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犬と暮らすということ、それは覚悟をするということ

今週の月曜日、4月22日の朝のNHK関西ローカル番組で、「和歌山市内の野犬」の問題が放送されていた。

和歌山市内の住宅地や繁華街に野犬が頻繁に出没し、その吠え声で夜も眠られないとか、飼い猫が襲われるなどの問題が発生している。野犬は群れになっており、相当な頭数が画面に写っていた。

ちなみに私が生活する地域で野犬を見たことはない。飼い犬のリードが外れて迷子になっている子を見かけたことは何度かあるが、その子達も保護されたのであろう。一度見かけた後は見なくなった。

番組中では、なぜ和歌山市に野犬が多くなってしまったのかという理由に関しては、触れていなかったと記憶している。しかし、最初は間違いなく捨て犬である。

捨て犬が子供を作って野犬として増えていったことは明らかだ。驚いたのは車で乗り付けて、野犬に餌を与えている映像が流れたことである。

その状況から想像すると、以前買っていた犬が何らかの理由で飼えなくなって当該地域に捨てたものの恋しくなって餌だけは与えているのではないだろうか。その自分勝手な考え方には怒りを通り過ぎて悲しくなる。

さて、我が家は犬と暮らし始めて今年で25年になる。1頭目はバディー(オス)で2頭目が今一緒に暮らしているメスのナビである。いずれもイエローのラブラドール・レトリバーだ。バディーは14歳6ヶ月まで生きた。そしてナビは現在13歳になったばかりだ。

2020年の一般社団法人ペットフード協会の調査によると日本全国で犬と暮らしている世帯は680万世帯で、全世帯の11.9%にのぼる。

つまり、10件に1件強が犬と暮らしていることになる。そのような状況の中で、ことさら私がいう話ではないが、あえてここでお伝えしたい。

犬と暮らすということは、それ相応の覚悟が必要であるということを。
そして、それは思っている以上に大変なことである。

食事代

安いものもあるが、愛犬の健康を考えるとそれなりの品質のフードを与えたい。そうなると安い場合でも1,700円/kgほどになる。

ラブラドール・レトリバーの体重からすると1日に必要な食事量は400gから500gなので、400gだとしても毎月2万円ほどの食事代が必要になる。

しつけ

暮らし始めて最初にしないといけないのがしつけである。

詳しくは書かないが、最初のしつけがしっかりできていないと犬が飼い主の言うことをきかずに、後々大変な思いをすることになる。

しつけの基本は飼い主のリーダーシップである。犬は群れで生活する習性があるので、飼い主が上位にいれば、それに従うが、下位になると何もいうことをきかない。それどころか反抗的な行動をとるようになる。

医療費

病気や怪我をしなければいいのだが、そうはいかない。必ずと言っていいほど、何らかの病気や怪我で動物病院のお世話になる。

その際の医療費は人間に比べてはるかに高い。動物医療保険も最近では一般的になったが、それでも、半額負担で最高1万円である。すぐに1万円を超えてしまうので、1回で5千円くらいは覚悟しないといけない。

ちなみに、我が家のように大病となると相当な金額を負担することになることはすでに投稿した通りである。

旅行

同伴の宿に泊まるか、預けるか、もしくは車中泊をしないと旅行にはいけない。

同伴の宿は宿泊費が高いし、預けるにしてもラブラドール・レトリバーの場合で最低でも1泊2日で5千円くらいはかかるようである。(ナビは分離不安症なので預けられないので、経験がない。)

車中泊は費用は安いが、夫婦二人に大型犬となるとワンボックスでないと難しい。それなりのイニシャルコストが必要である。

寿命

犬の寿命は小型犬で長い場合でも、20年までである。大型犬は長くて15年。その決して長くない一生を見届けるのが辛いという話はよく聞く。そして、一度その悲しい思いをしてしまうと、もう二度と犬は飼わないという人もいる。

それでも一緒に暮らす魅力とは

いままでネガティブなことばかりを述べてきたが、それでも一緒に暮らすのは、当然ながらこれらのことを差し引いてもあまりある魅力がそこにあるからである。

それは、いつまでも無邪気で、そして家族を心から愛してくれる「その存在そのもの」である。結果として癒され、笑顔が生まれる。たとえ犬が病気になってしまったとしても、そして年老いたとしてもこの気持ちは変わらない。むしろより愛おしくなる。

ただし、そんな関係で暮らすことができるのは、飼い主の強い覚悟あってのことなのは言うまでもない。覚悟ができていない場合は、双方にとって不幸な結果を招くことになるのである。


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