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名乗ることで前を向く

鳥取市でNPOを経営しているゲンヨウです。僕が経営者ですと言うようになったのはいつだろう。法人化のタイミングでなかったことは確実です。いろんなポジションを務めてきた経験から、それを名乗るってのが一つのきっかけになるなと思った記事です。

1.はじめに

僕は2002年に学生団体を立ち上げ、2004年から個人事業主としてプロジェクトを事業化し、2008年にNPO法人化しています。その時で呼ばれる名前が変わっていったのですが「学生さん→鳥大生さん→学生人材バンクさん→社長→NPO経営者って感じ」、すんなりその立場で名乗るには時間がかかっていました。

2.学生団体からNPO経営者まで

(1)立ち上げ時は”学生さん”
2002年の大学院1年時に学生団体の”学生人材バンク”を立ち上げました。団体と言えば聞こえが良いですが、大学3年くらいからつながった社会人との縁を交配にバトンタッチしたいなと、企画を考えて一人でスタートでした。

その年度中に、仲間ができてサークルの後輩などを徐々にメンバーに加えてチームとして動くようになりました。このころは「学生の人」と呼ばれることが多かったです。団体名も認識されていないし、学生団体はなかなか続かないというのもあったので、そういう認識を持たれていたんだと思います。大学生であることは強く意識していました。

(2)”鳥大の人・組織”と呼ばれた時代
2004年から、県の農山村ボランティア事務局の受託が始まります。僕も大学生という身分から卒業し、複業で個人事業主の学生人材バンクが始まります。このころは「鳥大生の人」という感じ。

地元大学なので、地域の人の認識は大きかったです。鳥大生というブランドや安心感が地域にある事を認識しました。まだまだ団体として呼ばれることは少なかったです。学生さんよりも「鳥大生」の部分を強く意識するようになったと思います(OBだったけど、一緒に動いてたのは現役なので)。大学の組織と間違えられたこともありました。

(3)団体名で話ができるようになる
「学生人材バンク」と自社の名前でちゃんと話をし始めたのは、2007年ころからでしょうか。活動も継続してきていて、団体名で企画の声掛けなどがき始めたのがキッカケだったかと思います。県外の団体とも情報交換を始めたころなので、鳥取の”学生人材バンク”という意識が強くなりました。

全国にも大学生を集めている人たちがいて、それが地域との関りのなかで価値を生み出している、自分たちも同じような流れを作っているという認識とが出始めた時期です。やはり外部の組織と、ちゃんと比較することは大事ですね。自分たちのポジショニングも見えてきました。

一方で自分自身を社長であるとか、代表者であることを外に向かって発信するのは少なかったです。みんな同じ目線でやるという意識にこだわっていた部分があったかと思います。

(4)法人化、人を雇用し始める
2008年に、二名採用して大学生+僕という体制から職員が入るようになります。それに伴い、秘密結社のままではよくないということで、法人化することにしました。当時は一般社団はなかったので、いろんな人の協力が得られるNPOを選択しました。

雇用なので、経営者と従業員という形式ではありましたが、ここでも自分を社長として呼ぶことは少なく、給料を払ったりしていくことで経営者の意識が出てきたというのが正しい認識です。

(5)NPO経営者と言い出す
法人化してから、毎年1名から2名の採用をしていました。ちょうどリーマンショック後の緊急雇用施策が華やかな頃で、鳥取県内でも雇用する事業型NPOがぐっと増えました。あくまでも緊急雇用なので、その後をどうするのか、鳥取のNPOがどうあるべきかなんかも考え始めて、NPO経営者ですと言い始めました。育休を取ったのもこのころです(2012年あたり)

社員が増えてきたので、この辺では社長と自分自身を呼ぶことに抵抗はなくなってました。むしろ、そういう位置づけを意識するようになってきました。家でも子供たちには「しゃちょーさん」と認識されています。

3.名乗ることで前を向く

事業のスピードと一緒でゆっくりですが、自分の名乗り方が変化して、自分のポジションを変えてきたと思います。共通することは、名乗ることで前を向いてやらなきゃなと思うようになりました。

名乗ることについては、むしろ学生スタッフから刺激をもらっている部分で、毎年幹部学年になると、大丈夫かなと思っていた子たちがシャキッとします。立場が人を成長させる典型的な例。僕も、名乗ることから逃げないでちゃんと表明しようと思うようになりました。

謙遜もありなのかもしれないですが、若い事業者は勢いある方がよいと最近は感じます。

次はどんなポジションが僕を待っているのでしょう。どきどき。



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