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首位・巨人、手応えと不安のシーズン序盤戦。

皆さん、こんにちは!かなり久しぶりになってしまいました。一度は軌道に乗りかかっていましたが、大学の前期も大詰めということでなかなか時間をとることが出来ませんでした。自分の時間管理能力の低さにはがっかりです。(笑)

シーズンも120試合中42試合が経過しました。ジャイアンツは24勝15敗3分け、貯金9と首位をひた走っていますが、不安点がないわけではありません。試合レポートができなかった分、今回は序盤戦の戦いぶりについてはりきって振り返っていきます!(成績は8/8終了時点)

◎新戦力の台頭・トレード組は評判通りの活躍

ここでの新戦力とは、昨年ジャイアンツの1軍の戦力ではなかった選手とします。

・大江竜聖投手 8登板 1勝0敗 防御率0.90 対左打者被打率 .063 

大江竜聖

7月24日に登録された左腕の大江投手。大江選手は今年の春から腕を下げて横から投げるサイドスローに挑戦しています。もともとオーバースローで真っすぐのコントロール、曲がりの良いストレートでスライダーが武器の選手でしたが、サイドスローにしたことによって真っすぐの球速が4~5キロ上がり、平均144~145キロは出ていますし、スライダーの曲がりも更に大きくなり、左殺しから1イニング、回またぎまで幅広い役割を任されています。特に対左打者被打率が.063と、左打者に対しては圧倒的な成績を残しています。プロ初勝利も挙げました。藤岡選手が二軍待機、戸根選手が二刀流挑戦により、一軍の計算できるリリーフが中川選手しかいなかった中、次紹介する高梨投手とともに三人でリリーフ陣をけん引しています。

・高梨雄平投手 9登板 3ホールド 防御率0.00 打者27人に対しわずか被安打2、失点0

高梨雄平

2017年46登板、2018年70登板、2019年48登板と楽天で実績十分の高梨投手。1試合イースタンリーグでの登板を経て一軍登録されました。それからというもの、楽天時代にささやかれていた制球の不安は微塵も感じさせず、未だ与四死球0。今週の阪神戦で近本選手にセーフティバントを決められるまでは被安打0の抜群の安定感。今や勝ちパターンの8回から1点追いかけるまで、やや登板過多が気になるものの素晴らしいピッチングを見せてくれています。高梨投手も大江投手同様、左の変則サイドスローで曲がりの多いスライダーと逃げるように落ちるチェンジアップを武器にいわゆる所見殺しの投球を見せ、ジャイアンツに欠かせない戦力となっています。

・Z・ウィーラー選手 29試合 本塁打4 打点10 打率.288

ウィーラー

前回の記事の広島戦で爆発したウィーラー選手。その後はコンスタントに結果を残し、最近はスタメンで5.6番を任されることも増えてきています。楽天での本職はサードも、岡本和真が任されているため、レフト、ファーストが中心。また劣勢の場面ではセカンドを守り、いずれも球際に強い守備力を見せています。複数ポジションを守れることで打線のバリエーションが増し、また8/8にビエイラが登録されるまでは外国人枠を余していたジャイアンツにとってはやはり良い補強だったといえるでしょう。

・北村拓己選手 27試合 本塁打2 打点9 打率.304

北村

1.2年目と二軍で実績を積み、2年目の去年は出塁率.414で最高出塁率のタイトルを獲得しました。そして開幕1軍を勝ち取った今年はここまでしっかり結果を残し、打率.304。先日の阪神戦ではなんと第一子が誕生した日にプロ第一号を放つなど、何か持っていると思わせる活躍ぶりです。今は対左投手の際に1番スタメンが多く、吉川尚輝と併用されていますが、対左投手には無類の強さを見せています。正直去年まであまり印象のなかった守備面もセカンドでファインプレーを連発。肩の強さ・スローイングの自信を生かし予め守備位置を深めに取るのが特長です。また、野球脳が高いと思わせるプレーも多く、例えばランナー1塁のゲッツーシチュエーションでのセカンドゴロを捕球し、1塁ランナーにタッチする構えを見せランナーを追い返してから1塁に送球する、といったプレー。吉川選手とともに高次のセカンド争いに期待です。

◎中継ぎ陣の踏ん張り

主なリリーフ陣の成績がこちら。

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上が一軍選手、二軍調整中の選手となっています。

現在の役割としては敗戦処理・経験積み・・・宮國、田中豊、ビエイラ、対左ワンポイント、展開関わらず・・・大江、リード時~6回、競った展開・・・鍵谷、リード時~8回、セットアッパー・・・大竹、高梨、抑え・・・中川、といったところでしょうか。防御率は軒並みよく、田中、鍵谷両投手も数字ほど悪い印象はなく、首位巨人のストロングポイントとなっていると言えます。左3枚、右4枚とバラエティに富んだリリーフ陣を形成できているのも強みです。ただこのところはっきりした試合展開が多く、宮國や大江、鍵谷、高梨投手らの負担が多くなっています。澤村投手は原監督の安心して勝ちパターンを任せられる状態にしてほしいという要望により二軍調整。デラロサは8/8にイースタンで復帰、1回無失点も明らかに戦列を離れる前よりもふくよかな体型になっており、直球も抜け球が多いです。正直、まだ一軍の抑えを任せられる状態ではないといえます。(8/9追記 8/9試合終了後に宮本コーチがデラロサの合流を明言)藤岡投手は二軍でコンスタントに登板しており、いつでも1軍に合流できます。高木投手は股関節痛により登録抹消。厳しい場面を任せられることが多く、登板過多気味でしたのでリフレッシュして帰ってきてほしいですね。

