大学の講義の選び方

大学生だったのはかなり昔のゲンヨウです。今日、現役生と話をしていて気づいたことがあるので、今日はそれを書こうと思います。

高校と違って、大学は講義を原則自分で組み立てる必要があります。教養分野、専門分野、必修、選択とキーワードは出てきますが、その辺を自分で組み合わせながら卒業要件の単位数を積み上げる感じです。

大学ごとに呼び名は違いますが、今日は僕が鳥大農学部の時に考えてた方法からさらに洗練されたものをご紹介します。

鳥取大学農学部は、大学入学時は獣医を除いた専門分野が一つにまとめられていて、二年次に細かな専門が選べる、全国の農学部でも珍しい大学です。

教養分野(語学、人文社会、自然科学など広く学ぶ部分)と専門分野(学部の専門、農学部で言えば農業を軸とした学問)にわかれます。大学の講義というと、「興味がある、将来必要そう」なポジティブな動機から、「過去問がほぼ一緒、単位が取りやすい」などネガティブな動機までいろいろあります(そういう情報が出るのは仕方ない気はします)。

そんな中、僕が今日、学生と話していたのは「進路をイメージして講義を選ぶ」です。高校までと大きく、学問の選択方法が変わってしまったこと、そして参考になる話がなかなか聞けないことから、なんとなく全部取るとかそういう感じになっているみたいです。

近い学年の先輩に相談すると、前述したポジネガの情報しか出てこないので、進路という視点ではあまり参考になりません。そこで、少しそこを開設してみようと思います。

1.最終的にどんな研究室に興味あるかから逆算する

 大学生活の集大成は多くの学部で卒業論文、通称卒論です。これを経験しておくことは僕は個人的には大賛成です。論理的な物事の組み立てを1から経験できる機会でもありますし、自分が大学にいた一つの成果物があることは大事です。

 どの研究室に行ってみたいか、興味があるかを現時点で良いのでじっくり考えてみましょう。いずれ選ぶ道です。大学進学の理由も振り返ってみて、考えてみます。そして、その研究室の卒論に必要な講義の組み合わせを考えます。

2.卒論発表会の要旨集を見てみる

卒論とか知らないなぁと、大学1、2年生は思うでしょう。卒論発表会は学内でやっています。ほとんど学部棟でやっています。実は低学年も聞きに行くことができたりします。

僕は大学1年の時に、たまたまサークルの先輩の卒論のデータ収集とか、作業とかお手伝いしていたこともあって、ほとんどのコースの卒論発表会を聞きに行ってました。細かな内容はわかりませんが、何のためにどんなことをしたのかという部分は十分にわかります。

そして会場では”卒論発表会要旨集”というものが配られます。これがポイントです。研究室単位になると、各先生(教授・准教授など)の得意技・専門分野がかなり限られてきます。そのため、同じ農業土木コースだとしても、コンクリートやっている研究室と、土の物理特性をやっている研究室の卒論は大きく異なります。その差異を見るのがポイント。

大体一つの研究室に複数人の卒論発表者がいるので、その人たちは似た感じの要旨構成や雰囲気になります。そこを見ながら、キーワードを拾います。

おそらく、研究室に数年分は要旨集が取ってあると思います。先輩に聞いてみましょう。

3.該当するゼミの先生に話を聞きに行く

要旨集も見て、自分の興味ある、行ってみたい研究室がわかれば、どんな授業がその研究室にとって大事なのかを確認に行きましょう。

僕が大学って素敵だなと思うのは、「学びたい人には学年問わず門戸を開いてくれること」僕も在学中にいろんな先生の研究室にふらっと行きましたが、みなさんちゃんと話は聞いてくれましたし、資料をくださったりとすごく丁寧に接してもらえました。

最近はシラバスにオフィスアワー(訪問対応してくれる時間)などを書いてくれている先生が多いので、その辺を狙っていくのが良いと思います。事前連絡できてればなおよしです。

4.頑張る。

そこで取るべき、頑張るべき講義が見えてくると思います。多くは必修だったりするとは思うのですが、選択でも取っておいた方が良いものとか、より勉強したら面白いものが見えると思います。

そうなると、一つ一つの講義への目的意識も、勉強の集中と選択もできるかなと思います。フルコマうめてひーひー、ギリギリを渡り歩くよりは、自分の中で目的意識をもって勉強に臨んだ方が、結果的に研究室に入ってから、楽しくなると思います。

そして、研究室に入ったら入ったで結局、もっと勉強することにはなるのですが・・・それはその後の楽しみとして。。。


今回の記事は鳥大農学部という、非常にニッチな講義選びの視点だったかとは思うのですが、研究室を選択するなど、多くの大学生にも共通の学びの視点かと思います。参考にしてもらって、より学びの目線があがると良いなぁと思います。

あぁ、過去の自分に読ませたい。

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