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母の口癖

良く父に怒られた。

父は口が悪かった。とにかくヤンキーみたいな口の利き方だった。

母は父を庇おうといつもこう言った。

「口が悪いだけで、あなたのために言ってる」

「言い方ひとつやで」と。

私のためなら、もっと優しく言ってくれと思っていた。

それは叶わなかったけど、、

母は争いごとが嫌いだった。心優しいが優しすぎる。だから言い返したりは絶対にできない人だった。

だからこそ、言い方にすごく拘って気を使って生きてきたのだと思う。

感情に任せて言葉を発しそうになった時、いつもこの言葉が頭に浮かぶ。

「言い方ひとつやで」

一旦言葉を飲み込む。相手が受ける印象や気持ちを一度考える。

それは全てきつい言葉にするなということではない。

相手にものの本質が伝わるかどうかを考える。

大体、怒られたと感じる時、怒っているなという事しか伝わっていない。

怒る=自分にとってもマイナス(ストレス、疲労)

相手にとってもマイナス(愚痴、ストレス、疲労)

たとえ、怒りの感情が出てきても何を伝えたいのかを考えて言葉を発する。

そうすれば相手にはきちんと伝わるはず。

相手の行為や行動の結果に支配されすぎて、自分が伝えたいことが伝わらない。

それができないのであれば人に任せるべきではないし、自分でやるべきだと思う。

答えをストレートに伝えなくても、相手によって1〜9までのヒントを与えてあげることが大事だと思う。

言い方をうまくするには語彙力も必要だし、経験や様々な体験も必要だ。

それを兼ね備えていれば、相手の心にスッと入っていく伝え方ができると。

言い方ひとつというものの、言い方はいくつも持っておきたい。


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