滑舌のために舌小帯を切った話


事の発端は養成所のレッスンでのことだった。講師の先生に「サ行の滑舌が甘いね」と言われたことが最初だった。

自分自身、滑舌は苦手で特に『サ行』『タ』『ラ行』のが最悪だった。
そして、その滑舌が悪くなる原因が、私の舌小帯(ぜつしょうたい)が短いことがその理由の1つだ。

そもそも舌小帯とは、口内で下顎と舌を繋ぐ筋のことを言うらしい。(ぐぐると画像が出てくると思います)ほとんどの人は小さい時に自然にその筋が切れて長くなるらしいのだが、私の場合は大人になってもしぶとく残り続け、下顎と舌を繋ぐ膜のようになっていた。
なので舌がめちゃくちゃ短く、ペコちゃんみたいに唇をペロっとやったり巻舌したりすることが出来なかった。

舌が短いと舌の可動域が狭いため、舌を上の歯の裏や上顎につけて発音する『サ行』『タ行』『ラ行』の滑舌が悪くなる。
私自身、自分の舌小帯が短いことを知っていたけど、口腔外科の先生から食べるのにも会話にも問題ないから切らないで良いと言われていたし、家族や友人から「滑舌が悪い」と言われたこと無かったため、舌小帯を切るつもりは無かった・・・だってめっちゃ怖いし・・・。

だけど養成所に通って、何回か滑舌を指摘されてやっぱり切るべきかとその思いは揺らぎ始めた。

もちろん、切らないで済むならそれに越したことないと思い、自分なりに調べて滑舌の練習はしていた。だけど、養成所の講師の先生に「舌を上顎につけるように発音してみて」や「ほかの滑舌は上手いからその分サ行やタ行の滑舌が目立つ」と言われて、「あ、もう努力や根性だけじゃどうにもならないな」と自力で滑舌を改善することに限界を感じた。

一応色々調べて、舌小帯を切ることで滑舌が一朝一夕に変わるわけでは無いことは知って、やっぱり切ろうか揺らいだ。だけど、それこそ根性で訓練するしか無いと思い(舌は筋肉、筋トレあるのみ)、舌小帯を切る手術を受けることに。

手術はめちゃくちゃ怖かったけど、手術中は麻酔がよく効いているので特に痛みはなく。時間も麻酔込みで30分くらいで終わった。

術後に麻酔が効いている内に舌をペロッと出して見たけど、鏡を使わずとも自分の舌が見えることに感動した。(今までは舌を限界まで伸ばしても唇を超えることはなかった。)
そして麻酔が切れた今、肝心の滑舌はというと・・・正直まだよく分からないというのが率直な感想。

ただ1つ分かるのは『さしすせそ』を行ったあと唾液の量がとても減ったような気がする。
前までは舌を一生懸命動かしていたせいか、サ行を言う時めっちゃ唾が飛ぶし、口に溜まって溺れるみたいに喋ってたんだけど、それが体感で減った。それだけでもめっちゃ嬉しい。

まぁ、正直抜糸もまだなので最終的に滑舌がどう変わっていくのか分かりませんが、しっかりと訓練して日々やっているカードを読む活動で改善されているか否かを見ていきたいと思います。

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