スプラ甲子園の試合内容と個人的戦術分析

1.試合結果と内容のまとめ

1回戦第1試合 〆る者達 V.S. たぴおかよもぎあいす
第1マップ ムツゴ楼
勝利チーム 〆る者達

下のエース対決ではキャンプとは対面をせず、チャージャーのヘイトを引き付け味方のデュアルスイーパーにキルのカバーをしてもらうことでパブロが前を塗りアドをとる。そして同時に上側の対決では竹とL3Dではジェットパックが落とされやすい武器であることと打ったものが全弾自分たちのポイントになるということで敵陣の塗に使うことで塗被りを減らす。
一番は中央付近で起こっていた攻防でL3Dをキャンプが落としたことによりわずかな差で勝ったものと思われる。

〆る者達は効率が良きく瞬時に判断し塗り方の差で勝利をもぎ取ったものとみられた。また基礎の塗りが強いためぬれる武器はデスをさせないように視線の誘導をし自分たちのリスクカットをした戦い方で勝利したのがとても印象に残った。
第2マップ エンガワ河川敷
勝利チーム 〆る者達

ここは相手のエースであるキャンピングシェルターに対して無視という選択肢した〆る者達の作戦が光った試合である。キャンピングシェルターの塗った範囲は塗り返さずにほかの陣地で局所的な有利を作り実質的に「3対4」という状況を作り出したところで差がついた。この状況で相手のキャンピングシェルターの降りるまでに時間がかかったのも差がついた要因にも見られた。
一番は「パブロ×キャンピングシェルター」のコンビである。この二人のラストの連続キルにより試合が決まった。キャンピングシェルターの2連続キル、その後ラストのスーパー着地キル。どのゲームにおいてもキルがいられれば戦術なんて関係ないという典型的な試合結果であった。

試合全体のまとめ
お互いの構成については特に差が出ない試合だと感じたため特に言及はしない。
〆る者達はマップごとのリスクの管理が非常に上手いチームであった1試合目は極力リスクカットを中心に立ち回ることで相手に対してリスクを減らしてくるチームというものを深層心理に印象付け、次のマップでは前の試合とは打って変わって不利気味な対面を仕掛けることで相手にリスクを積極的に取らせてミスを誘う戦術を行うとても緩急のつけ方が上手いチームであった。さらにこっちのリスクを減らすため相手のエースであるキャンピングシェルターへの関与は極力しない姿勢もよかった点である。こういった面での人への対策も上手かったと感じた。


1回戦第2試合GGBoyZ V.S. Another
第1マップ コンブトラック
勝利チーム Another

対面でのリスクをカットするようなGGBoyZの戦術に対して射程と高い組織力で相手への対面によりリスクを背負わせるAnotherの試合であった。
私はコンブトラックが攻めのステージだと考えている。そのためリスクカットしていく防衛スタイルのGGBoyZの不利が否めなかった。そして試合内容も先に先に対面を仕掛けることにより攻撃を通し続けたAnotherが勝利した。

第2マップ アンチョビットゲームズ
勝利チーム Another

この試合ではAnotherの役割分担が非常に上手くいっていると感じた。たいしてGGBoyZは役割分担ではなく相手に対応していくハイスタンダードな構成である。
ここでの試合のポイントは敵陣に入り込んだの差である。AnotherはGGBoyZの守りが薄いというところをうまくつき1枚のみで敵陣に入り込んだ対してGGBoyZは敵陣に入り込めず防衛もできないどっちつかずの動きになってしまっていた。この中央での滞留がかなりの問題である。ハイスタンダードな構成では相手のリソースが少ないところから迅速についていくのが必須であるがそれが相手の得意分野である防衛的な部分を少ない人数で突破しようとし、リソースの分散が起こり組織的な動きをつくれなかったのが敗因である。まけによるコミュニケーションエラーが発生していたと思われる。

試合全体のまとめ
1試合目では構成の差が出たと感じるAnotherの攻撃的でリスクを背負わせる構成に対して防衛的な構成でその中でもリスクカットをし過ぎて何もさせてもらえなかったGGBoyZがそのまま負けた形となった。2試合目ではハイスタンダートな構成で組織力の高い動きに対しAnotherの1-3の動きに対応できずにGGBoyZが敗北してしまった。
Anotherはチームとしての基礎の組織力の差で押し切っていたと感じた。基礎の部分で大きく勝っていた試合なので順当な勝ちだと感じた。


