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伊予灘剛腕物語第13話『九腸寸断の思い。 しまなみを駆ける剛腕』









またまたまたまた、しまなみ釣行。
何回行くねん!どんだけ好きやねん!
数々のツッコミが聞こえてきます。
ええ、ええ、自分でも分かっています。
かなり偏った釣りをしている事。
好きな釣りしかしません。
なおかつ、夢を追いかけがち。
ま、いっか。小さい事は気にしません。
(ワカチコ ワカチコ~)



"いし"を貫く剛腕

2023年7月中旬。父としまなみへ。
投げ釣りでアコウ狙い。
しまなみと一括りにしても、島が連なるこの海域には数々の釣り場があります。
何年もしまなみに通う剛腕ですが、竿を出した事が無い釣り場が無数にあります。
今回は、本物語第5話や10話に登場した釣り場とは別の釣り場へ行ってみました。

午後5時半頃、第一釣り場に到着。
干潮午後5時半
満潮午前0時ちょうど
(今治港参照の為、現場とは多少の誤差アリ)
潮はやや大きめ。

まだ満ち潮が流れておらず、当て潮の状況。
潮が変わるのを待ちます。
準備だけしておきます。
この釣り場は過去に何度か来たことがあります。潮が速く根掛かりも多く、あまり釣り易い場所ではありません。タイミングが良ければ、魚影が濃く様々な魚が顔を出してくれる釣り場です。
(初めての釣り場行かへんのかーい!)
???「そらそうよ、おーん」



・仕掛け

竿はいつものスピンパワーPF 405AX-T  4本
リールも'13スピンパワー 4台
道糸ナイロン5号。力糸にナイロン8号約10m
ここから先がいつもと違います。

写真は捨て糸15㎝ぐらい

自作のパイプ天秤に捨て糸がナイロン7号。
六角鉛35号
ビーズを通し、NTパワースイベル1号を接続。
ハリス10号に丸セイゴ17号または18号。

・石鯛釣り用のパイプ天秤を流用しても構いません。(若干コストUP)
・捨て糸は力糸より細めのナイロンを使用しています。オモリが根掛かりしても仕掛けの回収率が上がります。道糸と力糸の結び目で切れた場合は運が悪かったと思いましょう。
・捨て糸を長く取ると胴突き仕掛け。
・捨て糸を短く取ると吹き流し仕掛けになります。
・胴突きの際はハリスを短くし、全体のバランスを取りましょう。捨て糸と絡まります。
・ビーズが無いとスイベルがパイプ天秤に食い込みます。パイプ天秤が遊動では無くなるのでビーズを必ず付けましょう。ビーズはダイソー等の物で良いです。
♪~そして輝く ウルトラソウル!HEY!♪
(ビーズ違い)

L天と比べて多少コスパが良いですが何十円か違うぐらいです。
体感では、パイプ天秤のほうが根掛かりしにくいように感じます。また、根掛かりしてもオモリのみロストするだけで回収率向上に一役買っています。
そうなると手返しも良いです。


※この日は、このパイプ天秤が事件を起こしてしまいます。




午後7時前。ジグを投げて時間を潰していた2人でしたが、ようやく潮が本命の向きに流れ始めました。
釣り座から遠ざかる払い潮。
この潮に乗せ、仕掛けを投げ込んで行きます

待ってました!と言わんばかりに次々に仕掛けを投入。
エサは本虫、青虫、ユムシ×10を用意して来ました。
本虫と青虫を竿2本ずつ付けています。
ユムシは切り札として残しておきます。

1番竿の仕掛けが流され過ぎた為、回収します。空アワセを入れると、重さがドーンと加わります。何か付いているのかしら?
しかし、全く引きません。
潮を逆らうように回収するので重みマシマシ
 一向に浮上せず、大物かと期待しましたが、

