星の王子さまに出会う旅
『星の王子さま』のミュージアムが、箱根にある。いつか行きたいと思い続けていたのだが、今年の3月末に閉園すると知った。そこで急遽、星の王子さまミュージアムへ行くために、箱根へ行くことにした。『星の王子さま』をリュックに入れて、準備はばっちり。箱根一人旅、いざ出発。
箱根湯本駅
新宿駅から、箱根ロマンスカーに乗って、箱根湯本駅へ。
窓が大きくて、車窓から見える自然いっぱいの眺めがとってもよかった。車内で『星の王子さま』を読み込み、予習も完璧。
箱根湯本からバスに乗り、川向・星の王子さまミュージアムで下車した。🚌
星の王子さまミュージアム
B-612番の星
メインゲートをくぐると、さっそくB - 612番の星がお出迎え。
お花には、ついたて がしてあって、
活火山の上には、フライパンがのっていた。
細かいところまでよく再現されているなあ。
こういうの、大好き。
キャラクターたち
エントランスをくぐると、さっそく王子さまの登場。会いたかったよ、坊ちゃん!
園内には、他にも、原作でお馴染みのキャラクターたちが隠れている。
中でも、私がお気に入りだったオブジェは、これ。
そう、ウワバミの外側と内側!かわいいなあ。
原作でも印象的なシーン。
サン=テグジュペリ
続いて、館内へ。
ここでは、作者サン=テグジュペリのことを、映像や写真から知ることができる。
サン=テグジュペリの人生は、『星の王子さま』の登場人物と似ているところがたくさんある。
例えば、作者は元々飛行機の操縦士であり、事故で砂漠に不時着したことがあるそう。これは、主人公の「ぼく」とぴったり重なる。✈️
また、アメリカへ亡命し、孤独に苛まれて暮らした作者の経験が、星々を旅する「王子さま」に反映されているそうだ。
サン=テグジュペリだから、『星の王子さま』を書けたんだなあ。
そんな当たり前のことに、改めて気付かされた。
終わりに
『星の王子さま』には、大人たちへの批判が書かれている。
「忙しい」が口癖になって、本当に大事なものを、見誤っている大人。
外見だけで、人を判断している大人。
子どもの話を、子どもと同じ気持ちになって聞くことができない大人。
自分もそんな大人になっていないか、思わず胸に手を当てて考えたくなる。大人になった今だからこそ、刺さる物語だ。
また、『星の王子さま』は愛をテーマに書かれている。
「あの一輪の花が、ぼくには、あんたたちみんなよりも、たいせつなんだ。だって、ぼくが水をかけた花なんだからね。覆いガラスもかけてやったんだからね。ついたてで、風にあたらないようにしてやったんだからね。(中略)ぼくのものになった花なんだからね」
王子さまは、愛とは辛抱強く時間をかけて育つものであり、その人のために尽くすほど、愛情は大きくなると考えている。
王子さまの考えは、自分の仕事にも当てはまる。
最初に会った時には、ただの子どもたちなのに、
一年間担任として関わることで、一人一人がかけがえのない教え子になる。
いろいろと大変なこともあったけど、時間をかけて、気づかないうちに、愛情が生まれ育っていたんだなあ。
王子さまの言葉を通して、自分にとっての愛を考えることができた。
大人になって、読めば読むほど、その真価に気付くことができる作品、『星の王子さま』。
まだ読んだことがない人はもちろん、子どもの頃に読んだことがある人も、ぜひもう一度読んでほしい。
そして、ミュージアムの閉園まであと少し。星の王子さまの世界を、ぜひ体感しに行ってほしい。
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