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不意打ち

GWの最終日である5/6に横浜スタジアムへ
4月の頭ごろ、「あれ?休みの日なのに、普段空いてない席が空いてんじゃん」という、割と気軽な気持ちでチケットを取っていたのだが、このチケットがとんでもなく思い出深いものになるとは思わなかった。

まず最初の不意打ちは、4月になって「筒香が帰ってくる」というビッグニュース。
正直、報道が出始めたころは、「ポジション被ってるし、試合出るのを優先するなら他の球団を選ぶってなってもしょうがないかなぁ」とは思っていたし、別の球団が契約か?なんて報道もあったが、最終的に無事横浜へ帰ってきてくれた。

次の不意打ちは、観にいく試合の前日。
筒香の1軍合流が、5/6に決まったという報せ。
帰ってきて早々だし、しばらく試合も出ていなかったので、5月の終わりの交流戦からかなと思っていたので、「たまたま取ってたチケットで、復帰初試合を生で見られるなんてツイてるなー」くらいの気持ちだった。

試合当日、早々にスタメンでの登場。
試合開始前にレフトのポジションについた時、その背中の頼もしさを見ただけで、もう気持ちはいっぱい。
「本当に筒香が帰ってきたんだなぁ」と感傷に浸っていた。

試合はリードされたまま、7回表に1点取られ、逆に裏の攻撃ではチャンスをつかめず、さらに8回表に1点追加されてしまい、「あぁ今日は厳しいなぁ」という気持ちに。

だが、8回裏に1点返し、そこからランナーも2人溜まって、2点差の場面で回ってきたのは筒香。
この時は「まぁセンター前にヒット打って1点は入れてくれれば満足かなぁ」ぐらいの軽い気持ちでiPhoneで録画しつつ眺めていた。
しかし、そんな甘い話では済まなかった。

筒香がスイングした後、完璧なインパクトの音が響き、そして打球は完璧な軌道で弧を描いた。
打球を見た瞬間の球場中の大きな歓声。
その後、ライトスタンドに入った瞬間の悲鳴にも似た歓声。
そう、まさかの逆転のスリーランホームラン。
この時に録画した動画を見たが、スタンドインした瞬間に完全に取り乱し、映像の終わりは地面を写していた。
きっと現場にいた多くの人の映像が同じ様になっていたに違いない。

完全な不意打ちだった。
あまりの不意打ちに感情も全く追いつかない。
筒香がダイアモンドを一周して、一旦落ち着いた瞬間、気づいたら感情よりも先に涙がじんわり出ていた。
こんな事は生まれて初めてだった。

涙が出てる事に気づいた瞬間、そこからは、初めてクライマックスシリーズに出た時の事とかを思い出してしまい、気づいたらポロポロと涙が止まらなかった。
その後はもう、ヒーローインタビューを見ても、帰り道にSNSにアップロードされた動画を見ても、何回も涙が出てきてしまった。

ちなみに1週間経った今でも、まだあの時の感情の整理はついていないが、昨日は気持ちの準備ができていた上でのホームランだったので、ただひたすらに喜ぶ事ができた。
次に泣いちゃうのは優勝する時かな。

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