1回戦第3試合 四神乱舞V.S. Crown Hunt
第1マップ チョウザメ造船
勝利チーム 四神乱舞

この試合は四神乱舞の防衛の戦術が非常に刺さっている。1キルもしくはSPが来た段階でラストの場面での攻防のうまさが非常に際立っていたリスクを極限まで下げ相手にリスクを負わせなければいけない状況を作っている。特に相手のキルやSPでの前線上げの動きに対して一定のラインまできっちり引いて守る場面が非常にわかりやすい。相手にどこまで渡していい範囲かをチームで統一しラインの押し引きでリスクを与えている。またラストの瞬間的な塗りが強いことも利用し2人が一気に上げて残り2人が一気に下がり取らせていい部分を作。そこに対するアプローチにより瞬間塗りの差で勝っているところが非常に戦術的である。

第2マップ 海女美術大学
勝利チーム 四神乱舞

ここは初動のCrown Huntの上振れがあった。それにより初動から大きくとった。ここから1分20秒までは大きく抑えている形をとっている。1分18秒から四神乱舞の視線誘導が始まる。パブロが左降りで長い時間耐えることにより視線を誘導する。そして10秒後ヘイトがたまりその後スーパージャンプでパブロが帰り5秒後ボムラッシュをまく。これで中央右を取り切った後右側を塗りなわばりを広げる。そしてラインを上げた後左側も塗り広げる。そして相手のSPタイミングで前線上げをするその段階で左右と敵陣の塗り広げの差で勝利。

試合全体のまとめ
四神乱舞は瞬間火力、塗り残しを重視した構成で戦っていた。それに対するCrown Huntはハイスタンダートかつキルよりの構成であった。しかしそのキルに寄った構成に対してラインの上げ下げでしっかり塗り残し及びラストの駆け引きでしっかりと四神乱舞が取っていった印象が強かった。特に視線誘導の面においての差が大きく塗り残しできる武器をしっかり生存させている点、広く塗り広げを迅速にしていた点が差を分けたのではないだろうかと考える。

1回戦第4試合 えびチリソース V.S. どんぐりーず
第1試合 チョウザメ造船
勝利チーム どんぐりーず

えびチリソースのエクスプロッシャーが40秒の段階で1キルを入れ敵陣に抜けたことが大きく試合を左右する展開になっていたその間13秒の際2人でL3Dを落としたところから一気にオールキルをいれてどんぐりーずが勝利した。
この試合はどんぐりーずが1日目にしていた広く使う展開と全く違う立ち回りをしていた。手前にフォーカスを合わせ1人1人処理していくことに変えていた。これが事前の情報と違う作戦でまた打開により勝利をもぎ取った。

第2マップ ザトウマーケット
勝利チーム えびチリソース

初動の段階でえびチリソースが終始押す展開となった。
そして30秒でどんぐりーずの打開が始まる。しかし前日行っていたマップであるどんぐりーずはやはり作戦がばれてしまい起点となるバケットスロッシャーソーダにフォーカスを当てられ落とされてしまう。これにより作戦がすべて崩れたように見えた。またZAPの視線誘導のタイミングも遅れていた前日よりもタイミングの面でのエラーが起きていたと思われる。そして終始押す展開を変えられずえびチリソースの勝利に終わった。広く展開する作戦の弱点である局所的に取りに来たえびチリソースの対策が完璧であったことがうかがえる。

第3マップ 海女美術大学
勝利チーム えびチリソース

この試合はどんぐりーずのスプラチャージャーが1分8秒でエクスプロッシャーを抜いたことで戦局が変わると考えられたがこの段階で前線が上手く上がらず15秒以上自陣で待ってしまい無駄なキルとなってしまった。それによりえびチリソースのジェットパックが先に仕掛け47秒で1キルを入れることで準備段階に潰すことに成功する。しかしその後えびチリソースのかさが昨日のどんぐりーずと同じように12秒まで左側に敵を2人持っていくことで時間を使わせることに成功する。その影響でえびチリソースの右側のスペースの塗り広げを遅れてしまう。その影響で左に固まってしまったどんぐりーずはフォーカスを受けてしまいそこを崩されえびチリソースの勝利。

