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現在2時35分。深夜のテンションで書いていることをお許しください。

きのうから話題になっているマンガ家の劔樹人さんが、娘を連れて帰省した新幹線の中で、誘拐犯と間違われて通報されたという話。

奥さんである犬山紙子さんもこんな風に綴っている。

いずれにしてもポイントは育児をしている男性に対する世間の目。ということがある。いくら車内で子どもが騒いでいても、一緒にいるのが母親、いや母親じゃなくても女性だったら誘拐犯の疑いをかけられることはなかったと思う。

育児をしているとこういう経験は意外と多い。

自分が押しているベビーカーで娘がギャン泣きしていたとき、見ず知らずのおばちゃんが寄ってきて言った。

「やっぱりママがいいわよね~」

悪気はないんだろうけど、カチンと来た。なんか悪いことしました?

だからこそ、男性の育児に対して寛容な世の中になってほしいと思って、活動をしている。できるだけ多くの人に「ああ、男性で育児をする人もいるんだ」って感覚的にわかってもらいたいから。

で、それを妻たちも応援してくれる。これはとてもありがたい環境だ。

でも、実は背負っているものもあるんじゃないかと思う。

2010年に「イクメン」という言葉が新語流行語大賞に選ばれた。おかげで、そんなこととは関係なくすでに育児をしていた僕にとっては追い風が吹いたように感じたし、実際に今も男性の育児参画は後押しされる流れはあると思う。僕らも注目を浴びやすい。これはとてもありがたいことだ。

でも、注目されることにはリスクもある。

まもなく10年が経とうとしている今「イクメン」という言葉は嫌いという人も多いし、揶揄する言葉にもなっている。

で、さらに10年くらい経った時に、今も起こっているような犯罪が起きたり、問題を起こす人がいて、それがたまたま、男性が積極的に育児参画をしてきた家庭で育ってきたとしたらどうなるだろうか?

「これだからイクメンが育てた子は」

そんな言葉が発信されるようになるのではないだろうか?
しまいには。

「やっぱり子どもは女性が育てるべきなんじゃないか?」

なんて議論も起こりそうである。せっかく進んで来たのに元に戻ってしまうのだが、前向きに「原点回帰」なんて言葉を使う人も出てくるだろう。

少なくとも成人になるまでは親の責任だ。
これはパパでもママでも。
ただし、成人になった後も、それがゴールではなくて、当然人生は続き、僕らが作ったベースがあって生きていくことになる。いいか悪いかは別としてやっぱり親の影響というのは本当に大きいと思う。自分自身がそうであるように。

だからといって「男性が育児をしたからこうなった」なんて言われたらたまったもんじゃない。でも、きっとそういうことは止められないものだ。

すごく大げさに言うと、この時代の過渡期に育児をしている男性はちょっとしたパイオニアだったりする。で、ここが失敗するといろいろなものを台無しにしてしまう可能性があるのだ。

僕らは当然背負うべき我が子や妻の未来だけでなく、次世代のパパたちの生きる道までも背負っている、という部分があると思う。きっとこれは子育てに限らなくて、どんな仕事や生き方においても、少なからず未来の社会には影響があることを忘れてはいけないということだ。

なんか働きたくないから主夫にでもなろうか?

みたいな軽い感じではやらないでもらいたいなーと思ったりする。

もっと嫌なのは「子育てする男性は意識が高い」という人たち。
しかもこれを男性が言っていたりする。なんなら子育てに関わらない人を見下しているような感じすらする。その人の事情も知らずに。

その時点で、そんなに意識が高いとは思えない。本当に高い人は多分そんなこと言わないんじゃないかな。

そして、こうやってひとりひとりの生き方が知らない誰かに影響することを少なくとも我が子にちゃんと伝えて「別に誰にも迷惑かけてないから、いいじゃん」なんて言わないようにこれからも子育てをしていきたいと思う。

自分の生き方に責任と覚悟を持って。

深夜の戯れ言にお付き合いいただきありがとうございました。

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