◎エース菅野、開幕投手の開幕6連勝は14年以来自身2回目

菅野智之 7試合 6勝0敗 完封勝利2回 防御率1.81 防御率と勝ち数、勝率の3冠、またセリーグ唯一の完封勝利が2回と、圧巻の成績を残しています。菅野智之の長けている所は試合を崩さない力だと思います。QS(クオリティスタート・6回を3失点以内に抑える)率がリーグ3位の71%と、大崩れがなかなかないです。他の先発投手がふがいない中、孤軍奮闘の活躍を見せ、野手陣も菅野投手が投げている試合だけは絶対に負けることが出来ないと燃えているようにもかんじます。

〇 ビジターロード、大きく勝ち越す

7/7からの二週間、ビジターゲームが続きました。それまで非常に好調なチームでしたが、この2週間はビジターが続き、最低5分5分で乗り越えてくれればと思っていましたが、9勝2敗2分けと大きく貯金を作ることに成功しました。12試合で平均6.16点と、得点力が光った2週間でした。

× サカマルコンビ、共に不調

現在ジャイアンツの規定打席到達者が坂本、岡本、丸の3人。その3人の成績がこちら。

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岡本和真は開幕ダッシュを決め、打率は落ちてきたものの本塁打、打点はリーグ二冠と、4番の役割を果たしています。特に打点は前を打つ坂本、丸がこの成績であることを考えると本当に立派な成績です。対して坂本、丸は共に打率.230前後と低調。一度は共に.260程度まで上がってきたものの、またあたりが止まってしまいました。原監督はベンチ全員で戦うことを大事にしていますが、坂本、丸が1試合を除く40試合、岡本が全試合スタメン出場と良くも悪くもこの3人に依存したチームであることは間違いないです。3人とも、守備の安定感があります。坂本、丸を2人そろって外すことは考えづらく、復調に期待するしかないのがチームの現状であり、よく言えば今後のチームの伸びしろを残していると言えます。…が現状の二人の状態を見ると、完全復調は気長に待つしかないと思われます。

★野手の登板、賛否両論。

これについては様々な意見があると思います。8月6日の阪神戦、5番手堀岡投手が打ち込まれ、0-11と敗戦ムード。中谷選手が満塁ホームランを打たれたところで、なんと野手の増田大輝を投入。甲子園がどよめきました。江越選手に四球を出すも、2死をしっかり取りきりました。各OBが様々な意見を述べていますが、伝統云々については議論の余地もないです。NPBに野手登板という前例を作った原監督は賞賛されるべきだと思います。すでにアメリカでは当然のように大量ビハインド時には野手の登板が行われています。では、野手登板に慣れていないプロ野球ファン、プロ野球OBの「試合を諦めている。」「(阪神側からして)野手登板なんて馬鹿にされている。相手に失礼だ。」という意見はどうでしょうか。こういって考えが出てくるのは日本人らしく、当然だと思います。上原氏はTwitterで「内野手登録の選手が、外野を守ったら失礼になりますか??外野手登録の選手が、内野を守ったら失礼になりますか?」とツイートしていますが、これが非常にスマートな意見だと感じました。アマチュア野球では当たり前に行われていたはずなのに、プロ野球のお堅い伝統のせいで盲目になっていただけで、野球というスポーツでは別に普通の出来事なのであります。特に今年は過密日程であり、リリーフ陣に負担がかかるため、今後野手登板という選択肢が増えたことは各球団にとってプラスではないでしょうか。また、増田大が投手として上がり、ストライクが入らない事態になっていたら、それは相手チーム、見に来たファンにとても失礼だと思います。しかし、増田大はしっかり役割を果たしました。それはキャンプ時から原監督がリスク管理として可能性のある選手に伝えていたからであり、賞賛されるべきであると思います。もう一つ、なるほどと感じた反対意見を見つけました。失礼ながら誰の意見か忘れてしまいましたが、「怪我や不調でプロになっても1度も一軍でマウンドに上がることが出来ない人もいる。そんなに簡単にマウンドに上がっては投手一本でやってきた人に失礼ではないか。」というものです。これはプロ野球独自の観点で、確かにと思えるものではないでしょうか。ですが、この意見も野手登板をNOとまでいえるものではないですし、やはりしっかりストライクを取れ、抑えることが出来る野手を登板させれば問題ないという結論に私の中では至りました。

今回は以上となります。ここにきて3連敗と少し得点力の面で厳しくなってきました。しかし、リリーフ陣の踏ん張りもあり、何とか首位をキープしています。セリーグはCSがなく1位しか日本シリーズに進出することが出来ません。原監督はもちろん9月に戦えるチームを目指してやりくりしています。まずは坂本、丸の両中軸選手を我慢するのか、打順を替えるのか、休ませるのかが注目ですね。では、ここまで読んでくださりありがとうございました!よければスキボタンを押してくだると大変喜びます!

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