試合全体のまとめ
第1マップは作戦を前日の広く使うものからフォーカスを当て局所的に取る作戦で勝利したどんぐりーずだが2マップ目ではやはり作戦がばれてしまったことと弱点がばれてしまっていることで負けてしまっているように感じた。3マップ目においては昨日の自分たちの勝った方法である左右に引っ張り時間を稼ぐ動きをやられてしまいさらに対策ができていないことが大きく勝敗に関わっていた。キーマンにもなっていたどんぐりーずのZAPがどのマップでも1の動きをしていたが主導隊をつぶされてしまい上手く機能していなかった。

準決勝第1試合 〆る者達 V.S Another
第1マップ コンブトラック
勝利チーム Another

コンブトラックはお互いのコンセプトが全く違う構成になった。〆る者達がボムラッシュを主体に対面をなるべく拒否する編成に対して対しAnotherはキル軸で前への推進力を増した構成だ。Anotherはシマネシマネに対して高いキル力で圧倒した。抑えに入ってからは多角的なカバーをすることでラストもしっかり落とし押し切った。これに射程やキャンプ起点も作れなくなってしまった〆る者達は厳しい戦いだっただろう。

第2マップ ムツゴ楼
勝利チーム 〆る者達

〆る者達は4分割しておおよその役割担当で広く展開する戦術取っている。それに対するAnotherはジェットパック軸に下側を制圧していくような構成である。1分の地点では下を取りきっていた。そしてそこから上の制圧へ向かうL3Dを45秒地点でのキャンピングシェルターのキルが入ったところから〆る者達は起点となった。ここから一気に上から下に押し込んでいく戦術が光っていた。そしてそのまま勝利。
このステージを見ているとやはりポジションの有利な上から中央への有利をとっているほうが強いと感じた。

第3マップ エンガワ河川敷
勝利チーム Another

Anotherは2人が塗り2人が抑えるというスタイルとなっている。対する〆る者達は先ほどと同じような構成で挑んでいる。この試合はラスト18秒まで終始Anotherが抑える展開だったがこのときに猛追が始まっていたしかしキャンピングシェルターを落とされてしまったことでギリギリの戦いになってしまった。ここで一番ポイントだと思ったのは金モデラーが左側でデュアルスイーパー対面を生き延びつつ塗った点である。有利を覆らせないために生き延びる選択をした。またクーゲルシュライバーも対面を避け右側へ塗りに言った判断も懸命であった。

第4マップ バッテラストリート
勝利チーム Another

初動からAnotherが有利をとり終始対面を早く仕掛けていくことで相手の準備をさせない技が非常に光っていた。特に試合のカギとなるのが1分21秒のバケツキルそして1分10秒にキャンピングシェルターをキルしたので抑えきることに成功した。しかし13秒からの〆る者達のキャンピングシェルターの視線誘導から後ろを落とすことに成功する。しかし逆に〆る者達も後ろ側が落とされてしまいこれにより最初にリードしていたAnotherが勝利した。

試合全体のまとめ
〆る者達は対面が強い相手に対してキャンピングシェルターが視線を誘導し相手を追い詰める戦術をとっていたがこの戦術の弱点であるキャンピングシェルターを無視し、SPで一気に倒すことで戦闘時間を短くするような工夫や先にどんどん仕掛けることで相手の準備をさせないようなことをして対策をしていた。それにより押し込む展開が多く起きていたためそのまま有利を通し続けるという試合内容であった。
またプレイヤー間の距離を近くすることでカバーを早くしていた。また曲射でのカバーも見られた点から上下での距離感も保ってリスクを低減しているのが非常に上手い。


準決勝第2試合 四神乱舞 V.S. えびチリソース
第1マップ 海女美術大学
勝利チーム 

ここは58秒の段階でえびチリソースが3落ちそこからパブロも落とし抑えの状況を作る。しかし21秒にエクスプロッシャーがサブウェポンによって落とされてしまう。そこから一気にSPにより中央を取り切り、左側をパブロがSPに対して遅延させた。その結果左と中央敵陣への塗り残しにより勝利を収めた。
四神乱舞はこの試合も非常にきれいな打開を見せた。左陣地での対面を長引かせより相手のSPを使わせ切ったプレイ右を雨でどかすプレイすべての場所においてライン上げリスクを抑えながら行っていた。

