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tiktokと海外の若者とemotional damage

こんにちは
GenZENglishです

今日は、海外の若者間でtiktokが及ぼしている影響について話そうと思います

現在私はヨーロッパのとある大学に在籍しており、クラスメイトや友達はヨーロッパ中から集まってきた10代後半から20代前半が多いです
とてもインターナショナルな環境なのですが、共通してみんなにウケるジョークや、流行語など、tiktokが元ネタになっていることが本当に多いです

筆者は日本のtiktokをあまり見たことがないので、日本のtiktokの浸透具合はよくわからないのですが、海外の若者にとってtiktokのネタは日本でいう、"みんなが知ってるお笑い芸人のあのネタ" みたいな感じだと思います

ちなみにこういうネタのことをmeme ミームと言ったりします
画像で一言のような大喜利も含まれます

実際の例:(流行語はchat gpt並みに進化が速いので、これも少し古い例になってしまうかもしれないのですが)
去年あたりは "emotional damage" という単語/反応/動画がかなり流行っていました

https://www.youtube.com/watch?v=q0GCdwpdXzQ

動画の内容は後に解説しますが
この動画の最後の方に出てくる、男性が手に何かを持って"EMOTIONAL DAMAGE"と叫んでいる部分が有名なmemeで、このyoutubeのように、よく他の動画と組み合わせて使われます

emotional damage 感情的なダメージ、精神的な傷
直訳するとこのような意味になります

日本語で使われるシーンを考えると、"アイタタタ…" や "グサッ" などが近いと思うのですが、それをとても大袈裟かつ、中国語のアクセントで、口に出して言っているのがこのmemeになります

それを踏まえこのyoutubeを解説すると
両親をクラスに紹介するという授業の中で、クラスの女の子の一人が"両親"として、お父さんを2人連れてきました
クラスのジャイアンのような生徒はそれに対して、あからさまな不快感を露わにします 
先生はそんな生徒の態度を嗜めるのですが、二人のお父さんを紹介した女の子は、そんな意地悪な生徒に臆すことなく
「私はお父さんたちに選ばれた、あなたのお母さんは選択肢がなかったけどね」
という辛辣ながらうまい切り替えしをします
(同性同士のカップルが子供を持つためには、養子や体外受精など意識的に計画しなければいけないが、異性同士のカップルの場合は、たまたま妊娠してしまい仕方なく産まなければいけないケースがある、というポイントをついているのだと思います。)

それを聞いた男子生徒の気持ちが、 emotional damage のmemeで代弁されています

(意訳)
女の子:I wanna introduce everyone to my dads!
みんなにお父さんたちを紹介したいと思います

男の子:That is so embarrassing
なんだそれはっず

先生:That's enough, Billy
やめなさいビリー

女の子:It's okay, Miss Green 
At least my dads chose me
Your mom didn't have a choice 
先生大丈夫
少なくとも私のお父さんたちは私を選んでくれたから
あなたのお母さんは、選択肢なかったけどね

このmemeと一緒に使われる動画は、誰かが辛辣なことを言っていたり、問題発言をしたり、というものが多いのですが、個人的には最後にこのmemeを唐突に挟むことで、雰囲気が重くなりすぎるのを防ぎつつ、動画内の登場人物の気持ちを代弁しているのが気持ちよく、流行ったのではないかな、と思います。
中国語のアクセントや、かなり大袈裟なイントネーションなどもポイントで、実際に会話にこのmemeを挟むときも、同じような言い方で言うことが多いです
また、I got emotional damage など文にせず、この単語だけ叫びます

例えば

A: do you think I'm ugly ? 
B: who doesn't think so ?
A: EmoTioNAl DaMaGE

A:俺ってブスかな?
B:逆にそう思わない人いるの?
A:グサーー

みたいな感じで使います。
もちろん、この例文の場合だと、かなり親しい間柄の会話ですし、Bはもちろん冗談で言ってます笑

後半はemotional damageの解説が長くなってしまったのですが、このようにtiktokやmemeなどが会話に使われることはよくあるので、今後も解説していきたいと思います!

読んでくださりありがとうございました。

※なるべく客観的な観察をもとに説明するように心がけてはいますが、どうしても海外の全ての若者を代表して話すことは難しく、自分の周りのコミュニティや、自分がよく見るコンテンツなどを元にした主観的な意見も含まれてしまうことはご了承ください。
なので、海外在住中の一日本人が感じていること、として楽しんでいただけると助かります。


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