なんでやねーーーん

どうやらこの石は本虫を食べるようです。
(そんなわけ無くて草)
引きが無かったので魚では無い可能性も感じてはいましたが。
隣で父は唖然。そして、鼻で笑っていました。
父はリリースサイズの小ダイやホゴを釣っておられました。






悲劇は突然に・・・

日没し、突風が時々吹く現場。
常夜灯に照らされた竿先ライトも魚信を伝えれず、突風に揺れています。
そんな中、隣の父に豪快なアタリ。

「ジャジャジャアアア」

ドラグ音と共に竿先ライトが上下に揺れアタリを知らせます。
父「来た来た!来たよ!」
よく引いているようですが、正体は分かります。
まもなく海面に現れた魚影。
父「なんだよ~要らないんだよ~」
50㎝級のシロザメ。
即、お引き取り願いました。


午後10時頃。
いつしか突風は止んでおり、静かな時間が流れていました。
2番竿の仕掛けを回収。本虫を付け直し、先に投げ直した1番竿の仕掛けの流され具合を確認し、それの潮上に投げ込もうと竿を振り抜いた瞬間の出来事でした。


カーーーーーーン


響き渡る乾いた打撃音・・・
宙を舞う竿先ライト・・・
やってしまいました。
竿先から10㎝の付近でポッキリ折れました。

原因は捨て糸。パイプ天秤の捨て糸に傷が入っており、キャスト切れ。その反動で竿がブレてしまい、常夜灯をシバいてしまいました。もちろん常夜灯のほうが頑丈なので竿が折れてしまいました。(当たり前で草)
ショックの余り絶句の剛腕。
頭を抱える父。

父「やっちゃったよ。攻め過ぎだよ。」

折れた竿先を見つめ、竿を撫でながら謝る剛腕。ごめんよ。。。
剛腕が捨て糸の傷を確認しなかった事が原因です。
♪~とりあえずポップなビートで逃げ出したい 現実から遠く 目を逸らしたい ~♪
(違うかー)

2番竿を片付けて、すぐにシマノのホームページを検索。修理パーツを見ます。
振り出し竿ですので穂先部(いわゆる#1番)
のみ新品交換で修理出来ます。ガイドは無事ですので再使用。

一応、修理不能にはなっておらず、一安心。
なんせ9年前発売の竿。カタ落ちして4年。
通常、カタ落ちしてから約8年でメーカー在庫が無くなり次第、修理不能になるそうですが、
今や時代遅れになりつつある投げ釣りジャンルはいつ尻尾切りをされてもおかしくないと剛腕は思っています。

毎年、竿orリールが1つしか新製品として発売されない。という力の入れ無さ具合。
(DAIWAについては無学です。知識不足で申し訳ありません。)

シマノのホームページではパーツ在庫の有無が分からない為、翌日、釣具屋さんで問い合わせるしかありません。
ちなみにパーツ代 税込¥24,585-
(高すぎて草)

    在庫あるやんね?
    在庫無かったらどうしよ。
    治らんかったらどうしよ。
    PF3本になるの?
   ヤバいヤバい。
    明日の朝、この足で釣具屋行こ。
    修理に何日かかるかな。
    3日後に釣り予定あるのに。
    どうしよ。どうしよ。
    修理代めっちゃ高いやん。あーあ。
    コルトスナイパーXRを買うつもりやったけ        ど諦めよう。


このような様々な思いが頭を駆け巡り、心ここにあらず。
釣りが全く手に付きません。
しかし、まだ釣りは続いています。モヤモヤしますが切り替えて釣りに集中します。
3番竿、4番竿を回収し、投げ直したのち、1番竿を手に持ちました。念のために空アワセ。
重みがあり、何か乗っているようです。
さほど手応えは無くあっさり上がりました。

やはり痩せ型

29㎝のアコウでした。
テンションだだ下がりの中、小さいながらも本命を釣り上げましたが、複雑な気持ち。
竿を折ったショックを引きずりまくりの剛腕。
いい加減、切り替えなさい。