第2マップ アンチョビットゲームズ
勝利チーム えびチリソース

この試合はえびチリソースの仕掛けるタイミングに注目してみていきたい。1分の段階でパブロを落としたことにより四神乱舞は一気にラインを下げるのが分かる。それに対してえびチリソースはラインを無理には上げずにキープしている。ここで22秒の段階でえびチリソースがジェットパックを発動し仕掛ける。これでラインを下げさせることにより15秒の段階で仕掛けさせることを抑制した。しかし1の動きであるパブロを先に潰されてしまったことで正面での当たりしかなくなってしまう。この段階では勝負はえびチリソースの有利を作り続けた。そして人数イーブンではえびチリソースの優勢が覆らずそのまま押し切る形となった。

第3マップ エンガワ河川敷
勝利チーム 四神乱舞

1分地点では一定のラインで拮抗状態が続いている。46秒にえびチリソースがジェットパックで先制攻撃を仕掛けるが相手にうまく引かれて刺さらなかった。そして38秒アーマーをはいてパブロがリス前の塗り広げにつなげようとするも金モデラーがきっちり落とす。しかしその後ラスト7秒から四神乱舞が雨、アーマー、スーパーチャクチで一気にラインを上げキルを入れオールキルで試合終了。ここで注目したいのがチャクチの吐き方である。カバーに寄っていた相手の金モデラーを分断しキルにつなげつつエクスと1v1を作り有利な位置でしっかり落としていく動きが非常にカバーラインごと潰す動きがきれいであった。

第4マップ チョウザメ造船
勝利チーム 四神乱舞

ここは1分11秒に四神乱舞が中央をすべて固めきることに成功する。そして29秒までえびチリソースがジェットパックで起点をつくろうとする。しかしラインを大きく下げることで無駄にさせる。そして雨を中央に降らせることで右に行くためのリスクを背負わせ分断そこから洗濯機がヘイトを集め左でカバーキルを入れてもらい2キルそこから右側の1枚は人数をかけてキル。そこから敵陣を塗り勝利を収める。左側の多人数への視線誘導及び分断をすることで確実な勝利をもぎ取っていた。四神乱舞のチョウザメ造船はこの2―2でのフォーメーションでの戦術が得意なチームである。

試合全体のまとめ
四神乱舞のラインの上げ下げ、どこまで相手に渡していい範囲かをチーム全体で把握し、それに伴い全員が組織的に同じラインで動いているのが非常に刺さっていた試合であった。えびチリソースは相手に仕掛けるタイミングをずらすことで対策を行っていいたが囲まれることや緩急に対して対応できずにマップ取得ができていなかった印象を受けた。特に先ほど見られた1回戦のようなかさのヘイト稼ぎやエクスプロッシャーの1人で前へ行く動きが上手くいかなかった。


決勝戦 Another V.S 四神乱舞
第1マップ ザトウマーケット
勝利チーム Another

Anotherの攻撃的なポジションでの戦闘により四神乱舞は2分10秒の段階で非常に奥に押し込まれてしまう。そして2分10秒1キルが入り前線上げのボムラッシュ、アーマーが展開されるが、スピナー2種の維持力により上手く前線が上がらない。半分段階でAnotherが大きく押し込むことに成功する。そして1分になったところでクーゲルをパブロが落とすもAnotherのカバーによりパブロも落とされてしまう。四神乱舞が炭酸ボムにより33秒でスプラスピナーを落とす。そしてすぐにサポートにきたわかばを落とす。この2キルもカバーを落とす動きとして非常に上手い2キルである。しかしAnotherはカバーが早いのでそのカバーで洗濯機を落とすことに成功。その後無理やりスフィアで上がってきたパブロも落とす。そして一緒に詰めてきていたエクスプロッシャーも落として抑えきって勝利。

第2マップ コンブトラック
勝利チーム Another

最初の1分は中央を四神乱舞が取り、各チームの左側はお互いが維持している。1分47秒にアーマーミサイルを起点としAnotherが即座にキルにつなげ打開を成功させる。そして26秒にクイックボムピッチャーでAnotherが仕掛けることで四神乱舞の準備段階に潰す。しかし即座にカバーが入る。ここからパブロが1キルとるもまたカバーが入りそしてそのままAnotherが押し切る。
この試合の注目ポイントはAnotherの戦闘時間の短さとカバーの速さである。味方との距離感が近いために相手の仕掛けてくることに対してカバーが必ずあるため多角的に仕掛けない限り確実にカバーされてしまうのが目立っていた。

