルタイムで見ている今、平良より先に清居のほうが別々に住むという提案をするのが芸能人という職業の人間として考えたなら当然のような気がする。だが、清居はそうはしなかった。
それどころか、清居は「こんな時だからこそ」平良と一緒に居たかった。

清居はもしも安奈のようにバッシングされようが何を言われようが平良と一緒に居たかったし平良も自分と同じ気持ちで城田をフルボッコした時のように戦ってくれると思っていた。

城田を殴ったお前はもういないのか?」
「抑えられる程度の「好き」なんだろ?」
「お前は俺のファンなのか?彼氏だろ?」

冷静に考えたらこの状況で、今は離れて暮らそうと言われてこんな駄々をこねる清居は芸能人らしからぬ、子供みたいなワガママを言っていると思う。

確かに清居奏、平良のことになると
「ちょっとおかしい」
いや、おかしくなる

3度目に劇場版を見て気付いたが←遅い
清居はやはり平良への愛がものすごく重い。

清居は
「抑えられないほどの好き」
を平良に要求している。

世間的な「普通でまとも」な想いなど求めていない。
ただただ自分を見て抑えられないほど愛する事を要求している

何を言われようが、石を投げられようが、世界を敵にしようが自分を選び手を取り世界と闘うことを清居は平良に求めているわけだ。
少し話は違うかもしれないが結婚の際にバッシングされまくりながらも想いを貫いた我が国の内親王様とそのお相手を思い出す。

とにかく
清居はそこまでして平良と永遠に一緒に居たかった。
清居はその覚悟もあった。だから平良にもそれを求めた。
シーズン1、シーズン2と八木勇征さんが作り上げた清居はどこまでも平良に寄り添い続けていたから。

清居は不安だったのだろう。
シーツの中、野口さんに撮ってもらうことになったと伝えたら本能のまま求められて、それは常々望んでいたことでもあったのに、でも辛そうな顔で途中で止められて訳が分からなくて

かと思えば撮影には平良はおらず、それどころか
「撮りたいものはない」
と言っていたことを知ってしまう。

案奈の件でそれどころじゃなかったのかもしれないし平良を信じようとしていたのかもしれないし、問い詰めて失いそうになるのが怖かったのかもしれない、
清居は帰宅してから即座にこの件を平良に問い詰めるということをしなかった。

案奈の件は芸能人である清居からしたらまさに
明日は我が身」なわけで、
引き裂かれるかもしれない不安」
があったんだと思う。
その上離れて暮らそうと言われたら清居は不安でぐちゃぐちゃだろう。

自分と安奈の記事が出てツィッタを見た後、
「話したい」
というLINEを見て涙ぐむ清居を見て平良はちゃんと支えてやってくれと思ってしまった。
清居はこんなにも平良が好きだ
それでも
清居を分かりたくないと言っていた平良が
「話したい」と言えるようになったのは進歩ではあった。

原作未読で映画を見た私が原作の清居のあの台詞について思いしこと


さて、原作を読んだ後、他の人たちの感想を読んでいて
「おまえに、俺を全部やる」
という原作の台詞がなかった事を嘆く声をかなり耳にした。これについて原作未読で二期と映画を見た私が見解を述べたい。

原作未読で映画を見た私が原作を読んだ時、八木勇征さんが作り上げた清居と原作の清居の違いを特に感じたのがこの台詞だった。
私は八木勇征さんが作り上げた清居を見てきて、清居の愛の重さ、
「想いを伝えれば結ばれると信じていた」
と言い切るロマンチシストさ、石ころでも何でもいいから好きだという愛の深さ、平良からの永遠を欲しがる純粋さに常々感動していた。

二期最終話、清居は平良に問いかける。

お前の親と俺は一生関係ないって言われるの、どんくらい辛いか分かるか? お前の今までとこれからの人生、俺はこっからここまではよくて、こっからはダメって決められてんの?」

平良は言う
俺の人生は全部清居のものだから。清居は要らないかもしれないけど」

対して清居の返事はこうだ
ならなんで一緒に居るんだよ。お前、俺を見てない」

ならなんで一緒に居るんだよ。お前、俺を見てない
ならなんで一緒に居るんだよ。お前、俺を見てない
ならなんで一緒に居るんだよ。お前、俺を見てない

…八木勇征さんが作り上げた清居奏は、親は一生関係ないと言われて泣いてしまう。
「人生全部清居のものだから、清居は要らないかもしれないけど」と言われならなんで一緒に居るんだよと即座に言える。
「お前の今までとこれからの人生、俺はこっからここまではよくて、こっからはダメって決められてんの?」
と言える。

この二期の最終話のやりとりを見た時、
清居はきっともしかして、化学室で結ばれたあの時から、平良に人生をも賭けるつもりでずっと暮らしていたのかと思って、なんて純粋なんだと私は改めて感激した。

要するに、
清居はすでに平良に全てを与えていた。
平良が見ていなかっただけで。

だからこそ、
私は原作でこの台詞が出てきた時、成る程、原作はこの事件で清居は平良という人間の重要性に気づいたのか~と関心した。

何が言いたいかと言うと
原作と違い、
ドラマ&映画ですでに全てを平良に与えていた清居はこの原作の台詞を言わなくても問題はない。
そう、私は思う。
むしろ平良が、清居に永遠を与えなければいけなかったのだから。

そして平良は清居に
「一生側に居させて下さい」
と言うことが出来た。同じだけの愛をやっと返せた。
学校を走り回る清居の笑顔が、
「すげぇ好き」と言う清居が本当に美しかった。

平良よ、このまま清居を幸せにしてあげてくれ。

そもそも、平良は幸せである。
普通、こんなある意味無神経な言動行動を繰り返しても許してくれて寄り添ってくれる理解ある恋人、いないぞ。この幸せ者め!


夜も明けてきた上、長々書いてしまったのでとりあえずここまでにしたい。
八木勇征さんが作り上げた平良を深く深く愛している清居奏という人間が私は好きだ。

二人の未来に、エターナル!








 















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?