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覚える時間はなるべく短くするのが暗記のコツという話

30分で英単語を覚えるように指示をすると、勉強が苦手な生徒は手本を見ながら何度も書き写して練習します。

interesting interesting interesting interesting interesting interesting…

という感じです。
30分後、単語テストをやると何も覚えていない…
中学生あるあるです。

覚えたか、覚えていないか、自分で全く確認をせずにテストに臨んで大失敗する。
しかし、書いた単語でノートはそれなりに埋められているから「こんなに練習したのにできなかった」となってしまうわけです。

恐らくですが、30分時間を取っても頭の働いている時間は5分くらいじゃないでしょうか。
すぐに単純作業に飽きてしまい、流すような勉強しかしていない。
だから覚えられないわけです。

だから私は、生徒たちに暗記させる場合、

「5分だけあげるから覚えて。そしてすぐにテストするから。」

と、暗記の時間をかなり少なくします。
20語程度の英単語であれば、成績上位者はすぐに覚えてしまいます。
普段から英単語をあまり覚えていない生徒は、さすがに5分だと短すぎるようです。
でも、構いません。
間違えていいので、5分覚えてもらったら小テストを強行します。

「次は間違えたやつだけテストするから5分で覚えて。」

こう言って暗記させ、また5分後に小テストします。
やっていれば徐々に間違いは減っていきます。
最後の一語まで覚えることができたら、改めて20語全部を書いてもらい、ちゃんと覚えているか確認して終了。

この方法は、かなりの力技です。
どうやると覚えやすいかなど、何も説明していません。
やり方は生徒に完全に任せています。
それでちゃんとできちゃいます。
勉強が苦手な生徒でもできます。

「英単語はどうやって覚えたらいいんですか?」

と聞かれることがあるのですが、私は具体的なやり方をあまり説明しません。
塾で小テストをやって覚えさせるだけです。
この程度のことに「やり方」を説明する必要性を感じないからです。
中学生レベルの英単語なんて、覚える気になってやればできますよ。
覚えられないのはちゃんとやる気が無いだけです。
覚えるまで継続できないと言ってもいいかもしれません。

5分で覚えろといえば、やり方は様々ですが、必死に取り組んでくれます。
5分くらいなら集中力が持ちますからね。
どうやって覚えるか、こちらが説明しなければ、自分で何とかするしかありません。
私は、その時やったそのやり方が、その生徒に合った覚え方だと思っています。

この「5分間で覚えて小テスト」でも覚えられないケースが少しだけあります。
1つは、英単語が全く読めない場合です。
大抵の人は、カタコトのローマ字読みくらいならすることができるので、これで覚えていくことができますが、カタコトのローマ字読みすらできない人は、いつまでたっても覚えられません。
その場合、読み方をまず教えてあげるか、読み方が日本語で書かれている教材を用意してあげるかしてあげなければなりません。
(中学生用の辞書だと日本語で読み方が書いてあるので、これで調べてもいいのですが、英単語を覚えることが苦手な生徒は調べるのにもかなりの時間が必要なので、別の方法をとったほうがいいです。)

もう1つは、生徒が学習障害を抱えている場合です。
私は専門家ではないので、これについては対処法を知りません。
どうすることもできない生徒もいました。

「5分で覚えて小テスト」のポイントは、やはり、確認作業を入れていることでしょうね。
覚えたかどうか確認していかないと、時間を無駄に使ってしまいます。
あと、5分だけがんばればいいわけですから、継続もしやすいかもしれません。
これを何度も繰り返すのでそれなりにトータル時間はかかりますが、少しずつでも確実に覚えていけます。

やはり勉強は、確認すること、継続すること、時間を確保することが大切なのだと思います。


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