第3マップ バッテラストリート
勝利チーム Another

1分54秒四神乱舞が2枚落とすがパブロは相打ちとなってしまう。その後クーゲルシュライバーをエクスプロッシャーが落とし大幅な有利を作るも復帰してきたバケットスロッシャーソーダにカバーされてしまう。その後すぐに前に出てきたバケットスロッシャーソーダを落とす。右側をお互い取るが橋をAnotherが取ることにより有利に立つ。雨を降らすことで大きく四神乱舞のラインを下げさせその後Anotherは右に広く展開していった。しかし32秒バケットスロッシャーソーダが敵陣に入ることで中央は大きくAnotherが有利をとる展開になる。この行動により四神乱舞のラインが大きく下がりそこから立て直すことは難しく硬く守ったAnotherが勝利した。
ここでのポイントは自分たちの取りたいところとれていない重要拠点をSPと人数をかけてとっていったAnotherの行動左側を相手にもリスクを負わせる形でSPと抜け出しっかりと取っていったAnotherが先に仕掛けたことで四神乱舞は使える範囲が狭まり結果的に追い詰められてしまった。

試合全体のまとめ
Anotherが終始先に仕掛けその対応を四神乱舞が追わせる形で勝利をもぎ取っていった。特にスピナー2枚の維持力と味方との距離感を近くに設定することでカバーを迅速に行うことができるような陣形を組んでいた。これが2-2で動く四神乱舞に対して非常に刺さっていた。Anotherの近い距離間に対してカバーラインごとやる動きが個人では見えたがチームとして行えていなかったことが敗因にも思えた。また四神乱舞は仕掛ける際2-2の陣形をとり薄いところから通す。それにAnotherはカバーと戦闘時間を早くして先に潰すことで余裕を保っていた。

