見出し画像

ファンレターの書き方講座!

今日はファンレターの書き方について綴っていきます。
もうめちゃくちゃどストレートなテーマですが、今必要なことだと思ったので、良ければお付き合いください。

まず、ファンレターを書く上で一番大切なことをお伝えします。それは「自由に」「書きたいと感じた時に」「書きたいと感じたことを書く」です。

ファンレターに書式なんてありません。
思いの熱量にも、その表現の仕方にも貴賎はなく、大切な相手を思う気持ちは、みな尊いものです。

ですがファンレターを書いたことのない方にとっては「ご自由にどうぞと言われても…」というのが本音でしょう。そこで、今回は私が過去に書いた実例(作者様のインスタに載せていただいたヘッタクソな字のファンレター)を元に、「ファンレターの書き方」について語っていきたいと思います。

まず題材選びです。
といっても、「ファンレターを書きたい!」と思った理由があるでしょう。それがそのまま題材になります。
「最新話が面白かった!」
「単行本おめでとうって言いたい!」
「いつも作品から力をもらっているからお礼を伝えたい!」
「病気に負けないで!応援してるよ!って伝えたい!」
などなど。
自分が書きたいと思った理由を確認しておきましょう。
私は「先生の作品に触れて感じた感情、好きって気持ちを届けたい!」がテーマでした。

続いて下書きです。
いきなり書き始めても勿論良いのですが、多くの場合は推敲することと思います。すると紙も無駄になるし手も疲れてくるので、私はパソコンやスマホで書きたいことを先にまとめてから清書する方法を取りました。

書く内容については、最初に設定した題材に沿って書くと書きやすいです。いくつか例示すると、
・作品を読み始めたきっかけ
・読んだ感想
・作品の好きなところ
・作者の(Twitterなどの媒体での)発信に対して感じたこと
・ただ聞いてほしい話(いわゆる「ふつおた」)
などなどなんでもありです。

私は最初に作者の作品に触れ始めたキッカケを書いて、最新作を読んだ感想を書いて、好きなシーンについて語って、今後への期待(エール)を書いて、みたいな構成にしました。

文量については、ある程度好きに書いていいと思います。私がファンレターを書こうとして下調べした時も「2-3枚程度が適切」と書いてあるのを目にしましたが、やはりそこは書き手の自由だと思います。

読むのに苦労するほどの量(原稿用紙10枚とか20枚とか)は少し多すぎるかも知れませんが、本当にそこに気持ちが込められているのなら仕方ない気もします。(とはいえ流石に2-3通に分割することをおすすめします。)

私は3000文字前後になったと記憶しています。
(下書きを印刷したらA4用紙の表裏ビッシリくらいの文量でした。便箋では5枚になりました。)
「長すぎて迷惑かな…」とも思いましたが、インスタで「嬉しい」と書いてあったので、多分セーフです。
逆に短くても全然良いと思います!「こんな一言だけで失礼かな…」は余計な心配です。
極論を言えば、ハガキの裏に「先生の作品大好きです!」とか「先生のことを応援してます!」とかだけでも立派なファンレターだと思います。
要はそこに気持ちが込もっているかなので!

次に便箋(レターセット)選びです。
自分の書きたい文量や内容に合わせて便箋を用意します。先ほど言ったように、文が短ければ官製ハガキでも全然良いと思います。
文具屋さんやLoftなどに行くと、様々なレターセットが売っているので、自分の好みや書く内容、相手に思いを馳せて選びましょう。なかなか決められないかも知れませんが「どれがいいかな…」と選ぶ時間も相手のことを思う時間として、とても良い時間を過ごせます。
なお文が長い場合は大きさや枚数が十分なものを選びましょう。私は便箋5枚を可愛らしい封筒に入れた結果パツパツになりました。ただそれでも喜んでいただけたので、細かいことは気にしなくて大丈夫だと思います!

