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ギャグ漫画風コント「いちご狩りは友情破壊ゲーム」

高校の同級生のトオル君とヒロシ君は、2人でいちご狩りに来ていた。

ヒロシ
「いやー、いちご狩りって楽しいな」
「何だかんだ、来て良かったよ」

トオル
「オレ、家族で来た小学生以来だよ」
「意外と高校生になっても楽しめるもんだな」

ヒロシ
「だな!」
「…まあ正直、家でモンハンしてる方が楽しいけどね」ボソッ

トオル
「おい!不意に本音を言うなよ!」

ヒロシ
「ウソだよ。オレ、フォートナイト派だから」

トオル
「お前の趣味どうでもいいよ!」
「いちご狩りを楽しもうぜ、ゲームの狩りじゃなくてさ」

ヒロシ
「それもそうだな」
「おっ!このいちご、すっげぇ大きい!」

ヒロシが今日1番の大きないちごを見つけた。
ちょっとした、お饅頭くらいある。

トオル
「ホントだ、すげえ」
「そんな大きないちごあるんだな!」

ヒロシ
「やっぱ狩りっていうからにはさ。大きいものを採ってナンボだよな」
「オレって器が大きいから、大きいもの同士で引かれあっちゃうのかなあ」

トオル
(…………)

ヒロシ
「おいおい。いちごの大きさくらいで嫉妬するなよぉ」

トオル
「そんなんで嫉妬するか!」
「ただ、お前の将来を憂いただけだよ」

ここから、醜いいちご狩り合戦が始まる。

トオル
「あれ?おい見てみろよ、こっちにもっと大きなヤツがあるぞ!」モギモギ
「すげえ!ちょっとしたミカンくらいあるよ!」

ヒロシ
「セイヤー!!」プチッ ミカン死亡

トオル
「おい!いきなり何すんだよ!」

ヒロシ
「身の丈に合った、いちごを狩れや!!」

トオル
「器小さっ!お前こそ、いちごの大きさぐらいで嫉妬すんじゃねぇよ!」
「普通のいちご並みに器小さいから!」

急に冷静な表情になるヒロシ。

ヒロシ
「そもそも狩りってさ、大きさより量を採ってナンボじゃね?」

トオル
「何だよ急に。もう自分の主張を曲げんのかよ」

ヒロシ
「今から15分でどっちが多く採れるか勝負な!」

トオル
「わかったよ!反則すんなよ」

ヒロシ
「分かってるよ。それじゃレディー………」

(普通に何個か採る)

「ゴー!!!」

トオル
「ゴー!じゃねえよ!」
「レディーの時点で普通に何個か採ってたろ!」
「絶対負けねえからな!」

そして15分後。

ヒロシ
「はい!終了ー!」

トオル
「さて、オレは50個丁度だったわ、お前は?」

ヒロシ
「…狩りってさ、自分で採ったのを食ってナンボじゃない?」

トオル
「いやいや数は?!お前何個採ったんだよ」
「どーせオレより少なかったんだろ!」

ヒロシ
「そういう訳で、いちご早食い勝負な!」
「お互い採ったいちごをどっちが早く食べ終わるか勝負だぞ!」
「負けた方はいちご狩り料金をおごるってことで!」

トオル
「ちょっと待てい!それだとオレの方が不利に…」

ヒロシ
「レディゴー!」バクバク

トオル
「あ!ふざけんな!」バクバク

ヒロシが強引に勝負を始めた。
そしてとうとう最後の勝負が決着する。


トオル
「はい!オレの勝ちー!」結構な大差ー

ヒロシ
(……………)

トオル
「約束だからな。ちゃんといちご狩りの料金おごれよな」
「はー!いっぱい採って、いっぱい食って疲れたわ」

ヒロシ
「…もう、こうなったら帰ってフォートナイトで勝負だー!」

トオル
「もはや、いちご狩り関係ねえー!」
「どんだけ負けず嫌いなんだよ!」


その後、フォートナイトでも普通にボコボコにされるヒロシであった。


おわり

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