後手後手の消極的作戦

やがて満潮になり、移動を決断。
しかし、予定していた場所が嫌と言う父。
なぜ、もっと早く言わないのか。
父「他に場所は無いのか?」
父「しまなみは釣り場が少ないな!」
文句だけで何もしようとしない父にだんだんイラつく剛腕。
そんな文句言うなら自分で探せや。
釣り場なんかいくらでもあるわ。
ここまでの釣りがエサ取りが多いだけでゲストが釣れず、フラストレーションが溜まる釣りだったこともあり、不協和音が生じました。

結局、移動中に通りがかった名も無き道路端から釣りをすることに。
父「ここにしよう」
よりによって湾奥。潮通しが良いとは言えない場所。

剛腕、父共に3本ずつ竿を出します。
満を持して剛腕は1投目にユムシをセット。
フル遠投します。
潮の流れは無く、海底は荒い岩礁帯。約80m沖で水深は20mぐらいありそう。
次の竿を用意するまでにすでに根掛かり。
遠投で根掛かりしたので、飛距離を変えて根掛かりしないポイントを探していきます。
あっという間にユムシ1匹をロスト。どうやらユムシさんの出番ではないようです。

父は30m沖付近に投入。水深10m位。
根掛かりは無いらしいですが、エサ取りすら居らず本虫も青虫も残る状況。

結局、剛腕は6発の根掛かり。
どこに投げても根掛かりします。カケアガリや起伏は無さそう。仕掛けをサビく猶予も無く根掛かりするので、投げて糸フケのみ取り放置。それでも根掛かりしましたけどね。
飛距離を落として40~50m沖でも根掛かりしました。父の仕掛け投入付近しか釣りにならないようです。
面白みに欠けますが、何か釣れるかもしれないので30m沖付近の海底が砂地のポイントに仕掛けを置きます。

そろそろ力糸を結ぶ事に疲れてきた剛腕。
ここで一旦、腹ごしらえ。
バタバタしていたので晩ご飯をまだ食べていませんでした。
2人共、食べ終わりましたが、竿先はピクリとも動きません。仕掛けを回収してもエサは綺麗に残っています。
魚の気配がここまで無いと退屈ですね。

「ジャアアアアア!」

突然鳴り響くドラグ音。父の竿です。
父は諸事情で竿から離れていました。

剛「アタっとるでー!(多分エイやけど)」

慌てて駆け寄る父。
そんな急に走ったら肉離れするで。
父がアワセを入れると、竿が思い切り曲がり込みます。根に擦られないようポンピングして浮かせます。
父がひいひい言いながら何とか浮上させた
アカエイを片手間に玉網で救う剛腕。
まあ、こちらは始めから正体が分かっていましたから焦りませんよ。
姿が見えるまで正体を父に教えないという性格の悪さ。(エイでは無いかもしれんワクワク感を父にさせてあげたかったんですよ?)
(本心じゃなくて草)

父「なんだよ。ゼエゼエ 。なんでエイなんだよ。まったく、もう、、、」

息切れしています。
危ないのでハリスを切ってリリース。
横幅は約50㎝でした。
スーパー等ではアカエイの切り身が1パック300円位で売っていますが、釣ったエイすら食べる意欲が湧かないと言いますか。ちょっと御遠慮させて頂きますね。
(家族共々、食わず嫌い)
アンモニア臭がするらしいですね。


剛腕は先程からシーバスロッドでワームを使用しアコウを狙っています。テキサスリグで探っていますが、アタリは小魚のアタリのみ。
何かがつついているんでしょう。
ワームに傷が入らないのでフグでは無さそう。


あまりにも魚っ気が無い為、移動。
事前予定では、満潮潮止まり1時間後から入りたかった釣り場に移動して来ました。
時刻は午前4時過ぎ。
あと1時間もせずに明るくなってきます。


移動して来ましたが、
潮は一切流れておらず、期待薄。
竿3本準備し、全て投げ入れた頃には東の空が白んでいました。
そして、あっという間に夜明け。
夜明けからは別の釣りがあるので投げ釣りはここで終了。
納竿時に60㎝級のシロザメが釣れました。
⌒ヾ( ゚⊿゚)ポイッ



ジアイを造る漢、参上!

