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「子育て=幼い子供を育てる」ではない

 NPO法人manmaとは、代表を越智未空さんが空さんが務める団体である。家族の枠を超え、人と人とが支え合う社会をつくることを目標に、若者や子育て家庭のライフキャリアデザインの支援をしている。その活動の1つが、家族留学だ。家族留学とは、社会人や大学生が国内の子育て家庭に訪問し、子育てを体験する体験型プログラムである。
私は、1年生のときに履修をしていた授業での紹介をきっかけに家族留学を知った。どこに越境に行こうか迷っているときに、授業での紹介を思い出した。私は女性の仕事と子育ての両立に関心がある。働く女性がどのように子育てと仕事を両立しながら生活をしているのか、話を聞き、子育てを実際に体験したいと思い、家族留学に参加した。

11月25日土曜日、12時から16時まで対面型の家族留学を行った。私の留学先である佐藤さん(仮名)は、共働きであり、小学1年生から中学1年生の姉妹が4人いる、6人家族である。12時に家族の方と合流をし、お昼ご飯を一緒に食べ、子育てや家族についてお話を伺った。その後、14時半ごろに、近くの公園に向かった。
公園に滑り台やブランコなどいくつか遊具があり、その中でも子供たちに人気だったのがターザンロープだった。ターザンロープに順番に並び、楽しそうに笑いながら乗っていた。他にも、「田」を地面に書き、その上だけを走ることのできる鬼ごっこや、けいどろなど夢中になって遊ぶ子供の姿があった。
けいどろをしていたときのことである。三女の小学3年生のはなちゃん(仮名)がけいどろで、鬼から逃げていた時に、公園の外の歩道にまで出てしまった。歩道は、バス停となっていたり、歩行者がいたりと、人通りがあり、道路には自転車などの車両が走っていた。そのため、鬼から逃げるのに夢中になっているはなちゃんが、歩行者にぶつかってしまう危険性や、道路に飛び出してしまう危険性があった。

 私は家族留学に行く前は、子育てについてベビーカーに乗るような幼い子供を育てる女性にしか、焦点を当てて考えたことがなかった。「子育て=幼い子供を育てる」というイメージがあり、小学生を育てる子育てについて考えたことがなかった。
今回の家族留学では、小学生の子供を育てる家庭に訪問し、幼少期以外の子育ての楽しさと大変さを知った。公園での出来事は、子供が感じることのできる楽しさの裏側にある危険性であった。小学生は自ら自由に遊ぶことができ、大人から目が離れることも多くある。だからと言って、子育てが落ち着くようなことはない。「子育て=幼い子供を育てる」と限定せず、様々な子育ての楽しさや大変さについても、考えてみたいと思う。

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