2.私視点のチームの戦術と各チームの注目選手

私的に感じた戦術のトレンドを多い順に見ていきたい。
たぴおかよもぎあいす、Crown hunt、えびチリソース、どんぐりーずは3-1の動きが非常に目立つ構成であった。この4チームはそれぞれキャンピングシェルターのよも選手、チャージャーのべるりぃ選手、エクスプロッシャーのさっぷ選手、マルチのみけ選手が自由にキルや抜け塗り、SPはかせ等によるアドをとり、そのほか3人はカバーし合いながら動いていく戦術が見られた。
この1の動きをしている選手は比較的に自由に動いており、それぞれが1人でこちらの起点となる行為や相手に大きなリスクを与える重要な役割を担っている。起点とも爆発剤ともなる動きでありこの1人の判断で大きく試合が動いていた場面が多いと感じた。逆に言えばこの1の動きの選手の試合への関与の度合いで試合が変わっていた。
特に予選1位通過ではあるものの1回戦で負けてしまった2チームはこの1の動きに対して相手チームが十分な対策をとっている試合運びとなっていた。よも選手はかなりの場面で無視をされ、みけ選手は先にフォーカスを当てられ潰されていた。監督となる人もしくはチーム内での話し合いによりこのことを決められていたのだろう。
次に多かったのは4人でカバーしあう戦術である。Another、GGboyZ、月下雷鳴、Detonation Gamingは非常にこの傾向が見えた。
各チームの注目選手というよりはチーム全体の距離感を見てほしい。この戦術はどちらかといえば対面重視の編成である。そのため各チームは全員が戦えて様々なことが平面でできるシュータースピナー武器3枚と上下曲射のカバーのスロッシャー1の構成が多い。またプレイヤー間の距離が近くやられたらすぐにカバーに行けるのも特徴的であり1回の戦闘時間も短くできる。この戦術は四神乱舞のような2-2で動くような戦術には強いのが特徴的である。この戦術をとったチームはすべて四神乱舞に勝利している。また組織力が高くなるほど〆る者達のような戦術も倒しやすくなる。しかし1の動きをするチームに対して崩されやすいのも事実である。そのためこの戦術は1先という面においては非常に難しい側面を持つ。1つのずれやイレギュラーな動き1つで組織的なものが崩れてしまうからである。
予選での突破チームと敗退チームの差を見てみよう。甲リーグでは直接対決で決まったので非常にわかりやすかった。GGboyZとの一戦ではりうくん選手の機転を利かせた1の動きが刺さるかに見えたがやはり3人では4人の組織的な防衛で組み立てていた月下雷鳴は防衛ができずわずかな差で敗北してしまった。
Detonation Gamingは勝ったCrown Hantの試合は全員での組織力の高さで押し込んでの勝利だったが、そのほかの試合では〆る者達の対面を長引かせるヘイト的な戦術に対面を長引かせてしまい敗北。そしてどんぐりーずに対しても1の動きを止められずに敗北。Another戦に関してはAnotherが組織的な動きに対してしっかりと広がり対面を長引かせてしまい〆る者達のような戦術で浮き彫りとなっていた修正点を克服できず敗北。
ここで脱線になるがプロチームの2チームについても見る。GGboyZは自分たちの修正点もしっかりと予選内で修正して勝ち切り突破した。このあたりを見るにプロチームでも競技寄りに構成されたチームだと考えられる。対してDetonation Gamingは予選内での修正は加えず自分たちの弱点は元持っているパワーで補うような試合運びになっていた。このことから競技向けに作られたチームではなくストリーマー主体で構成されたチームだと考えられる。2チームについての知識がないので初心者が公平な目で見た時の感想であるので間違っていたとしても戯言と思ってほしい。
優勝したAnotherはこれ以外にもアンチョビットゲームズやエンガワ河川敷のようなステージでは1-3の動きを取り入れている試合もあった。戦術の幅の広さがうかがえた。
本題に戻り〆る者達についての戦術を見ていきたい。このチームは非常にユニークなチームであった。注目選手はルオカだんちょう選手である。どの戦術にも属さずFPS、TPSではあまり見られないエースプレイヤー以外でのヘイト役の対面遅延と瞬間的な塗りの総合力と火力によって成り立っている戦術である。やっていることが新しいものなので
と非常に面白いものであった。対面遅延を入れることで味方のカバーを要請しつつ相手のカバーをたくさん集め瞬間的に他の場所をとる戦術である。予選では1の動きに対しての対策が上手く取れず、また組織的な相手に対して対面遅延ができたのが1回であったため苦戦を強いられていたが、本戦では苦しめられたところを修正し予選にはなかったカバーに来た主導隊側をつぶす動きで勝利していた。しかし準決勝では対面遅延をうまく入れられずに潰されてしまったがとても接戦であるように見えた。
最後に四神乱舞である。このチームの特徴は2-2の陣形を作っている点である。そしてラインの押し引きの緩急をかなりつけているのが特徴的である。注目選手はらすく選手とぎゃんぐ選手である。この2人のどちらが後ろに行きどちらが前に行くかの判断をするかがカギになる。このチームの最大の特徴は取らせても取り返せると判断したところは即取らせてインク及びSPリソースを消費させ消費したところでこちらのリソースをフルに使い瞬間的な塗りと攻撃で一気に取りきる戦術で勝ち抜いてきた。この戦術は敵のリソース把握が非常に重要であるそのため2人が薄いところを見つけて突破しつつもう片方の2人は一定のラインをキープしなければならないためどちらの動きにもチームとしてどこまで取らせていいかをきちんと確認しなければならない。この戦術は非常に1の動きがみられるチームに対して強い潰すところが明確で相手の主導隊もわかりやすいからである。しかし前述のとおり4人でカバーを主体としたチームには極端に勝つのが難しいのが難点である。


3.私の考察

私がよくやっているゲームの戦術と比較しても似たような戦術が多かった。そのため〆る者達を除くチームではこのようなものが大きく浸透していた。それに対する対策もしっかりと用意されていた。今回の甲子園では時間の管理よりもキルから入る爆発力組織的な動きが主体のチームが多かった。特に全体を通してリスクを避ける傾向にある動きが非常に多く見れた。そのためスプラトゥーンではリスクカットをして勝つ戦術が主流であったと感じた。今回の甲子園を見る限りローリスクローリターンを3~4人のチームでやる動きがトレンドに思えた。
今回ほとんど見られなかったのは無理やり1拠点を突破するSPのバブルランチャーの即割や無理やり上に視線を誘導しつつボムを投げて前線を引かせることや奇襲の起点となる裏からのチャクチの動きである。また敵の中間となるポジションを先につぶして時間を使わせるようにカバーに寄らせる動きである。このあたりをチーム単位で実行するような戦術があまり見られなかった。さらにいうと敵を囲い込むように打開していく広く展開する戦術等もあまり見られなかった。そのため負け筋をどんどん潰していく戦術が流行る中全く逆のアプローチで4人全員がハイリスクハイリターンな動きに対してカバーを行う動きや1人を常にハイリスクハイリターンを繰り返しその人を居ないものとして3人が作戦を組むチームなどが誕生してくるのも期待したいところだと感じた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?