父と剛腕は釣り場を移動。
砂浜に隣接する地磯に来ました。
朝マズメのゴールデンタイムに地磯で青物狙いです。
ウェーダー、ゲームベストを着用し、地磯を歩いて行きます。すぐさま噴き出す汗。
真夏にウェーダーは地獄だぜ。
水分補給もしっかりしないと早朝とは言え、倒れてしまいそうです。

10分位歩いてポイントに到着。
沖を走る本流と反転流を中心に狙います。
暑いので腰まで海に浸かり釣り開始。
汗が引く涼しさ。

剛腕はまずトップから。
ダイワ モンスタースライダー135クリアコノシロからスタート。ベイトが小さいと思われますのでクリア系カラーでシルエットをぼかしてます。
ドッグウォークで誘っていきます。

少し立ち位置を離した父はメタルジグからスタート。表層からボトムまで幅広くテンポ良くワンピッチで誘います。
本流手前の流れが緩い辺りでベイト発見。
カタクチイワシっぽい。意外と大きく7,8㎝位か。
ここで剛腕はダイワ TDペンシルに変更。
その後も、シマノ ビームポッパーや別注平政130Fトウリンイワシなどをローテするもバイト無し。
マイクロベイトを想定していましたのでクリア系カラーしか持っておらず、トップと言えど少しアピール不足な気がします。

父もジグをカラーローテしていましたが、バイト無し。ついに秘密兵器を取り出します。
"ヤマシタ 遠投マウス"
マイクロベイト最強ルアー。
ルアーなのかな?
邪道と毛嫌いする方もおられますね。

フローティングバージョンのマウスに弓角6㎝をセットし、投げ込みます。
水面をバシャバシャ引っ張る父。
10投くらいで交代を申し出る父。
遠投マウス20号は75g位あるので連投は体に負担がかかるようです。
磯に腰掛けて海を眺めていました。

バトンを貰った剛腕は有り余るパワーでフル遠投。1色10mのPEがスラッグ取って8色出ましたので約80m沖に着弾。
まず高速でリトリーブ。
5投目から中速でリトリーブ。
バイトやチェイスはありませんが、マウスが通る度、飛び跳ねて散るベイト。
これが海を変えた様子で、
30投目位に突然ナブラ発生!
すぐにナブラの進行先へ投入し、引くもバイト無し。父も参戦し、ジグを投げるも音沙汰無し。
ナブラの飛沫が小さいので追う犯人はサバかカマスの様です。

その後も、マウスを引き続けますが、ナブラが起こるのみ。
平和な海を突然 地獄にさせてしまい、イワシたちに申し訳ありませんが、マウスが時合を作ったようにナブラが発生しました。
(たまたまやろ)

どうやら青物は不在のようです。
(サバは青物と言えば青物)
神出鬼没の大泥棒ですから青物は。
♪~狙った獲物は逃がさねぇ 神出鬼没の大泥棒! 世界中みんな血眼 マイクを片手に今日も飛び回る 誰一人止められない~♪
なんちゃって

やがて体力が底を尽きた2人は、トボトボと地磯を後にしました。

何とも寂しい釣果。
これが伊予灘の剛腕釣師の実力です。
まあ、ここは燧灘(ひうちなだ)なので、
アウェーですからね。
(負け惜しみで草)
(負け犬の遠吠えで草)
(ダサ過ぎて草超えて森)



帰宅途中、釣具屋さんへ。
PFの#1番は無事メーカー在庫有りましたのでそのまま竿を預けました。
最短でも1週間近くかかりますので、
この3日後に予定していた南予釣行は欠場となりました。
果たして2番竿の穴を埋める事は出来たのでしょうか。










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