《ゆとり教育》
誰しもが聞いたことがあるだろう
そして懐かしくもある言葉である

私は昭和46年生まれであるが、子どもの頃は、勿論土曜日4時間授業は毎週あり、その後も更に遅くまで部活動があった　居残りもあった
土曜日とは弁当ありのイメージだ

私が教員採用試験を受け出したのは平成5年(大学4年)から

学校週５日制という慣れない言葉が突如として降ってきたのだ

《子どもの個性を重視した教育》
土曜日学校が段階的に休みになってきたことを経験している人も多いであろう

子どものたちがゆとりのある生活の中で、個性を生かしながら豊かな自己実現を図ることができるようにと、平成４年９月から月１回、平成７年４月からは月２回という形で段階的に実施している

子どもたちが、勉強勉強に追われるようになったことで、学校内では校内暴力、学級崩壊、いじめ、登校拒否などがニュースや新聞紙上でも騒がれていていた

ならば

社会が便利になり生活体験、社会体験が減ってきたことも原因ではないかと言われていた

《生きる力》

この言葉も校内研究で飛び交うようになっていた
校内にはあちこちで、
《自ら学び自ら考える力
　　　　　　　豊かな人間性つくり》
云々の文言も掲げられるようになる

そして、教育界は
公立学校の教員も、単に頭がいい、成績優秀！のようにエリートコースを歩んできたようなガリ勉タイプでは、子どもを惹きつけられない、学級が崩壊してしまうということで

子どもを惹きつけることができる《一発芸》を持ったパワフルで個性的な教員を採用しよう！

みたいな流れが出てきたのである

大学4年のとき、土曜日が月に1回休みかと思えば、卒業した次の年、つまり、臨時講師1年経過後の2年目には月2回になった

完全学校週５日制になったのは、平成14年度

つまり私が盛んに、採用試験を受けているときは、土曜日月2回休みになってからである

青森県の採用一次試験は毎年7月
大学4年のときの試験落ちる
講師1年目23歳のときも落ちる
講師2年目24歳のときも落ちるのだが

そのあと
講師として勤めていた八戸市内の学校に一本の電話がかかってくるのだ

西塚繭子宛てにである
電話の向こうは知らないおじさんの声

👴『繭子先生、今の臨時の辞令期間は
　　いつまでですか？』

ある小学校の校長先生だった

👩『来年の3月までですよ。』

👴『本当に3月で任期は切れるんですね？繭子先生は、和太鼓叩けるという噂を聞きました。』

そんな込み入った話ではなかった
期限を聞かれた位と、和太鼓部を創りたいから、すぐにでも教えにきてもらえないか？という位の話だった

特に深く考えず、私は、放課後、ある小学校の和太鼓の指導に出向いてみた

そこには、キラキラ輝く子どもたちが、
エイヤ！エイヤ！と叩いていたのだ

タイヤをである

👴『来年度の秋、道徳の全国大会の会場が本校で開催される。最近引っ越す人や家を建てる人が増え出してきたベットタウンなため、郷土芸能がない。そこで、この地域に郷土芸能をつくろうと何年も前からお金を貯めてきた。和太鼓を買うために。』

話は続いた

👴『ところが、和太鼓を指導できる先生がどこにもいない。これだば、せっかく太鼓を揃えても意味がない。是非繭子先生に指導してもらって、道徳全国大会のアトラクションで、全国から来た先生方に、バーーーーーンと迫力ある太鼓を魅せてやりたい』

迷うことは一つもなかった
私は八戸市内で講師をやりながら、三戸郡のI少学校に太鼓の指導者として行くこととなる。
勿論ボランティアで。

そして、そろそろ八戸市k小学校の辞令が切れる3月
私は次の学校の辞令をもらう。
臨時であるので、続くこともあれば、空きがないと待機という場合もある中で
私はまた4月から働けることになった

次の赴任先は

和太鼓部が新年度(4月)から創設されるというI小学校であった

子どもたちに今度は同じ学校の仲間として再会できる

私は喜びに満ち溢れていた
講師2年目の3月

*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･'(*ﾟ▽ﾟ*)'･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･*

そして、講師3年目、4年2組の担任と和太鼓部の主担当と春休みの職員会議公務分掌が発表される(教師の裏側①へ)

私はとにかく7月の採用試験に向けて動いた　
試験勉強　担任　和太鼓顧問　　
学校ではその繰り返しで7月の1次試験へ

そして講師3年目４度目の試験で初めて筆記、水泳、マット運動、ピアノ、集団討論で1次試験合格

奇跡だった

あっという間に9月の2次試験が来た　
論文と集団討論である

論文の題材は
《教室にあなたは何という言葉を掲げますか。それを掲げてあなたは子どもたちにどう言葉がけをしていきますか。》

というような内容だったと思う

私は一気に書いて行く
カッコいい言葉もいらない
難しい言葉もいらない

《一人ひとりは
   キラキラ輝くダイヤモンドだよ》

↑この言葉を教室に掲げます
云々かんぬん

時間内に書きたいことは書いた　
あとは面接だけだ

これで2次試験は終わりだ
もう少しだ　　　

私は控室で自分の番を待っていた
周りは単語帳を片手にひたすら文言を唱えている感じでかなり緊迫ムード

私は
ついにこの時が来た
何も怖いものはない

✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨
両手の手の平を天井に向け、その場のパワーを貰い集中していた
ニンマリしていた
ワクワクしていた

周りの雰囲気と正反対の私がそこにいた

✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨

ようやく私の番が来た
私はリラックス全開で面接の教室に歩いて行った

私は喜びに満ち溢れています🌈

#元小学校教師
#元教師
#ゲストハウス
#女将