便箋(レターセット)を買ってきたら清書します。
ここはまさに「汚くてもいいので、字は丁寧に書きましょう」です。私がそうなのですが、絶望的に字が下手で、文字の大きさもうまく揃えられずガタガタになってしまうことが多いです。そんな自分の字を見ていると嫌気が差してきたりしますが、一番大事なのは一字一字に心を込めることです。
そうすれば例えガタガタでも相手に伝わる文字になります。

書き損じたら新しい紙に書き直してもいいですし、修正液で直しても良いと思います。真面目な方だと「修正液って失礼かな?」みたいな気持ちがするかも知れませんが、それはそれで「修正しながら仕上げた痕跡」みたいなものが感じられて味があるのではないでしょうか。

清書が終わったら、封筒にしまって送るだけです。

官製はがきは宛名書きをすればそのまま送れますね。

封筒にしまう場合は、途中で開かないようにしっかり封をしましょう。

宛名は大抵送り先が指定してあると思います。
書籍、マンガアプリなど媒体を問わず
「出版社や掲載アプリ+ファンレター」
で検索すると送り先が指定されていると思います。他の業種でも同様の検索方法で出てくると思います。
フリーランスの方の場合は、その方を知ったキッカケの場所がヒントになるでしょう。最近はTwitter上で活躍している方などもいますが、そう言った場合は「ファンレターを送りたいのですがどこに送ったらいいですか?」と直接聞くのも手です。

宛名を書いたら送るだけですが、私は郵便局に持ち込んで発送しています。

官製はがきはそのまま送れますが、封書は「本当にその値段で合ってるか」の確認が必要で、自信が持てないので郵便局に持っていって「普通郵便で送りたいです」と言えば、料金不足という事態には陥りません。

あとは無事に届くのを祈るのみです。
やきもきするとは思いますが、簡易書留や配達記録をつけるのは、先方に余計な心的負荷をかけるような気がするので、あまり良くない気がします。私たちは応援をしたいのであって、相手の負担にはなりたくないはずです。

以下注意点です。

①返信は来ません。
期待する気持ちはわかりますが、そんな暇があるなら、作品に、あるいは自身のコンディションを高める時間に当ててほしいと思いませんか?それに返信を期待するような打算的な手紙はファンレター足りうるとは思いません。
先も述べたように、私たちはただ応援したいのであって、負担になりたくないはずです。
(返信する人を否定する意図はありません。送る側の心構えの話です。)

②あんまり変なことは書かない。
多くの場合中身は編集者や事務所のマネージャーなど関係者が先に確認すると思います。あまりに非常識なものや誹謗中傷は本人に届かない可能性があることを意識して内容を考えましょう。(普通に応援する内容や自分語りくらいなら全然大丈夫だと思います。)

③コピーを取りましょう。
当たり前ですが送ったファンレターは手元に残りません。ましてや自分の手元に返ってくることなどあり得ません。そうすると「送った内容」を後で振り返ることが出来なくなります。
一回こっきりなら良いっちゃ良いのですが、2通目を書きたいとなった時に「あれ?前回何を(どこまで)書いたっけ?」となってしまいます。
封をしたり投函する前に、書いた内容のコピーを取っておくことをおすすめします。

さて、長々と語ってきましたが、一番大事なのは「自由に」「書きたいと感じた時に」「書きたいと感じたことを書く」ことです。
思いのままに感情を書き連ねたファンレターも、必死に「ファンレターの書き方」を調べて型の如く仕上げたファンレターも、そこに想いが込められていれば等しく尊いものだと思います。そしてそれはきっと作者様の力になると信じています。

今は便利な時代になって、作品もネットで読めるし、その感想もTwitterを始め簡単にタイムリーに直接届けられる時代になりました。そういった応援方法ももちろん良いと思いますし、作者様の力になっていると思います。
ただ、ここぞ!という時に思いを届ける方法として、じっくり時間をかけて推敲し吟味して送るファンレターは、そういった応援方法とは違った力を発揮してくれると思っています。

手書きだから伝わる思いがあると信じて。

この記事が参加している募集

振り返りnote

この経験に学べ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?